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在宅医療を科学する55~食道カンジダ症(カンジダ性食道炎)
さくら在宅クリニック ホーム医療情報お問い合わせ 医療情報 / 消化器 食道カンジダ症の発症頻度〜知っておくべきリスク因子〜 担癌患者・免疫抑制状態の患者に多くみられる食道感染症について、最新エビデンスをもとに解説します。 さくら在宅クリニック ● 医療スタッフ向け情報 ● 参考文献:Front Cell Infect Microbiol. 2023 食道カンジダ症カンジダ性食道炎発症頻度担癌患者免疫抑制ステロイド抗がん剤放射線治療糖尿病栄養障害嚥下困難内視鏡感染症在宅医療緩和ケア 食道カンジダ症(カンジダ性食道炎)の正確な発症率は報告により幅がありますが、 担癌患者や免疫抑制状態の方では比較的高頻度 にみられます。一方、一般集団においては内視鏡検査での検出率は約0.3〜1%程度と比較的稀な疾患です 1) 。 0.3〜1% 一般集団での 内視鏡検出率(目安) 数〜20% 癌患者における 有病率(報告範囲) ↑↑ ステロイド・抗生剤 併用でリスク上昇 発症頻度が有意に増加するリスク因子 以下の4つの状況では、食道カンジダ症の発症リスクが一般集団と比
3月24日読了時間: 3分


在宅医療を科学する55~食道カンジダを見逃すな!〜口腔内カンジダから食道病変への気づき〜
タグ: #食道カンジダ #口腔カンジダ #在宅医療 #訪問診療 #感染症 #嚥下障害 #ステロイド副作用 #さくら在宅クリニック はじめに 「うがいをしっかりしてくださいね」——ステロイド内服後の口腔内カンジダに気づいたとき、ついそう伝えて終わりにしていませんか? 実は、 その先に食道カンジダが隠れているケースがあります。 きっかけは口腔内カンジダ ステロイドを内服している患者さんに口腔内カンジダを発症した場合、まず行うのは うがいの励行 と局所抗真菌薬の使用です。これは標準的な対応です。 しかし—— 「症状を詳細に聞くと、嚥下時の痛みがある」 この一言が、診断を大きく変えることがあります。 嚥下時痛=食道カンジダを疑うサイン 口腔内カンジダが確認された患者さんが「飲み込むときに痛い」「食べると胸がしみる」と訴える場合、 食道カンジダへの進展を強く疑う 必要があります。 食道カンジダの主な症状は以下の通りです。 嚥下時痛(odynophagia) 嚥下困難(dysphagia) 胸骨後部の不快感・灼熱感 食欲低下・体重減少 免疫抑制状態(ステロ
3月23日読了時間: 2分


在宅医療を科学する54~進行直腸癌の訪問診療導入と緩和的治療の経過
進行直腸癌の訪問診療導入と緩和的治療の経過 多発肝転移・遠隔リンパ節転移を伴う進行直腸癌患者への在宅緩和医療の実践報告 進行直腸癌緩和ケア訪問診療BSC疼痛コントロールヒドロモルフォン悪液質ステロイド療法肝転移リンパ節転移在宅医療終末期医療さくら在宅クリニック 本症例は、直腸癌に多発肝転移および遠隔リンパ節転移を来した患者に対し、Best Supportive Care(BSC)の方針のもと訪問診療を導入。その後の緩和的加療への移行から終末期に至るまでの経過を報告する。 症例の背景 直腸癌に対して化学療法等の治療を行ったが、多発肝転移・遠隔リンパ節転移が確認され、根治的治療が困難な状況となった。患者・家族との十分な話し合いの結果、Best Supportive Care(BSC)の方針となり、当クリニックより訪問診療を開始した。 診断 直腸癌(多発肝転移・遠隔リンパ節転移) 治療方針 Best Supportive Care(BSC) 主な症状 疼痛、全身倦怠感、悪液質、胸痛 疼痛管理薬剤 ヒドロモルフォン等 担当 さくら在宅クリニック 訪問診療
3月22日読了時間: 3分


在宅医療を科学する53~高齢者に巻き爪が起こりやすい理由
フットケア | 在宅医療 高齢者に巻き爪が起こりやすい理由 原因を正しく理解して、適切なケアと予防につなげましょう # 巻き爪# 高齢者# フットケア# 爪切り# 在宅医療 # 糖尿病# 末梢循環# 陥入爪 📅 2025年🏥 さくら在宅クリニック🏷️ フットケア・高齢者医療 3 不適切な爪切り 深爪や角を丸く切ることで、爪の端が皮膚に食い込む原因になります。 高齢者では視力低下や手の運動機能低下により正しい爪切りが難しくなりがちです。 4 靴の問題 合わない靴(特に先が狭い靴)によって爪が側方から圧迫され、巻き爪を助長します。 長時間の靴の使用や、同じ部位への慢性的な圧迫も関係します。 5 糖尿病・末梢循環障害 糖尿病や動脈硬化に伴う末梢循環不全があると、爪の成長が異常になりやすい。 爪周囲の皮膚の再生・修復能力も低下しており、巻き爪が治りにくくなります。 6 寝たきり・車椅子生活 歩行による自然な爪への圧がなくなるため、爪が巻き込みやすくなります。 血流不全や筋萎縮も影響します。 📝 補足:陥入爪との違い 巻き爪(彎曲爪) は、爪自体が
3月21日読了時間: 2分


在宅医療を科学する53~
さくら在宅クリニック 医療コラム フットケア専門 📋 フットケア・爪ケア 高齢者に巻き爪が起こりやすい理由 📅 2025年👩⚕️ さくら在宅クリニック🕐 読了 約3分 #巻き爪#陥入爪#高齢者ケア #フットケア#在宅医療#爪トラブル #加齢 #予防 高齢者に巻き爪(陥入爪や弯曲爪)が起こりやすい理由は、以下のような複数の要因が関与しています。年齢を重ねると爪の状態や歩き方が変化し、さまざまなリスクが高まります。 1 爪の乾燥・変性(加齢による構造変化) 加齢により爪の水分量が減少し、弾力性が低下します。 爪床からの剥離が起こりやすくなり、爪が内側に巻きやすくなる。 爪甲が厚く・硬く・変形しやすくなる(弯曲爪、肥厚爪)。 💡爪は皮膚の一部です。お肌と同様、年齢とともに乾燥・硬化が進むため、日常的な保湿ケアが重要です。 2 歩行・荷重の変化 加齢や運動不足、関節変形などで足指への荷重バランスが変化し、爪への刺激が減る。 特に母趾に力が入らなくなると、爪が上から押されなくなり、横方向に巻いてしまう傾向があります。 🚶地面をしっかり踏みしめ
3月20日読了時間: 2分


在宅医療を科学する52~
在宅医療フットケア爪周囲炎PAD末梢動脈疾患訪問看護褥瘡予防施設ケア糖尿病感染管理 ⑤ 在宅医療・施設での注意点 在宅や施設でのフットケアは、セルフケアが難しい患者さんを支える大切な医療行為です。訪問の機会を活かして、以下のポイントを意識した観察・ケアを行いましょう。 毎回の足の観察 (訪看に依頼可)――色・温度・傷・むくみを確認する習慣を。 爪切りはできれば フットケア対応の訪看 に依頼し、専門的に対応してもらう。 圧迫ストッキングは PADが強い場合は禁止 。動脈血流をさらに低下させるリスクあり。 軽微な傷でも 早期治療 を開始し、「様子見」で悪化させない。 びらん・発赤が長引く場合は 受診を検討 し、器質的疾患の見逃しを防ぐ。 Take Home Message ☝️ 爪周囲炎+PAD の併存は要注意! 血流不足により 治りにくい・悪化しやすい 状態が続く。 蜂窩織炎 → 潰瘍 → 壊疽へと進行するリスクが高い。 早期介入・こまめな観察が必須。「ちょっと赤い」を見逃さない。 ☝️ 管理ポイント 早期の局所ケア ――洗浄・保護・感染徴候のモニ
3月19日読了時間: 2分


在宅医療を科学する51~
在宅でPAD(末梢動脈疾患)患者を診るとき、何を・どのように評価すべきか。本記事では 循環評価 と 感染評価 の2軸に分けて、現場ですぐに使える観察ポイントを整理します。 ① 評価の2つの柱 PAD患者のフットケア評価は大きく「循環評価」と「感染評価」の2本柱で行います。どちらかが欠けると、重篤な合併症を見逃すリスクがあります。 🫀 循環評価 ABI(可能なら) 足背 / 後脛骨動脈の触知 CRT時間(毛細血管再充満時間) 皮膚温 色調(蒼白・紫色は虚血) びらん・潰瘍の有無 🔬 感染評価 発赤・腫脹・排膿・疼痛 びらんや浸軟 皮膚破綻の範囲 ⚠️ PAD患者は「痛みが出にくい」ため、目視での観察がより重要。 ② 循環評価の詳細 ABI(足関節上腕血圧比) は0.9未満でPADを示唆します。在宅では計測が難しい場合もありますが、可能であれば積極的に活用しましょう。 足背・後脛骨動脈の触知 は最も手軽な循環評価です。触れない・弱い場合は虚血を疑います。 CRT時間 は2秒以上で循環不良のサインです。 皮膚の色調 も重要な手がかりです。蒼白は動脈
3月18日読了時間: 2分


在宅医療を科学する50~巻き爪処置の最強アイテム:フジ矢ニッパ 770-150BG を使ってみた
フットケア / 巻き爪 巻き爪処置の最強アイテム:フジ矢ニッパ 770-150BG を使ってみた 2024年3月さくら在宅クリニック スタッフ訪問看護・フットケア専門 🔧 おすすめアイテム フジ矢(Fujiya)電工名人強力ニッパ150mm ラウンド刃・黒金 型番:770-150BG|日本製|Made in Japan 🌸 はじめに 在宅でのフットケアにおいて、巻き爪の処置は難易度の高いケアのひとつです。厚く硬くなった爪を安全かつ確実に切るためには、道具選びが非常に重要になります。今回は、当クリニックのスタッフが実際に現場で愛用している フジ矢の電工名人強力ニッパ(770-150BG) をご紹介します。 🌸 なぜ「電工ニッパ」が巻き爪処置に使われるのか? 巻き爪は皮膚に深く食い込むため、通常の爪切りでは届きにくいケースが多くあります。電工ニッパは刃先が細く鋭利で、爪の端をピンポイントで切断するのに優れています。特にラウンド刃は、湾曲した爪の形状に沿いやすく、患者さんへの負担を最小限に抑えながら処置ができます。 💡 医療・介護の現場では「
3月17日読了時間: 3分


在宅医療を科学する49~
末梢動脈疾患(PAD)を合併した爪周囲炎は、血流低下による治癒遅延のリスクがあり、通常の爪周囲炎よりも慎重かつ積極的な対応が必要です。本記事では在宅・外来での実践的な治療方針を4つのポイントに分けて解説します。 1 局所ケア(基本) Basic Local Care ぬるま湯で患部を洗浄し、清潔な状態を保つ ガーゼで圧迫しない(血流をさらに妨げるため) 爪切りは 深爪を避け 、直線的にカットする 保湿を心がける(乾燥は感染リスクを高める) 圧負荷を避ける(靴・スリッパの選択に注意) 2 外用薬の選択 🟢 軽度の場合 抗菌軟膏(ゲンタマイシン、フシジン酸、バラマイシン等)を使用 🔴 腫れが強い場合 ステロイド外用薬を短期間併用することも選択肢のひとつ ⚠️ 重要:PAD合併例は治癒が遅延しやすいため、 早期から外用薬を開始することが特に重要 です。症状が軽くても早めに対応しましょう。 3 内服抗生剤を検討すべきケース Indications for Oral Antibiotics 以下のいずれかに該当する場合は、内服抗生剤の使用を積極的に検討
3月16日読了時間: 2分


在宅医療を科学する48~爪周囲炎とPAD(末梢循環不全)が併存するとき──見逃されやすい臨床的特徴を整理する
#爪周囲炎#PAD#末梢動脈疾患 #在宅医療#フットケア #見落とし注意 #感染徴候 #皮膚観察#さくら在宅クリニック 爪周囲炎とPAD(末梢循環不全)が併存するとき──見逃されやすい臨床的特徴を整理する さくら在宅クリニック | スライド p.66 爪周囲炎(爪の周りの感染・炎症)とPAD(末梢動脈疾患・末梢循環不全)が同時に存在するケースは、在宅・訪問診療の現場でも少なくありません。この「併存」には、 単独では気づきやすい感染徴候が見えにくくなる という特有の難しさがあります。 ② 併存時の臨床像の特徴 爪周囲炎+PADでは、以下の症状が見られます。 爪周囲炎(局所症状) 爪の周りの発赤・腫脹 圧痛 時に軽度排膿 掻破後の皮膚損傷 PAD(末梢循環不全) 足趾の冷感 足背/後脛骨動脈の触知低下 皮膚の乾燥・光沢 CRT(毛細血管再充満時間)延長 皮膚の色素沈着 小さな傷の治癒遅延 ⚠️ 感染しても"赤くならない"、"腫れにくい"= 見逃されやすいという特徴があります。 ケアのポイント PADが背景にある場合、通常の炎症サインが出にくいため、発
3月15日読了時間: 1分


在宅医療を科学する47~PAD合併足部感染の進展リスクと病態
さくら在宅クリニック / フットケア・在宅医療 病態 ① 治癒遅延・悪化リスクが高い理由 PAD(末梢動脈疾患) は下肢の動脈血流が低下しているため、以下の3つの問題が同時に起こります。 末梢の 組織灌流が悪い 酸素供給が不足 免疫細胞が 患部に届きにくい 小さな感染でも治りにくく、悪化しやすいという特徴があります。 ② 爪周囲炎の発症きっかけ 爪周囲炎はそもそも以下をきっかけに発症します 皮膚の微小外傷 爪切り・皮膚乾燥 真菌 / 細菌感染 PADがあると、これらの感染が 通常より速く深部に進む危険性が高く 、最悪の場合は下記のリスクに繋がります。 ③ 感染進展のリスク経路 蜂窩織炎 潰瘍 壊疽 下肢切断 ⚠️ 糖尿病や心不全が併存すると、さらにリスクは上昇します。早期発見・早期介入が重要です。
3月14日読了時間: 1分


在宅医療を科学する46~あれ?思っていた経過と違う……!
足底部の創傷を診察していたところ、医師もスタッフも「あれれれ???」と思わず声に出してしまうような状況に遭遇しました。 在宅医療の現場では、毎回の訪問が「発見」の連続です。前回の診察からの変化が予想と異なることも少なくありません。それが良い方向への変化であっても、懸念が増す変化であっても、 しっかり観察・記録・対応 することが大切です。 在宅での足部創傷ケアのポイント 足部の潰瘍や傷は、特に以下のような患者さんで注意が必要です: 糖尿病のある方 :神経障害や血流障害により自覚症状が乏しいことがある 寝たきり・低活動の方 :血行不良や皮膚の脆弱化が起こりやすい 高齢者 :皮膚が薄く、治癒力が低下している 訪問のたびに創の 大きさ・深さ・色・滲出液・臭い・周囲皮膚の状態 を記録し、変化を見逃さないようにしています。 在宅医療だからこそできること 病院に来ることが難しい患者さんのご自宅に直接伺い、その場の環境・生活状況も踏まえた上でケアを行えるのが在宅医療の強みです。 「ちょっとした変化」も見逃さず、患者さんとご家族の安心のために、さくら在宅クリニック
3月13日読了時間: 2分


在宅医療を科学する45~在宅環境での足部多発潰瘍・壊死組織に対するドレッシング管理の実際
この記事のポイント 在宅環境での足部多発潰瘍・壊死組織に対するドレッシング管理の実際 壊死組織(黒色壊死)の観察ポイントと記録のとり方 在宅医療チームによる多職種連携のケアプロセス 症例概要 部位 足部(足底・趾部) 創傷の性状 壊死組織(黒色壊死)を伴う多発潰瘍、浸出液あり 使用材料 非固着性ドレッシング材、吸収パッド ケア環境 在宅(訪問診療・訪問看護) 観察所見と評価 1. 創傷の状態 趾部(主に第1趾・足底側)に 黒色乾性壊死(dry gangrene様) を認める。 壊死組織の辺縁は概ね明瞭で、周囲皮膚との境界は比較的安定している。 足底部には複数の浸出液を伴う潰瘍が存在し、ドレッシング材の汚染(黄色〜褐色滲出液)が観察された。 2. 皮膚周囲の状態 足背・下腿部の皮膚は乾燥・鱗屑を伴い、菲薄化傾向。毛細血管の透見が可能な程度の皮膚菲薄化を認め、 血流障害(末梢動脈疾患:PAD)や糖尿病性神経障害との関連が示唆される所見であった。 📌 在宅ケアでの観察ポイント: 壊死組織の拡大・軟化・悪臭の有無を毎回記録。感染徴候(発赤・熱感・膿
3月12日読了時間: 3分


在宅医療を科学する44~あれれ? いつもと違う経過
【経過報告】足趾の傷、なんか変? ── 在宅医療の現場から あれれ? いつもと違う経過 在宅診療の現場では、毎回の訪問でしっかりと傷の状態を観察することがとても大切です。 今回ご紹介するのは、足の親指(母趾)に傷を抱えている患者さんの経過です。 写真をご覧いただくと、母趾の先端に 黒色壊死様の病変 と周囲の発赤・腫脹が確認できます。前回の訪問時と比較して「あれれ?」と思わず声が出てしまうような変化が見られました。 在宅での創傷観察ポイント 足趾の傷を観察する際、私たちが特に注意しているポイントをご紹介します。 1. 色の変化 黒色・暗紫色 → 壊死や血流障害のサイン 赤色・発赤の拡大 → 炎症・感染の広がりの可能性 黄色・白色滲出液 → 感染や壊死組織の存在 2. 腫脹・熱感 足背や趾間まで腫れが広がっていないか、触れたときの熱感はどうか、毎回丁寧に確認します。 3. 臭気 感染が進行すると特有の臭気が生じることがあります。見た目だけでなく、嗅覚も大切な診断ツールです。 4. 境界線の変化 壊死と正常組織の境界(デマルケーション)が明確にな
3月11日読了時間: 2分


在宅医療を科学する43~高齢者に多い巻き爪(陥入爪)は、一見些細なトラブルに見えますが、爪周囲炎から重篤な感染症・潰瘍へと進行するリスクがあります。
高齢者に多い 巻き爪(陥入爪) は、一見些細なトラブルに見えますが、爪周囲炎から重篤な感染症・潰瘍へと進行するリスクがあります。本記事では、在宅診療で経験した実際の症例をもとに、見逃せないサインと適切な対処法を解説します。 📋 病歴・経過 病 歴 発症初期 左足第1趾に 爪周囲炎 を契機とした感染を認め、膿瘍形成のため 排膿 および抗菌外用剤・内服にて加療を開始。 経過中 感染は一時軽快するも、 壊死組織が残存 し、以後も創部は乾燥と浸出を繰り返す経過をたどった。 約1か月後 第一趾に加え 踵・外足部にも潰瘍が拡大 。PAD(末梢動脈疾患)に伴う皮膚変化も併存。 治療・転帰 外用剤( スルファジアジン銀クリーム )とデブリ処置を継続し、感染はコントロールされた。 🔍 この症例から学ぶポイント ① 爪周囲炎が重症化しやすい背景 高齢者では皮膚の菲薄化・免疫機能低下・末梢循環障害が重なりやすく、爪周囲炎が単なる局所感染に留まらず 蜂窩織炎・骨髄炎・敗血症 へ発展するリスクがあります。特に糖尿病やPAD(末梢動脈疾患)を合併している場合は要注意です
3月10日読了時間: 3分


在宅医療を科学する42~
巻き爪(陥入爪)は、爪が皮膚に食い込むことで痛みや炎症を引き起こす状態です。 特に高齢者では日常的なケアが難しく、気づかないうちに重症化するケースが少なくありません。 本記事では、高齢者の巻き爪の原因・症状・ケア方法について詳しく解説します。 1 巻き爪(陥入爪)とは? 巻き爪とは、爪の両端または片側が皮膚に食い込んで炎症や痛みを起こす状態です。 特に足の親指に多く見られます。軽度では違和感・圧痛程度ですが、 放置すると皮膚が赤く腫れ、化膿して歩行困難に至ることもあります。 🦶 右足親指に巻き爪による炎症・肉芽組織の形成が見られます。患部周囲はガーゼで保護されています。 ※ さくら在宅クリニック 症例写真(2025.2.14) 2 高齢者に多い理由 高齢になると、様々な要因が重なり巻き爪が起こりやすくなります。 🔍 主な原因・リスク因子 爪が厚く・硬くなり、自分でカットしにくくなる 視力の低下や身体の柔軟性の低下により、足に手が届きにくい 圧迫された靴・ゆるすぎる靴による慢性的な外圧 糖尿病・末梢循環障害による傷の治りにくさ 爪の深切り・不適
3月9日読了時間: 3分


在宅医療を科学する41~RS3PEとPMR:似て非なる2つの炎症疾患を見分けるポイント
はじめに 「手足がむくんでいる」「肩や腰がこわばって動かしにくい」——高齢者のこうした訴えの裏に、見逃してはならない炎症疾患が潜んでいることがあります。 今回は、似たような症状を持ちながらも本質的に異なる2つの疾患、 RS3PE(緩解性血清陰性対称性滑膜炎・浮腫) と PMR(リウマチ性多発筋痛症) について解説します。 RS3PEとは?——手・足の"むくみ"が主役の滑膜炎 RS3PE(Remitting Seronegative Symmetrical Synovitis with Pitting Edema) は、その名の通り「浮腫を伴う血清陰性対称性滑膜炎」です。 主な特徴 手・足背の著明な浮腫(むくみ) が最大の特徴 手指・足趾の腱鞘滑膜炎を伴うことが多い リウマトイド因子(RF)陰性 高齢者(特に60歳以上)に好発 比較的急速に発症することが多い 注意すべきポイント:悪性腫瘍の合併 RS3PEでは、 悪性腫瘍(がん)の合併に特に注意が必要 です。 RS3PEは腫瘍随伴症候群として発症することがあり、特に消化器がん・肺がん・血液腫
3月8日読了時間: 3分


在宅医療を科学する39~RS3PEとは?
RS3PE(Remitting Seronegative Symmetrical Synovitis with Pitting Edema)は、 主に高齢者に発症する炎症性疾患で、 リウマトイド因子陰性・左右対称性の滑膜炎・手背や足背の著明な浮腫 を特徴とします。 多くの場合、ステロイドへの反応が良好で劇的に改善することが知られています。 疾患の特徴: 突然の発症、手足の著しいpitting edema(圧痕浮腫)、 血沈・CRPなどの炎症反応の上昇が典型的。高齢の男性に多い傾向があります。 悪性腫瘍との関係 RS3PEは単独の炎症性疾患としてだけでなく、 固形癌や血液腫瘍の随伴症候(paraneoplastic syndrome) として出現することがあります。 悪性腫瘍合併率については各報告間で差があり、 0〜50% と幅広く報告されています。 この数字のばらつきは診断基準や患者背景の違いを反映していますが、 いずれにせよ悪性腫瘍の存在を積極的に除外することが求められます。 RS3PE と診断された場合、 背景にある悪性腫瘍を見逃さないこと
3月6日読了時間: 3分


在宅医療を科学する38~RS3PEとPMR——鑑別が難しい理由と見分けるポイント
RS3PEとPMR——鑑別が難しい理由と見分けるポイント タグ: #RS3PE #PMR #リウマチ性多発筋痛症 #浮腫 #高齢者医療 #在宅医療 #炎症疾患 #ステロイド #鑑別診断 #内科 なぜ鑑別が難しいのか? RS3PE(Remitting Seronegative Symmetrical Synovitis with Pitting Edema)とPMR(Polymyalgia Rheumatica:リウマチ性多発筋痛症)は、臨床の現場でしばしば混同される疾患です。 その理由は明確で、この2つの疾患には 3つの大きな共通点 があります。 高齢発症 :どちらも主に60歳以上の高齢者に発症します 炎症所見 :CRPや赤沈の上昇など、明らかな炎症反応を伴います ステロイド反応性 :どちらも少量〜中等量のステロイドに劇的に反応します これだけ共通点が多ければ、鑑別に迷うのは当然のことです。 同時に併存することもある さらに厄介なのは、 両疾患が同時に存在するケースがある という点です。 実際、PMR患者の**約10〜30%**においてRS3P
3月5日読了時間: 2分


在宅医療を科学する37~
さくら在宅クリニック 医療チーム⏱ 約5分で読めます はじめに:似ているようで異なる2つの疾患 高齢者の関節痛や筋痛の原因として、 RS3PE(可逆性血清陰性滑膜炎+圧痕性浮腫) と PMR(リウマチ性多発筋痛症) はしばしば混同されます。 どちらも50〜80代に多く、炎症反応(ESR・CRP)が上昇し、ステロイドに劇的に反応するため、 鑑別が難しいケースも少なくありません。 しかし発症様式・主な症状・浮腫の有無・画像所見・治療経過には明確な違いがあります。 在宅医療の現場でも適切な診断と管理が求められる疾患です。本記事では両者を丁寧に比較します。 🔑 この記事のポイント RS3PEは「圧痕性浮腫」が必発の急性発症、PMRは「近位筋の朝のこわばり」が主体の亜急性発症。 ステロイドへの反応速度と再発リスクも大きく異なります。 RS3PEとは? RS3PEは Remitting Seronegative Symmetrical Synovitis with Pitting Edema の略称で、 日本語では「可逆性血清陰性滑膜炎+圧痕性浮腫」と訳
3月4日読了時間: 4分
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