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在宅医療を科学する44~あれれ? いつもと違う経過

  • 13 分前
  • 読了時間: 2分


【経過報告】足趾の傷、なんか変? ── 在宅医療の現場から

あれれ? いつもと違う経過

在宅診療の現場では、毎回の訪問でしっかりと傷の状態を観察することがとても大切です。

今回ご紹介するのは、足の親指(母趾)に傷を抱えている患者さんの経過です。

写真をご覧いただくと、母趾の先端に黒色壊死様の病変と周囲の発赤・腫脹が確認できます。前回の訪問時と比較して「あれれ?」と思わず声が出てしまうような変化が見られました。

在宅での創傷観察ポイント

足趾の傷を観察する際、私たちが特に注意しているポイントをご紹介します。

1. 色の変化

  • 黒色・暗紫色 → 壊死や血流障害のサイン

  • 赤色・発赤の拡大 → 炎症・感染の広がりの可能性

  • 黄色・白色滲出液 → 感染や壊死組織の存在

2. 腫脹・熱感

足背や趾間まで腫れが広がっていないか、触れたときの熱感はどうか、毎回丁寧に確認します。

3. 臭気

感染が進行すると特有の臭気が生じることがあります。見た目だけでなく、嗅覚も大切な診断ツールです。

4. 境界線の変化

壊死と正常組織の境界(デマルケーション)が明確になっているかどうかも重要な観察ポイントです。

こんな変化があったらすぐに連絡を!

ご家族や介護者の方へ——次のような変化に気づいたら、すぐにクリニックへご連絡ください。

  • 傷の色が急に黒くなった・範囲が広がった

  • 足や足首まで赤みや腫れが広がってきた

  • 発熱や悪寒がある

  • 患者本人が「痛みが急に増した」または「急に痛みを感じなくなった」と言っている

  • 傷から膿や悪臭のある液体が出ている

在宅医療だからこそできる「気づき」

病院と違い、在宅医療では患者さんの生活環境の中で観察・処置を行います。

靴や靴下の状態、床の素材、日常の歩き方——こうした生活の文脈の中で傷の原因を探り、再発を防ぐための提案ができることが在宅医療の強みです。

「あれれ?」と感じた直感を大切に、次のステップへとつなげていく。それが私たちさくら在宅クリニックの診療スタイルです。

まとめ

足趾の傷は、「少し変かな」と思ったら早めの対応が命取りを防ぎます。特に糖尿病や末梢動脈疾患のある方は、定期的な観察と早期介入が重要です。

次回の経過報告もお楽しみに。

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