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逗子、葉山、鎌倉、横須賀、横浜市金沢区の在宅医療

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攻めの栄養療法を科学する43~栄養剤摂取の「適切なタイミング」を考える
栄養剤は、**量や種類だけでなく「いつ摂るか」**が効果を左右します。食事と同時に摂取できない場合は、 間食・夜食・リハ終了後など、時間をずらして摂取 する工夫が有効です。 患者に合わせたタイミング調整の工夫 傾眠がある患者 :覚醒が良い時間帯を選ぶ 間食の習慣がある患者 :普段の間食時間に合わせる 食事量が落ちやすい患者 :食事とは別枠で提供する また、**Sip feeds(ちびちび飲み)**は、飲用時の心理的負担を軽減し、摂取継続に役立ちます。 リハ終了後の栄養補給がもたらすメリット リハ後 は、空腹感や口渇があり、 栄養・水分を無理なく自然に摂取しやすいタイミング です。 とくに低栄養状態の患者では、 訓練直後に「たんぱく質+糖質」を含む栄養剤 を摂取することで、 筋力 持久力 ADL・歩行能力 の改善が得られる可能性があります。 👉 機能訓練室で栄養剤を摂取できる環境づくり は、低栄養予防とリハ効果最大化の両面で有効です。 4 Med-Pass(メッドパス)という選択肢 Med-Pass とは、通常は水で内服する薬剤を、 栄養剤で服用
16 時間前読了時間: 3分


攻めの栄養療法を科学する42~リハビリテーション栄養における栄養剤の考え方と使い分け
2019年9月時点で入手可能な栄養剤の例をもとに、 リハビリテーション(リハ)と栄養管理をどのように組み合わせるか を整理します。 ① 総合栄養素補給型の栄養剤 ― まずは「足りていない栄養」を満たす ― 栄養摂取量が不足している場合、 最優先すべきは摂取栄養量の確保 です。単にエネルギーだけでなく、 たんぱく質 ビタミン ミネラル を 包括的に補給できる栄養剤 を選択することが重要です。 このタイプの栄養剤は、以下のような状況で特に推奨されます。 低栄養患者 サルコペニア患者 リハの時間や負荷が増加している場合 食事だけで必要量を満たせない場合には、 不足分を栄養剤で補う という考え方が基本になります。 ② BCAA・ビタミンD強化型栄養剤 ― リハ効果を高める「攻めの栄養」 ― リハの効果を高める目的で、**分岐鎖アミノ酸(BCAA)**の補給が行われます。特に、 BCAA なかでも ロイシン は、 効率的な筋たんぱく合成を促進する ことが知られています。 また、 ビタミンD欠乏 に対しては、👉 1日10~20μgのビタミンD補給 により、
2 日前読了時間: 3分


攻めの栄養療法を科学する41~リハビリテーションと栄養管理は「セット」で考える
リハビリテーション(以下、リハ)を行っている患者さんでは、 低栄養状態が少なくない ことが知られています。そして低栄養の患者さんでは、 ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)の向上が得られにくい という課題があります。 そのため、ADLの改善を目指すには、 リハだけでなく栄養管理を同時に行うことが不可欠 です。 さらに、リハの効果を最大限に高め、**筋肉量や筋力を増やすためには「運動と栄養のタイミング」**が非常に重要です。 食事だけでは足りない? リハ中の栄養不足 実際、リハを行っている患者さんでは、 食欲低下 嚥下機能低下 疲労による摂取量減少 などにより、 食事だけでは必要なエネルギーやたんぱく質が十分に摂取できない ことがよくあります。 このようなケースでは、 目的に応じた栄養剤を活用した栄養補給 が、リハ効果を高める有効な手段になります。 リハ栄養用の栄養剤を使う3つの適応 🔹 ① 低栄養・サルコペニアの改善 低栄養の原因の一つは、 エネルギー・たんぱく質の摂取不足 です。Morley らは、サル
3 日前読了時間: 2分


攻めの栄養療法を科学する40~過栄養時の栄養管理
― 「減らすだけ」では解決しない ― 過栄養 とは、主に エネルギー摂取過剰 や 活動量不足 により脂肪が過剰に蓄積し、健康障害の発症リスクが高まった状態を指します。 特に注意が必要なのが サルコペニア肥満 です。単なる肥満と比べて、 ADL低下 転倒・骨折 生命予後の悪化 を来しやすく、 「体重を減らせばよい」という単純な問題ではありません。 ① エネルギー摂取過剰に対するアプローチ 体重減量を目的とする場合も、 理論的なエネルギー設計 が必要です。 体重1kg減量に必要なエネルギー量を 約7,000kcal として、以下の式で 1日あたりのエネルギー削減量 を算出します。 7,000(kcal)× 体重減量目標(kg) ÷ 目標達成までの日数(日) 具体例 2か月で5kgの減量 を目指す場合 7,000 × 5 ÷ 60→ 約580kcal/日 この 580kcal/日 を算出したTEEから差し引き、栄養量を設定します。 たんぱく質不足に注意する エネルギー削減だけに注目すると、 たんぱく質量が不足しやすくなる 点に注意が必要です。 筋
4 日前読了時間: 3分


なぜ「中年太り」は起こるのか?
中年期以降に体重が増えやすくなる背景には、主に次のような変化があります。 筋肉量の減少 加齢とともに筋肉は自然に減少し、基礎代謝が低下します。 ホルモンバランスの変化 性ホルモンの変化は、脂肪のつき方やエネルギー消費に影響します。 活動量の低下 仕事や生活スタイルの変化により、無意識の運動量が減りがちです。 これらが重なることで、「以前と同じ生活でも太る」という状態が起こります。 今日からできる!中年太り対策のポイント 大切なのは、 無理なダイエットではなく、代謝を意識した生活習慣の見直し です。 ① 筋肉を維持・増やす ウォーキングだけでなく、軽い筋トレを取り入れる 「続けられる強度」が最優先 ② 食事は「量」より「質」 たんぱく質を意識する 極端な糖質制限は長続きしないため注意 ③ 睡眠と生活リズムを整える 睡眠不足はホルモンバランスを乱し、体重増加の原因に 寝る時間・起きる時間をできるだけ一定に まとめ 中年太りは「年齢のせいだから仕方ない」と諦めるものではありません。代謝の仕組みを知り、 生活習慣を少しずつ調整すること が、健康的な
6 日前読了時間: 2分


攻めの栄養療法を科学する39~低栄養のタイプ別に考える栄養管理
― 「すべて同じ栄養介入」は危険である ― 低栄養と一言で言っても、 背景となる病態はさまざま です。原因を見誤ると、適切な栄養管理どころか、 かえって状態を悪化させる こともあります。 ここでは、臨床で重要となる 4つの低栄養タイプ別に、栄養管理の考え方 を整理します。 ① 慢性疾患で炎症を伴う低栄養(悪液質) 悪液質(cachexia)は、以下の3つのステージに分類されます。 前悪液質 悪液質 不応性悪液質 前悪液質で介入することが重要 不応性悪液質に進行すると、栄養不良は不可逆的 となります。そのため、 前悪液質の段階で栄養サポートを開始し、悪化を可能な限り遅らせること が重要です。 ただし、悪液質は 栄養療法単独では改善が困難 な病態であり、 疾患治療 炎症コントロール リハビリ 症状緩和 など、 多方面からの介入 が必要です。 不応性悪液質では「ギアチェンジ」が必要 不応性悪液質に至った場合、それまでと同じ発想で栄養管理を続けることは適切ではありません。 ギアチェンジを行わずに栄養投与を続けると、生体の代謝能力を超えた負荷となり、かえっ
6 日前読了時間: 4分


攻めの栄養療法を科学する38~必要たんぱく質量の考え方
― 攻めの栄養療法を支える“もう一つの柱” ― エネルギー量と並んで重要なのが、 たんぱく質投与量の設定 です。たんぱく質は、筋肉量の維持・増加、免疫機能、創傷治癒などに直結するため、 「足りていればよい」では不十分 な栄養素です。 高齢者における必要たんぱく質量の目安 日本人の食事摂取基準(2020年版) 日本人の食事摂取基準(2020年版)では、 フレイル・サルコペニア予防 を目的とした場合、 高齢者(65歳以上)では少なくとも 1.0 g/kg(現体重)/日以上 のたんぱく質摂取が望ましいとされています。 PROT-AGE研究グループの提言 PROT-AGE研究グループのポジションペーパーでは、活動量や病態に応じて、より高い摂取量が推奨されています。 活動量の多い高齢者 → 1.2 g/kg(現体重)/日以上 著しい低栄養状態の高齢者 → 最大 2.0 g/kg(現体重)/日以上 が必要となる場合もあります。 攻めの栄養療法におけるたんぱく質量 整理すると、 通常の栄養療法 → 1.0 g/kg(現体重)/日以上 攻めの栄養療法 → 1.2
7 日前読了時間: 3分


攻めの栄養療法を科学する37~ストレス係数(SF)とエネルギー蓄積量
―「攻めの栄養管理」を成立させるための考え方 ― 栄養投与量を考える際、**活動係数(AF)**と並んで重要となるのが ストレス係数(Stress Factor:SF) と エネルギー蓄積量 です。 ストレス係数(SF)とは何か ストレス係数(SF)とは、 疾患や外傷、手術侵襲などによって生じる代謝亢進の程度 を反映させるための係数です。 感染 炎症 外傷 手術侵襲 治療に伴う代謝変化 これらにより、 安静時でもエネルギー消費量は増大 します。 SFは一律に決められるものではなく、 栄養障害の程度 病態の重症度 治療内容と侵襲度 を総合的に評価したうえで、 患者ごとに設定 する必要があります。 ストレス係数(SF)の目安 代表的な文献をもとにした、SFの目安は以下の通りです。 軽度ストレス(安定期・軽度感染など) → 1.0~1.1 中等度ストレス(肺炎、腹膜炎など) → 1.2~1.4 高度ストレス(多発外傷、重症感染、術後早期など) → 1.5以上 ※ 侵襲の程度が強いほど、SFは高く設定されます。 一方で、 終末期や高度炎症状態...
1月7日読了時間: 3分


攻めの栄養療法を科学する36~栄養投与量の考え方
― エネルギー消費量をどう見積もるか ― 栄養障害を有する患者さんに栄養サポートを行う際、最も重要となるのが 総エネルギー消費量(Total Energy Expenditure:TEE) の算定です。 TEEを適切に見積もれなければ、 栄養不足による改善不良 過剰投与による代謝負荷・合併症 のいずれも招きかねません。 ここでは、 臨床でよく用いられるTEE算定の基本的な考え方 を整理します。 エネルギー消費量(TEE)の求め方 栄養投与量を決める際のTEE算定には、主に以下の2つの方法があります。 ① REE / BEE を基に算出する方法 まず、 安静時エネルギー消費量(REE:Resting Energy Expenditure) または 基礎代謝量(BEE:Basal Energy Expenditure) を推定し、そこに ストレス係数(Stress Factor:SF) 活動係数(Activity Factor:AF) を乗じて算出する方法です。 👉 より理論的で精度が高い方法 ですが、係数設定には臨床判断が求められます。 ② 簡
1月6日読了時間: 3分


攻めの栄養療法を科学する35~ゴールとは「目指すべき仮の結論」である
― 攻めの栄養療法におけるSMARTなゴール設定 ― 「ゴール」とは、**最終的な答えではなく、現時点で目指すべき“仮の結論”**です。もちろん、病状や生活背景によっては、 現状維持そのものがゴール となる場合もあります。 従来の栄養ケア・マネジメントでは、このゴール設定が十分に強調されていなかったり、曖昧なまま進められていたケースも少なくありませんでした。 攻めの栄養療法 を実践するためには、 対象者の 栄養状態 機能・活動・参加(ICF) それらを踏まえた 予後予測 を多職種で共有したうえで、 SMARTなゴール設定 を行うことが不可欠です。 そして、そのゴールをもとに 仮説 → 介入 → 検証 → 修正 を繰り返していくことが、攻めの栄養療法の本質です。 攻めの栄養管理に必要な視点 攻めの栄養管理では、 消費分を満たすだけの栄養投与では不十分 です。 筋肉や脂肪を「増やす」ための蓄積分のエネルギー・たんぱく質 を見込んだ栄養量設定が必要となります。 その際、重要なのは以下の組み合わせです。 たんぱく質量の十分な確保 レジスタンストレーニング
1月5日読了時間: 4分
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