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逗子、葉山、鎌倉、横須賀、横浜市金沢区の在宅医療

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在宅医療における認知症について67~【医師向け】「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」という言葉に潜む“印象操作”
精神科領域の製薬会社パンフレットをどう読むか 医療の世界は非常に幅広く、精神科を専門としない医師が“精神薬理”の細部まで把握することは現実的には困難です。その隙間を埋めるように、製薬会社は「精神科の知識を分かりやすくまとめたパンフレット」を無料で配布します。 しかし、その多くは**気づかれないように巧妙に“自社製品が有利に見えるよう加工された情報”**です。医師側はそれを理解したうえで読み解くか、それとも受け取らないか──常に二者択一を迫られています。 精神科や老年医学の領域では特に、こうした“用語の印象操作”によって誤解が生まれやすく、処方判断に影響が出ることもあります。 ❚ よくある印象操作① 「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」という“安全そうな名前” ゾルピデム・ゾピクロン・エスゾピクロンは、製薬会社の資料では**「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」**という名前で紹介されます。 この表現は、 💡 ベンゾジアゼピンとは全く違う、安全な新世代の睡眠薬という“誤った印象”を与えがちです。 しかし実際には── ■ 同じ受容体に結合します...
11月22日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について66~長谷川式簡易知能評価スケール改訂版(HDS-R)
― 日本で最も広く使われる認知症スクリーニング検査 ― HDS-Rは、日本の高齢者における 認知症のスクリーニング を目的に作成された検査です。特に 記憶障害を中心に、大まかな認知機能の低下を捉える ために設計されています。 最高点:30点 20点以下 → 認知症が疑われる 21点以上 → 非認知症とするのが最も弁別性が高い MMSEと同じ「30点満点」ですが、評価している領域や構成・順番が大きく異なります。 MMSEとHDS-Rは同時実施が不可能 であり、役割もやや異なります。 ■ HDS-Rの構造と実施法(MMSEとの比較を交えながら) HDS-Rには 日本文化に特有の配慮 や、 言語・記憶中心の評価 が特徴的にみられます。 以下、各項目の実施ポイントとMMSEとの違いを整理します。 ① 年齢(1点) 「お年はいくつですか?」 誤差2年まで正解 数え年文化に配慮した、日本独自の仕様 MMSEにはこのような“許容範囲”の規定はありません。 ② 時間の見当識(4点) 「今年は何年ですか?」「今日は何月ですか?」など。 MMSE(5点)よ
11月21日読了時間: 4分


在宅医療における認知症について6在宅医療における認知症について65Ala score(アラ・スコア)でみる
― アルツハイマー病とレビー小体型認知症の違い ― アルツハイマー病(AD)とレビー小体型認知症(DLB)は、初期症状の出方が少し違います。 アルツハイマー病初期 → 記憶障害(もの忘れ)が目立つ レビー小体型認知症初期 → 記憶障害はそれほど目立たず、 注意力の障害 と 視空間認知の障害 が目立ちやすい この違いを利用して、 MMSEの下位項目だけでADとDLBをある程度見分けよう としたのが Ala score(アラ・スコア) です。 ● Ala score の計算式 Ala score は、MMSEの以下の3つの下位得点を組み合わせます。 注意(④の100−7など) 想起(⑤の再生:3語の呼び戻し) 構成(⑪の二重五角形の模写) 論文中では、次のような合成得点として定義されています(概念的に): Ala score = 「注意」 − (想起スコアを補正)+ 「構成」 この合成点数が 低いほどDLBの可能性が高い とされ、 5点未満をDLBとみなすと、感度は約0.8 でADとの鑑別に役立つと報告されています。...
11月20日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について6在宅医療における認知症について64~認知症が疑われる患者さんの「評価の進め方」
認知症を疑う患者さんを評価する際には、段階的に情報を集め、誤診を避けることが重要です。ここでは 第1段階〜第3段階 の流れと、特に使用頻度の高い MMSEとHDS-R の注意点についてまとめます。 ■ 第1段階:病歴聴取(家族からの情報が最重要) 最初のステップは、患者さんご本人と家族からの丁寧な病歴聴取です。 ● 特に確認すべきポイント 症状の進行パターン 徐々に進むのか、階段状に悪化するのか 生活への影響度 日常生活に支障が出ているのか、単なる物忘れなのか 社会背景・生活状況 1人暮らしか、家族の支援状況はどうか 認知症では特に 家族からの情報が極めて重要 です。本人が自覚していない認知機能の低下を家族が気づいていることが多いためです。 ■ 第2段階:身体診察(神経学的評価を含む) 認知機能の低下が、脳血管障害・パーキンソン症候群など別の疾患によるものかを判断します。 ● 特に確認すべき所見 歩行障害(小刻み歩行・すくみ足) 錐体外路症状(筋固縮・手の震え・無動) 視野障害・麻痺・感覚障害 身体診察の段階で「認知症とは別の原因」が
11月19日読了時間: 4分


在宅医療における認知症について63~認知症予防として“無効”とわかっている方法
世の中には「認知症に効く」「脳に良い」と宣伝されるサプリメントや健康法が数多くあります。しかし、実際には 科学的根拠に基づいた臨床研究で効果が否定されているもの も少なくありません。 ここでは、無作為化比較試験(RCT)やメタ解析など、信頼性の高い研究に基づいて “予防効果がない” と確認されている方法をまとめます。 ■ 1. ビタミンEなどの抗酸化物質(サプリメント) ビタミンE・C、ベータカロチン、亜鉛・銅など「抗酸化」をうたうサプリメントには、認知症を予防する効果がありません。 ● 主な研究結果 2166名・7年間のRCT ビタミンE・C・ベータカロチン → 認知機能はプラセボと同じ MCI(軽度認知障害)769名・3年間のRCT ビタミンE・ドネペジルともに アルツハイマー病予防効果なし 65歳以上の女性 39,876名 ビタミンE → 認知機能改善なし 心血管リスク女性 2824名 ビタミンC・E・βカロチン → 認知機能改善なし 男性7540名 ビタミンE・セレニウム → 認知症発症予防なし → 抗酸化サプリで認知症は予防
11月18日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について62~認知症予防:生活習慣病と生活習慣が与える大きな影響
認知症は「年齢」「遺伝」など変えられない要因もありますが、実は 生活習慣病や生活習慣の改善 によって発症リスクを下げられることが、多くの研究によって示されています。 本記事では、予防効果を期待できる “変えられる因子” として ①生活習慣病の管理(糖尿病・高血圧)②生活習慣(禁煙・運動・節酒・食生活) の2つに分けて解説します。 ■ 生活習慣病と認知症リスク 1. 糖尿病 糖尿病は認知症、特にアルツハイマー病のリスクを高めることが、数多くの観察研究で示されています。 台湾研究:糖尿病群は アルツハイマー病の発症が1.76倍 日本研究:糖尿病ありで 発症2.05倍 メタ解析: アルツハイマー病 1.46倍 血管性認知症 2.48倍 → 血糖管理は認知症予防に直結 。 2. 高血圧 特に 中年期の高血圧 が認知症リスクを上昇させます。 中年期の高血圧は認知機能低下と強く相関 75歳以上では「降圧しすぎても予防効果は不明」 75歳以上の降圧目標: 150/90mmHg(可能なら140/90未満) → 40〜60代のうちにしっかり治療することが予
11月17日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について61~ 認知症を「予防する」ために知っておきたいこと
― 特に“薬”が与える影響について ― 認知症の方を支えるご家族、とくに子世代からは、 「自分も認知症になるのでは…」 と心配の声を聞くことが少なくありません。 これまでの数多くの疫学研究から、認知症の発症にはいくつかの“危険因子”があることがわかっています。 ■ 変えられない危険因子 代表的なものは以下の3つです。 加齢 :年齢が上がるほど発症リスクが高まる 遺伝(アポリポタンパクE ε4) :アルツハイマー病の発症リスクを高める 教育年数 :教育期間が長いほど発症しにくい傾向 しかし、これらは「知ったところで避けようがない」因子ばかり。そこで注目されるのが、**“変えられる要素=予防可能な因子”**です。 一般臨床の現場で取り組める予防要因は大きく3つあります。 医薬品(薬の影響) 生活習慣病(高血圧・糖尿病など)の管理 生活習慣(運動・睡眠・栄養など) 本記事では、その中でも特にエビデンスが蓄積している**「薬と認知症リスク」**にフォーカスします。 ■ 1. ベンゾジアゼピン(BZD)系薬と認知症リスク ベンゾジアゼピン受容体作動薬は、不
11月16日読了時間: 4分


在宅医療における認知症について60~認知症の「病状説明」をどう行うか― 告知の限界と、軽症例における慎重な対応 ―
🔹 病状説明の前提:「告知は技術的に不可能」 認知症の診断や病名の説明(病状説明)は、患者本人や家族・介護者との協力関係を築くうえで欠かせないステップです。しかし、まず押さえておくべき 大前提 があります。 それは、 認知症の「確定診断」を技術的に行うことは現状では不可能である ということです。 認知症の確定診断は 病理診断 (脳組織を直接調べる方法)によってのみ可能です。私たちが日常臨床で行っているのは、あくまで 臨床診断 ですが、その診断基準は不完全であり、 病理診断と一致しないケースも少なくない ことが知られています。 つまり、医師の診断は「最善の推定」にすぎず、 “確定告知”は医学的に成立しない のです。 🔹 「軽症だからこそ伝えるべき」は誤り しばしば、「軽度の認知症なら理解力が保たれているから、本人に診断名を伝えるべきだ」と言われます。一見もっともらしい意見ですが、実はこの考え方には大きな誤解があります。 理由はシンプルで、 軽症であればあるほど診断が難しいから です。 軽症例では症状があいまいで変動も多く、専門医でも確定に至らな
11月14日読了時間: 3分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する59~肺エコー×気道エコーによる食道挿管の確認― 現場で役立つ安全な換気評価の手法 ―
🔹 食道挿管の確認には「気道エコーの併用」が有効 気管挿管時に最も避けたいのが**誤って食道にチューブが入る“食道挿管”**です。この確認には、 肺エコーだけでなく気道エコーを併用する ことで、より確実な評価が可能になります。 気道エコーでは、**上気道(咽頭〜鎖骨上レベルの気管)**を観察します。リニア型(高解像度)プローブを使用し、設定は次の通りです: Depth(深度) :4cm以内 Gain(輝度) :基本的に調整不要 古い装置でも十分に施行可能であり、特別なモード設定は必要ありません。 🔹 挿管中と挿管後の確認方法 ▶ 挿管手技中の確認 気道エコーを喉頭部に当てながら挿管を行うと、 気管内へチューブが挿入される動き がリアルタイムに観察できます。チューブの進入に伴い、画像上で**気管内部が動く“ガチャガチャした所見”**として確認されます。 ▶ 挿管手技後の確認 一方、挿管後はチューブ自体を直接確認することは困難です。超音波ビームが気管粘膜で反射するため、チューブの位置は見えにくくなります。 そのため、**挿管後の評価では「食道にチ
11月13日読了時間: 3分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する58~肺エコーの臨床的役割と観察ポイント― 換気確認から病態評価まで ―
🔹 肺エコーが活用される主な場面 肺エコー(Lung Ultrasound, LUS)は、使用目的によって評価対象が変わりますが、主に以下のような場面で用いられます。 気管挿管後の換気確認 ショック時の病態評価(循環不全・うっ血) 酸素化不良時の呼吸状態評価 換気確認を目的とした場合、 胸膜の動き(Lung sliding)が最も重要な観察項目です。一方で、肺炎・肺水腫・気胸・胸水・無気肺などの病変も、超音波所見から推定可能です(図9)。特に肺底部の観察では胸水と無気肺の鑑別 がしやすく、聴診で「呼吸音が減弱」と感じたときの判断材料になります。 🔹 挿管後の確認における肺エコーの優位性 気管挿管後、左右の気管支に正しくチューブが入っているかを聴診で確認するのは基本的な手技です。しかし、体格・環境・聴診条件により正確性にばらつきが出ることがあります。 近年では、 肺エコーによるLung slidingの確認が聴診よりも高感度・高特異度 であることが報告されています。特に**片肺挿管(unilateral intubation)**では、換気され
11月12日読了時間: 3分
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