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在宅医療を科学する55~食道カンジダ症(カンジダ性食道炎)

  • 13 時間前
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医療情報 / 消化器

食道カンジダ症の発症頻度〜知っておくべきリスク因子〜

担癌患者・免疫抑制状態の患者に多くみられる食道感染症について、最新エビデンスをもとに解説します。

さくら在宅クリニック医療スタッフ向け情報参考文献:Front Cell Infect Microbiol. 2023

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食道カンジダ症(カンジダ性食道炎)の正確な発症率は報告により幅がありますが、担癌患者や免疫抑制状態の方では比較的高頻度にみられます。一方、一般集団においては内視鏡検査での検出率は約0.3〜1%程度と比較的稀な疾患です1)

0.3〜1%

一般集団での


内視鏡検出率(目安)

数〜20%

癌患者における


有病率(報告範囲)

↑↑

ステロイド・抗生剤


併用でリスク上昇

発症頻度が有意に増加するリスク因子

以下の4つの状況では、食道カンジダ症の発症リスクが一般集団と比較して顕著に上昇します。

1

🫁

固形癌・血液腫瘍の患者腫瘍そのものによる免疫機能の低下が、カンジダの増殖を促進します。

2

💉

抗がん剤治療・放射線治療中治療に伴う粘膜障害や免疫抑制が、感染リスクをさらに高めます。

3

💊

ステロイド・免疫抑制薬内服中長期・高用量のステロイド使用は、特に重大なリスク因子となります。

4

🩸

糖尿病・栄養障害合併例高血糖環境や低栄養状態はカンジダの増殖に好適な条件を提供します。

癌患者におけるカンジダ性食道炎の有病率は数%〜20%前後」との報告もあり、さらにステロイド使用や抗生剤併用例ではリスクがさらに上昇することが示されています1)。在宅での癌患者管理において見逃しやすい感染症のひとつとして、注意が必要です。

特徴的な症状

食道カンジダ症に特徴的な症状を以下に示します。症状が複数重なる場合は積極的に内視鏡検査を検討してください。

主な自覚症状

  • 嚥下困難

  • つかえ感

  • 胸骨後部痛

  • 胸やけ

  • 不快感

診断上の注意点

📌 無症状で偶発的に内視鏡で発見されることもあります。症状がないからといって否定はできません。

📌 口腔カンジダを合併する場合もありますが、口腔病変の有無と食道病変は必ずしも一致しません。口腔内が正常でも食道カンジダを疑うことが重要です。

担当医・在宅ケアスタッフへのポイント

在宅療養中の担癌患者やステロイド長期使用患者において、上記のような症状(特に嚥下困難・つかえ感)が出現した場合には、食道カンジダ症を鑑別診断に挙げることが重要です。早期診断・治療介入により、QOLの改善が期待できます。

参考文献


1) Pappas PG, et al. Front Cell Infect Microbiol. 2023 May 12;13. doi: 10.3389/fcimb.2023 — 食道カンジダ症の疫学・臨床的特徴に関する総説。

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