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逗子、葉山、鎌倉、横須賀、横浜市金沢区の在宅医療

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在宅医療における認知症について6在宅医療における認知症について65Ala score(アラ・スコア)でみる
― アルツハイマー病とレビー小体型認知症の違い ― アルツハイマー病(AD)とレビー小体型認知症(DLB)は、初期症状の出方が少し違います。 アルツハイマー病初期 → 記憶障害(もの忘れ)が目立つ レビー小体型認知症初期 → 記憶障害はそれほど目立たず、 注意力の障害 と 視空間認知の障害 が目立ちやすい この違いを利用して、 MMSEの下位項目だけでADとDLBをある程度見分けよう としたのが Ala score(アラ・スコア) です。 ● Ala score の計算式 Ala score は、MMSEの以下の3つの下位得点を組み合わせます。 注意(④の100−7など) 想起(⑤の再生:3語の呼び戻し) 構成(⑪の二重五角形の模写) 論文中では、次のような合成得点として定義されています(概念的に): Ala score = 「注意」 − (想起スコアを補正)+ 「構成」 この合成点数が 低いほどDLBの可能性が高い とされ、 5点未満をDLBとみなすと、感度は約0.8 でADとの鑑別に役立つと報告されています。...
2025年11月20日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について6在宅医療における認知症について64~認知症が疑われる患者さんの「評価の進め方」
認知症を疑う患者さんを評価する際には、段階的に情報を集め、誤診を避けることが重要です。ここでは 第1段階〜第3段階 の流れと、特に使用頻度の高い MMSEとHDS-R の注意点についてまとめます。 ■ 第1段階:病歴聴取(家族からの情報が最重要) 最初のステップは、患者さんご本人と家族からの丁寧な病歴聴取です。 ● 特に確認すべきポイント 症状の進行パターン 徐々に進むのか、階段状に悪化するのか 生活への影響度 日常生活に支障が出ているのか、単なる物忘れなのか 社会背景・生活状況 1人暮らしか、家族の支援状況はどうか 認知症では特に 家族からの情報が極めて重要 です。本人が自覚していない認知機能の低下を家族が気づいていることが多いためです。 ■ 第2段階:身体診察(神経学的評価を含む) 認知機能の低下が、脳血管障害・パーキンソン症候群など別の疾患によるものかを判断します。 ● 特に確認すべき所見 歩行障害(小刻み歩行・すくみ足) 錐体外路症状(筋固縮・手の震え・無動) 視野障害・麻痺・感覚障害 身体診察の段階で「認知症とは別の原因」が
2025年11月19日読了時間: 4分


在宅医療における認知症について61~ 認知症を「予防する」ために知っておきたいこと
― 特に“薬”が与える影響について ― 認知症の方を支えるご家族、とくに子世代からは、 「自分も認知症になるのでは…」 と心配の声を聞くことが少なくありません。 これまでの数多くの疫学研究から、認知症の発症にはいくつかの“危険因子”があることがわかっています。 ■ 変えられない危険因子 代表的なものは以下の3つです。 加齢 :年齢が上がるほど発症リスクが高まる 遺伝(アポリポタンパクE ε4) :アルツハイマー病の発症リスクを高める 教育年数 :教育期間が長いほど発症しにくい傾向 しかし、これらは「知ったところで避けようがない」因子ばかり。そこで注目されるのが、**“変えられる要素=予防可能な因子”**です。 一般臨床の現場で取り組める予防要因は大きく3つあります。 医薬品(薬の影響) 生活習慣病(高血圧・糖尿病など)の管理 生活習慣(運動・睡眠・栄養など) 本記事では、その中でも特にエビデンスが蓄積している**「薬と認知症リスク」**にフォーカスします。 ■ 1. ベンゾジアゼピン(BZD)系薬と認知症リスク ベンゾジアゼピン受容体作動薬は、不
2025年11月16日読了時間: 4分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する52~在宅での需要が高まる「心エコー」の役割
〜高齢社会における心不全管理の新しい視点〜 ① 心疾患は高齢者の主要な死因 日本は世界でも類を見ない超高齢社会を迎えています。それに伴い、 心不全 をはじめとする心疾患の患者数が急増しており、「息苦しい」「足がむくむ」「疲れやすい」といった訴えをもつ高齢者が増えています。 心疾患は、現在日本の 後期高齢者の死因第2位 を占めており、在宅医療でも避けて通れない重要な疾患領域です。 ② 在宅での心不全モニタリングにエコーが活躍 慢性心不全の患者さんは、 在宅での経過観察 が中心となります。普段の生活の中で少しずつ体調が変化するため、医師や看護師が定期的に「増悪のサイン」を見極めることが大切です。 その際に役立つのが、**携帯型の心エコー(超音波検査)**です。呼吸苦や浮腫が出現したときに、心臓の動きをその場で確認できれば、「入院が必要か」「在宅で調整可能か」の判断がスムーズになります。 ③ 在宅で心エコーを行う目的 心不全とは、心臓が全身へ十分な血液を送り出せなくなった状態です。在宅での心エコーでは、主に次の3つのポイントを押さえることで、 心機能の
2025年10月29日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について48~【抗精神病薬】―BPSDに「効く」が、「危険」も伴う薬―
認知症のBPSD(行動・心理症状)──とくに興奮・暴言・幻覚・妄想などが強い場合、医師が処方を検討する薬のひとつに 抗精神病薬 があります。 抑肝散やトラゾドンに比べると、抗精神病薬は 確実な効果 が期待できる一方で、 重大な副作用リスク を伴う薬であることを忘れてはなりません。 ■ 抗精神病薬の効果と危険性 BPSDに対する 非定型抗精神病薬(リスペリドン、オランザピン、クエチアピンなど)の効果を検証した無作為化二重盲検試験のレビューでは、確かに興奮・攻撃性・幻覚などの症状が有意に改善 しました。 しかし同時に、以下の リスク上昇 が明らかになっています。 強い眠気・ふらつき 錐体外路症状(パーキンソン様症状) 脳血管障害(脳梗塞・脳出血など) 尿路感染症・浮腫・歩行障害 死亡率の上昇 つまり、「効くが危険」という薬なのです。 ■ FDAの警告:死亡リスクは1.6〜1.7倍 2005年、 アメリカ食品医薬品局(FDA)は、非定型抗精神病薬を認知症患者に使用すると死亡率がプラセボの1.6〜1.7倍 になると警告しました。2008年には定型抗精神病
2025年10月20日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について43~うつ病治療 — 「まず脳を休ませる」からはじめる
身体疾患・薬剤・飲酒 などを除外しても改善しない場合は、 うつ病治療 に進みます。高齢者(65歳以上)では ベンゾジアゼピン受容体作動薬に頼らず 、**“脳の休息=質の高い自然な睡眠”**を最優先に整えることが基本です。 ポイント...
2025年10月8日読了時間: 4分


在宅医療における認知症について42~65歳以上で「うつ状態」が疑われたら
〜安易な薬処方の前に確認すべきポイント〜 高齢者が「気分が沈む」「意欲が出ない」「眠れない」などの うつ状態 を訴えたとき、すぐに「うつ病」や「認知症」と決めつけるのは危険です。その背後には、 身体疾患や薬剤の影響 など、見逃してはいけない原因が潜んでいることがあります。...
2025年10月7日読了時間: 4分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する24~エコーでの末梢静脈カテーテル留置評価
~太さ・深さ・走行を“見える化”する意味~ 点滴や輸液のために末梢静脈カテーテルを留置したのに、「点滴が落ちない」「腫れてきた」「発赤がある」「痛い」などの理由で抜去せざるを得なくなることがあります。これらは総称して**末梢静脈カテーテル中途抜去(Catheter...
2025年8月31日読了時間: 2分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する22~末梢静脈カテーテルの留置・管理で求められること
末梢静脈カテーテルとは 末梢静脈カテーテル(Peripheral Intravenous Catheter:PIVC)の留置は、看護師が日常的に行う医療行為の一つです。しかし、これは決して簡単な処置ではなく、 患者への苦痛を最小限に抑えつつ、安全に実施するための高い技術力...
2025年8月21日読了時間: 2分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する21~カラードプラエコーによる褥瘡部の血流評価とデブリードマンの活用
褥瘡の治療において、壊死組織を除去する「デブリードマン」は重要な処置の一つです。特に シャープデブリードマン は鋭利な器具を用いるため、不要な出血を避ける工夫が求められます。ここで有用なのが カラードプラエコーによる血流評価 です。 ① 不要な出血を避けるために...
2025年8月20日読了時間: 2分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する20
実際の観察 初回のエコーでは、 褥瘡部を中心に広範囲を観察 し、異常所見の有無を確認します。異常所見を認めた場合には、その位置をシェーマや写真に記録し、 縦断走査・横断走査で静止画と動画 を残します。動画は後から解析できるように、 ゆっくり撮影 するのがポイントです。...
2025年8月19日読了時間: 2分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する19~エコーを用いた褥瘡観察・評価の手順
褥瘡の評価において、エコー検査は 表面からではわからない内部情報を得るための有効な方法 です。ここでは、褥瘡部を観察・評価する手順と実際の注意点を整理します(図3) 。 Step1:観察目的の明確化 エコー検査の目的は大きく2つに分けられます。 初回重症度評価...
2025年8月18日読了時間: 2分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する18~褥瘡(じょくそう)の内部評価におけるエコーの役割
褥瘡の観察は、これまで視診や触診が中心でした。しかし、表面からでは深部の状態を正確に把握できないことも多くあります。エコー(超音波検査)を用いることで、以下のような内部構造を可視化でき、褥瘡評価の精度が高まります。 深部組織損傷(DTI) 皮下ポケット...
2025年8月17日読了時間: 2分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する17~超音波でみる便秘評価 〜結腸・直腸の糞便貯留の見極め〜
便秘の評価に超音波を用いると、直腸診のように患者さんへ負担をかけずに、糞便の状態を把握することができます。今回は「結腸」と「直腸」における糞便の貯留と、そのケアの考え方について整理します。 結腸に糞便が貯留しているとき 結腸に過剰な糞便が貯まると、内容物で腸管が膨らみ、さら...
2025年8月16日読了時間: 2分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する16~【便秘ケアに役立つ】直腸のエコー観察法と描出のコツ
便秘のアセスメントにおいて、直腸内の便の有無や性状を正確に評価することは非常に重要です。従来の直腸診は不快感や羞恥心のリスクも伴いますが、 エコー(超音波)検査 なら 非侵襲的に直腸の状態を可視化 することができます。 直腸を“見える化”する基本構造とプローブの位置...
2025年8月8日読了時間: 3分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する16~【便秘ケアの新常識】超音波(エコー)で「見える化」する排便評価
便秘は多くの患者にとって身近な問題ですが、適切な評価がなければ「見逃し」や「誤ったケア」によるリスクも存在します。今回は、 エコーを活用した便秘評価 について解説します。 なぜ便秘評価に“エコー”が必要なのか? 便秘は排便回数だけで判断してはいけません。たとえば──...
2025年8月6日読了時間: 3分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する15~食事中の誤嚥や咽頭残留を「見える化」する ― エコーでの嚥下観察の手技と対処法 ―
はじめに 嚥下障害のケアでは、「誤嚥」や「咽頭残留」を的確に捉えることが非常に重要です。近年、**エコー(超音波)**を用いた嚥下観察が注目されており、ベッドサイドでも簡便に実施できる非侵襲的な評価手段として普及しつつあります。この記事では、エコーによる嚥下観察の基本的な手...
2025年8月5日読了時間: 3分


看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する13~食べる力を支える医療:摂食嚥下障害とその評価、そしてエコーの可能性
「食べること」は、私たちの命を支える営みであり、日々の喜びのひとつでもあります。しかし、年齢や病気などにより、その営みが困難になる方もいらっしゃいます。今回は、 摂食嚥下障害(えんげしょうがい)について、その評価法や最近注目されているエコー(超音波)による観察...
2025年8月3日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について⑨~認知症が疑われたら、まずは薬の見直しから
――高齢者に多い「薬剤性認知機能低下」への対応 「最近、物忘れが増えてきた」「言動に違和感がある」と高齢者の認知症を疑う場面は少なくありません。しかし、その原因が 処方薬や市販薬による副作用 である可能性があることをご存じでしょうか? 💊...
2025年7月21日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について⑧~高齢者に処方する薬、本当に大丈夫?――認知症とまぎらわしい薬剤性症状に注意
高齢者では加齢による代謝機能の低下や、複数の疾患による多剤併用が避けられません。その結果、薬物の血中濃度が上がりやすく、副作用や相互作用のリスクも増加します。 なぜ高齢者は薬剤の影響を受けやすいのか? 肝機能・腎機能の低下 により、薬が体内に残りやすくなる 合併症が増える...
2025年7月20日読了時間: 3分
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