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誤嚥性肺炎を科学する3~誤嚥性肺炎のメカニズムと「守る力」の重要性

  • 1 日前
  • 読了時間: 2分

高齢者の命と生活の質(QOL)に深く関わる疾患、それが「誤嚥(ごえん)性肺炎」です。単にお薬で治すだけでなく、日々のケアを通じて「発症させない、悪化させない」ための知識を深めましょう。

1. 誤嚥性肺炎とは:メカニズムとリスク

誤嚥性肺炎は、本来は食道へ送られるべき食べ物や唾液が誤って気道に入り、そこに含まれる細菌によって引き起こされる細菌性肺炎です。

  • 原因は食べ物だけではない: 臥床(がしょう)時や就寝時に、むせずに気道へ入っていく唾液(不顕性誤嚥)も、重要な原因となります。

  • お口の健康が直結: 口腔衛生状態が不良であれば細菌量が増え、発症リスクが高まります。

  • 負の連鎖を防ぐ: 死亡率が約15%と高いだけでなく、回復後も「食べる機能」「身体機能」「認知機能」が低下し、生活の質(QOL)が悪化する恐れがあります。

2. なぜ発症するのか?「抵抗力」と「侵襲性」のバランス

誤嚥したからといって、必ずしも肺炎になるわけではありません。発症は、肺の「個体の抵抗力」と、誤嚥物の「侵襲性(しんしゅうせい)」のバランスが崩れた時に起こります。

肺の抵抗力(守る力)

誤嚥物の侵襲性(攻める力)

喀出力: 咳で異物を出す力、気道粘膜の機能

病原性: 細菌の種類や化学的な強さ(胃酸など)

免疫力: 肺の免疫細胞による防御反応

量・部位: 誤嚥した量や、肺のどこまで入ったか

3. 多職種で取り組む「予防と治療」

誤嚥性肺炎の管理において、医師による適切な抗菌薬の選択は不可欠ですが、それと同じくらい「ケアの質」が予後を大きく左右します。

予防と治療に必要な包括的ケア

  • 口腔ケア: お口の中を清潔にし、病原菌を減少させます。

  • 嚥下(えんげ)リハビリ: 飲み込む力を維持・向上させます。

  • 栄養管理: 免疫力を保つため、低栄養や筋力低下(サルコペニア)を防ぎます。

  • 食事場面の調整: 適切な食形態(とろみなど)や、誤嚥しにくい姿勢(ポジショニング)を整えます。

まとめ

誤嚥性肺炎は、お口の乾燥、寝たきり、栄養不足、特定の薬剤服用など、多くの要因が絡み合って発症します。

「最近よくむせるようになった」「食べる量が減ってきた」など、気になるサインがあれば、当クリニックへお気軽にご相談ください。

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