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精神疾患を科学する 在宅医療で関わる精神疾患について27~両価性(アンビバレンス)をやさしく解説愛情と憎しみ、相反する感情を同時に感じる

7月25日
読了時間: 3分
#両価性#アンビバレンス#感情の障害#統合失調症#パーソナリティ障害#精神症状#在宅医療#訪問診療#さくら在宅クリニック
#両価性#アンビバレンス#感情の障害#統合失調症#パーソナリティ障害#精神症状#在宅医療#訪問診療#さくら在宅クリニック

① 両価性とは

両価性(アンビバレンス)とは、1つの物事に対して、同時に相反する2つの感情を抱くことです。
両価性(アンビバレンス)とは、1つの物事に対して、同時に相反する2つの感情を抱くことです。

例えば、愛情と憎しみが同時に存在することです。「好き」の反対が「嫌い」であるならば、その両方を同じ相手に同時に感じている——そんな状態を指します。

② 正常な心理でも認められる
② 正常な心理でも認められる

両価性は統合失調症でよく認められる症状ですが、正常な人の心理でも認められます。次のような感情も、一種の両価性といえます。

ポイント
ポイント

両価性そのものは、必ずしも病的なものではありません。誰しもが抱きうる心の動きです。だからこそ、「矛盾したことを言っている」と切り捨てないことが、理解の第一歩になります。

③ 本人が抱えるつらさ

両価性を感じている本人も、どうしたらいいか、どちらの感情が大事なのかわからなくなるときがあります。周囲から見ると言動が一貫していないように映りますが、それは本人の中でも整理がついていないからです。

その結果、大きなストレスを感じたり、悩んで行動できなくなる人もいます。「決められない」「言うことが変わる」といった様子の背景に、この葛藤が隠れていることがあります。
その結果、大きなストレスを感じたり、悩んで行動できなくなる人もいます。「決められない」「言うことが変わる」といった様子の背景に、この葛藤が隠れていることがあります。

在宅診療の視点から

在宅の現場では、「入院はしたくない、でも家にいるのも不安」「介護サービスは入れたくない、でも家族の負担は減らしたい」といった両価的な訴えによく出会います。こうしたとき、どちらか一方に決めさせようと急がないことが大切です。「両方の気持ちがあるのは自然なことですね」と、まず葛藤そのものを言葉にして受け止める。そのうえで、片方の気持ちだけを取り出して選択を迫るのではなく、両方を少しずつ満たす中間案を一緒に探していく——これが結果的に、決断への近道になることが多いように感じます。


まとめ

  • 両価性(アンビバレンス)とは、1つの物事に対して同時に相反する2つの感情を抱くことです

  • 例えば、愛情と憎しみが同時に存在する状態を指します

  • 統合失調症やパーソナリティ障害でよく認められますが、正常な人の心理でも認められます

  • 「さみしいけれど1人にしておいてほしい」「逃げたいけれど立ち向かいたい」も一種の両価性です

  • 本人もどちらの感情が大事なのかわからなくなり、大きなストレスを感じたり、悩んで行動できなくなることがあります

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。ご本人やご家族に気になる症状がある場合は、内容の自己判断にとどめず、精神科医・かかりつけ医などの専門職にご相談ください。


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