パーキンソン病を科学する31【パーキンソン病の身体所見】“筋硬直”の特徴と見逃さないポイント
- 賢一 内田
- 6月28日
- 読了時間: 2分

パーキンソン病の四大症状のひとつとしてよく知られている「筋硬直(rigidity)」。本日は、その特徴や臨床での捉え方について簡潔にご紹介します。
◆ 筋硬直とは?―“鉛管様”または“歯車様”と表現される現象
パーキンソン病の筋硬直は、受動的な関節運動に抵抗を感じるもので、
滑らかな抵抗が続くものを「鉛管様」
カクカクと断続的な抵抗を感じるものを「歯車様」と表現します。
◆ 診察のポイント:手関節を観察!
手関節の筋硬直は、治療薬の効果判定(オン・オフの切り替わり)にも有用です。特に「on」の状態では筋硬直が軽減しやすいため、日常生活動作との連動も評価できます。
また、**対側の四肢を動かすことで筋緊張が誘発される(対側誘発)**という特徴もあり、これは臨床上の所見として有用です。
◆ 鑑別のヒント:左右差や体幹硬直に注目
パーキンソン病では左右差のある筋硬直が目立つことが多く、
一方で、皮質基底核変性症も著明な左右差を示すことがあります。
進行性核上性麻痺では、むしろ体幹や頸部の硬直が強く出る傾向があります。
このように、筋硬直の部位・左右差は、パーキンソン症候群の鑑別にもつながる重要な所見です。
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