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頭痛を科学する22~緊張型頭痛

  • 2 時間前
  • 読了時間: 3分

緊張型頭痛

〜 蜃気楼(しんきろう)のような頭痛 〜

緊張型頭痛一次性頭痛頭重感ICHD-3頭痛の分類在宅医療

「肩や首がこって、頭が締めつけられるように重い」——そんな頭痛でお悩みの方は多いのではないでしょうか。緊張型頭痛は、頭痛のなかでもっともありふれたタイプで、日本の成人のおよそ5人に1人が経験しているといわれます。今回は、この“つかみどころのない”頭痛について、成り立ちから見分け方までやさしく解説します。

「蜃気楼のような頭痛」と呼ばれるわけ

緊張型頭痛は、かつて 「筋収縮性頭痛(muscle contraction headache)」 と呼ばれていました(1988年より前)。文字どおり「筋肉のこり(収縮)から起こる頭痛」と考えられていたのです。ところが、研究が進むにつれて、その常識をくつがえす出来事がありました。

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緊張型頭痛とは? ── 「片頭痛ではない一次性頭痛」
緊張型頭痛とは? ── 「片頭痛ではない一次性頭痛」

頭痛は大きく、一次性頭痛(頭痛そのものが病気)と、二次性頭痛(別の病気が原因で起こる頭痛)に分けられます。緊張型頭痛は前者の代表格です。

その診断のポイントは、片頭痛の特徴と“ちょうど裏返し”になっている点にあります。片頭痛が「ズキンズキンと脈打つ・片側・動くと悪化」なのに対し、緊張型頭痛は 拍動しない・両側・体を動かしても悪化しない のが基本です。

「頭痛」と「頭重(ずおも)」
「頭痛」と「頭重(ずおも)」

日本語では、痛む「頭痛」と、重く感じる「頭重(ずおも)」を分けて表現することがありますが、緊張型頭痛はこの「頭が重い」感覚に近いものです。ちなみに英語には “head heaviness(頭が重い)” にあたる言葉はなく、片頭痛と同じく “headache” とひとくくりに表現されます。

3つのタイプ ── 起こる頻度で分ける

国際的な頭痛の分類(ICHD-3)では、緊張型頭痛を「どのくらいの頻度で起こるか」で3つに分けています。

※ それぞれ、頭のまわり(頭蓋周囲)を押したときの痛み(圧痛)を伴うタイプと、伴わないタイプにさらに分けられます。
※ それぞれ、頭のまわり(頭蓋周囲)を押したときの痛み(圧痛)を伴うタイプと、伴わないタイプにさらに分けられます。

 緊張型頭痛の診断基準(ICHD-3 の要約)


A

頻度

(稀)月に1日未満(年間12日未満)/10回以上


(頻)月に1〜14日(年間12〜180日未満)/10回以上


(慢)月に15日以上(年間180日以上)/3カ月を超える

B

持続時間

(稀)(頻)30分〜7日間


(慢)数時間〜数日間、絶え間なく続く

C

性質


(2項目以上)

1. 両側性  2. 拍動しない


3. 軽度〜中等度  4. 日常的な動作で悪化しない

D

随伴症状


(両方満たす)

(稀)(頻)吐き気・嘔吐がない/光・音過敏はあっても片方のみ


(慢)強い吐き気・嘔吐がない(光・音過敏や軽い吐き気は許容)

E

除外

ほかの病気による頭痛ではないこと







(稀)稀発反復性 (頻)頻発反復性 (慢)慢性緊張型頭痛※本表はICHD-3をわかりやすく簡略化したものです。実際の診断は医師が総合的に行います。

数字で見る緊張型頭痛

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こんなときは早めに受診を。 「これまでで一番強い頭痛」「突然バットで殴られたような痛み」「発熱・手足のしびれ・ろれつが回らない・意識がおかしいなどを伴う」「日ごとに悪化する」——こうした場合は、緊張型頭痛ではなく別の病気が隠れていることがあります。自己判断せず、医療機関にご相談ください。

緊張型頭痛は、命にかかわることはまれですが、頻度が増えると日々の生活の質を静かにむしばみます。「よくある頭痛だから」と我慢しすぎず、気になる方はお気軽にご相談ください。在宅療養中の方についても、頭痛の背景を一緒に整理し、無理のない対応を一緒に考えていきます。

さくら在宅クリニック


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