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在宅酸素療法を科学する29~CPFEcombined pulmonary fibrosis and emphysema気腫合併肺線維症

  • 2 日前
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2005年、フランスのCottinらが胸部CTで上葉の気腫性病変と下葉の線維化病変を認める61例を後ろ向きに検討し、CPFE(combined pulmonary fibrosis and emphysema)という新たな疾患概念を提唱した。CPFEは通常の慢性閉塞性肺疾患(COPD)や間質性肺炎とは異なる臨床的特徴を持ち、わが国では気腫合併間質性肺炎と呼ばれることが多い。
2005年、フランスのCottinらが胸部CTで上葉の気腫性病変と下葉の線維化病変を認める61例を後ろ向きに検討し、CPFE(combined pulmonary fibrosis and emphysema)という新たな疾患概念を提唱した。CPFEは通常の慢性閉塞性肺疾患(COPD)や間質性肺炎とは異なる臨床的特徴を持ち、わが国では気腫合併間質性肺炎と呼ばれることが多い。

1 CPFEの特徴

Cottinらが報告したCPFEの主な特徴を以下にまとめる。

① 喫煙歴のある男性に多く、平均年齢65歳

61例中、全例で喫煙歴を認める。男性60例、女性1例であり、男性が多く平均年齢は65歳である。ほぼ全例に息切れを認め、87%で肺底部にcracklesを、43%にばち指を認める。

② 高分解能CTで上葉優位の気腫性病変、下葉優位の線維化病変

高分解能CT(HRCT)では、上葉に小葉中心性または傍隔壁性の肺気腫を認める。また下葉には蜂巣肺、網状影、牽引性気管支拡張、すりガラス陰影、構造改変などの線維化病変を認める。画像パターンはUIPパターン51%、fibrosing NSIPパターン34%。
高分解能CT(HRCT)では、上葉に小葉中心性または傍隔壁性の肺気腫を認める。また下葉には蜂巣肺、網状影、牽引性気管支拡張、すりガラス陰影、構造改変などの線維化病変を認める。画像パターンはUIPパターン51%、fibrosing NSIPパターン34%。

③ 呼吸機能検査では肺活量はほぼ正常

肺気腫による上葉の過膨張が線維化による下葉の容量減少に相殺される。%肺活量(%VC)の平均は90%、1秒率(FEV₁/FVC)の平均は69%であり、スパイロメトリーはほぼ正常である。

④ 拡散能が低下しており、運動時の低酸素血症が顕著

拡散能(%DLco)の平均は37%と低値であり、6分間歩行試験にて経皮的動脈血酸素飽和度(SpO₂)は平均で8.9%低下する。
拡散能(%DLco)の平均は37%と低値であり、6分間歩行試験にて経皮的動脈血酸素飽和度(SpO₂)は平均で8.9%低下する。

⑤ 約半数に肺高血圧症を合併

症例の47%はCPFE診断時に肺高血圧症を合併する。またフォローアップ中の合併を含めると55%に肺高血圧症を認める。なお診断は主に心エコーで行われており、右心カテーテル検査を受けた症例は少ない。

⑥ 5年生存率は約50%死因の半数は呼吸不全死であり、肺高血圧症の合併があると予後が悪い。

 

2 症例提示

患者:60歳、男性。

ゴルフコースをまわるのが辛くなってきたため受診。喫煙歴30本/日。膠原病の既往・併存なく、粉塵曝露歴もない。安静時の呼吸数14/分、SpO₂は98%と低酸素血症は認めない。両下肺に捻髪音(fine crackles)を聴取し、ばち指を認める。胸部X線では両下肺野にすりガラス陰影を認める。

呼吸機能検査

項目

測定値

%予測値

SVC

4.45L

115.6%

FVC

4.48L

118.8%

FEV₁

3.31L

105.1%

FEV₁/FVC

73.88%

TLC

6.34L

117.2%

DLco

12.02 mL/min/Torr

63.8%

肺活量、1秒率とも正常範囲で、拡散能のみ低下を認める



気腫

6分間歩行試験

3 CPFEに対する在宅酸素療法(LTOT)
3 CPFEに対する在宅酸素療法(LTOT)
COPDに関するエビデンス
COPDに関するエビデンス

NOTT GroupとMRC Working Partyによる2つの研究により、安静時低酸素血症を伴うCOPDに対して睡眠時間を含む1日15時間以上のLTOTは予後を改善することが示された。

間質性肺炎に関するエビデンス

安静時低酸素血症を認める間質性肺炎に対するLTOTの予後改善を示した研究はないが、特発性肺線維症の国際ガイドラインでは安静時低酸素血症を認める患者へのLTOTを推奨している。

肺高血圧症に関して

LTOTによる肺高血圧症の予後改善を示した研究はない。しかし、酸素療法は肺動脈性肺高血圧症の肺血管抵抗を低下させ、その結果、肺動脈圧を低下させる。また、肺高血圧症を合併した安静時低酸素血症を伴うCOPDに対してLTOTを行うと、肺高血圧症の進行が抑制される。

COPD、間質性肺炎、肺高血圧症と様々な病態を合併するCPFEにおいても、安静時低酸素血症を認める患者ではLTOTの導入が望ましいと考える。
COPD、間質性肺炎、肺高血圧症と様々な病態を合併するCPFEにおいても、安静時低酸素血症を認める患者ではLTOTの導入が望ましいと考える。

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