在宅酸素療法を科学する41~火気取扱いの注意特にタバコの危険性
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在宅酸素療法中の火災
酸素は他の燃焼を助ける性質(支燃性)があり、酸素濃度が高いと自身は燃えなくても燃えるものを激しく燃焼させる。消えかけたタバコも酸素があると火を噴き、空気中では燃えにくいカニューレも酸素が通っていると導火線のように激しく火を噴いて燃え広がる。


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火災例の紹介

区分 | 内容 |
特徴(5項目) |
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関係者からの 聴き取り |
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火災の対策①:2m以内の火気使用の厳禁
厚生労働省や日本産業・医療ガス協会は「在宅酸素療法時は、たばこ等の火気の取扱いにご注意下さい」というリーフレットや動画で注意喚起し、使用中は2m以内での火気使用厳禁などを呼びかけている。
🚭 在宅酸素療法中は、酸素チューブ(カニューレ)から半径2メートル以内での火気の使用を絶対に禁止する。
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火災の対策②:「焼け焦げサイン」など問題行動の把握
まずはHOT中の喫煙を確認する。酸素を吸いながらの喫煙者は重度のニコチン依存症である。依存症は否認の病と言われ、本人は喫煙を否定することが多いが、医師の往診またはヘルパー・家族・訪問看護師・酸素供給業者と協力し、主治医が喫煙の事実を把握する必要がある。

① ストーブや仏壇の線香・ロウソク |
② 酸素使用しながらガスコンロを使用している |
③ 同居者に喫煙者がいる |
④ 家具・家電の裏など隠れた場所のコンセントに埃が溜まり、トラッキングを起こしそうになっている(漏電) |
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火災の対策③:在宅酸素適応の再評価
導入の適応評価を厳密に行う。禁煙が原則である。


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火災の対策④〜⑥:酸素を吸う場所・安全な喫煙指導・ニコチン依存症治療
④ 酸素を吸う場所を変える
認知症など自己管理能力が低く、火災予防手段がとれない喫煙者には、監視者(家族・ケアワーカー)がいない場合、HOTを導入しない、もしくは中止の必要がある。

⑤ 「安全な喫煙」の指導
喫煙者にHOTを処方する医師には、「安全な喫煙」を指導する義務が生じる。安全な喫煙はありえないが、禁煙に至るまでのやむをえない事情がある場合に限り、以下を指導する。

ニコチン依存症の治療が不十分なことも、HOT中に喫煙を続ける原因のひとつ。ニコチン依存症は再発と寛解を繰り返す慢性疾患であり、喘息や糖尿病と同様に長期にわたり治療する必要がある。


火災の対策⑦⑧:防火設備・認知症対策
⑦ 防火設備
酸素カニューレの難燃化も重要。現在のカニューレは導火線のように非常によく火を噴いて燃える、きわめて危険なものである。素材が難燃性のものや、燃えるとヒューズのようにチューブ内腔が閉塞して酸素供給を阻害するものが望ましい。


認知症患者はタバコが手に入る限り禁煙不可能である。見守りのない、タバコ屋まで歩行可能な認知症ニコチン依存症患者には、HOTは不可能である。





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