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リウマチを科学する59 変形性関節症〜いちばんありふれた関節の病気〜

12 分前
読了時間: 4分

変形性関節症〜いちばんありふれた関節の病気〜

「指の関節が腫れてきた…リウマチ?」と心配な方にも読んでほしい回です

変形性関節症は、関節のクッションである軟骨がすり減ることで、痛みや動かしにくさが出る病気です。関節の病気の中でもっとも多い病気で、年齢を重ねると多くの方が経験します。


指の関節が腫れると「関節リウマチでは?」と心配される方も多いのですが、実は見分けるポイントがはっきりあります。今回はそこを中心に整理します。

1どうして起こるの?

関節には毎日、体重や運動による大きな負担がかかっています。長い年月をかけてダメージが積み重なり、年齢による軟骨の変化も重なって、軟骨が少しずつすり減っていきます。

軟骨がなくなったりひび割れたりすると、骨がむき出しになって傷つきます。体はそれを直そうとして、骨棘(こつきょく)という骨のトゲを作ります。このトゲが外に張り出すため、関節がゴツゴツと硬く腫れて触れるのです。
軟骨がなくなったりひび割れたりすると、骨がむき出しになって傷つきます。体はそれを直そうとして、骨棘(こつきょく)という骨のトゲを作ります。このトゲが外に張り出すため、関節がゴツゴツと硬く腫れて触れるのです。

2起こりやすい場所

「DIP関節が痛い」なら、まず変形性関節症
「DIP関節が痛い」なら、まず変形性関節症

何本もの指先の関節が痛むと、関節リウマチを心配して受診される方が少なくありません。でも関節リウマチでは、DIP関節が侵されることはまれ。指先の関節の症状なら、まず変形性関節症を考えます。

3診断の4ステップ


① 疑う

中高年以上の方で、DIP・PIP・母指CM関節、膝、股関節の痛みや腫れがあれば疑います。

② 迫る:「炎症っぽくない」関節痛

原因は「すり減り」なので、変形性関節症の痛みは非炎症性です。

X線写真では、関節のすき間が狭くなり、骨棘ができ、関節のまわりの骨が硬くなって白っぽく写ります。
X線写真では、関節のすき間が狭くなり、骨棘ができ、関節のまわりの骨が硬くなって白っぽく写ります。

③ 鑑別する:関節リウマチとのちがい

見分けるポイントは2つ。炎症があるかどうかと、起こりやすい関節の場所です。

見分けるポイント

関節リウマチ

変形性関節症

原因

自己免疫の病気(炎症性)

軟骨のすり減り(非炎症性)

起こりやすい関節

指の付け根(MCP)・PIP・手首・足の指の付け根(MTP)・肘・膝・肩

指先(DIP)・PIP・親指の付け根(母指CM)・膝・股関節・背骨

朝のこわばり

1時間以上つづく

30分以内でおさまる

痛むとき

じっとしていても・夜も痛む

動かしたときに痛む

腫れの触り心地

やわらかい(ぷよぷよ)

硬い(ゴツゴツ)

X線

骨がかじられる(骨びらん)・関節まわりの骨が薄くなる

骨棘ができる・関節まわりの骨が硬くなる

血液検査

炎症の値が上がる・リウマトイド因子や抗CCP抗体が陽性

特徴的な異常はない

典型的な傾向です。両方を同時にもっている方もいます。

④ フォローする:ゆっくり進む病気

指の変形性関節症では、多くの場合、安静と痛みへの対処で少しずつ楽になります。変形の進み方もとてもゆっくりです。

⚠ こんなときは「ほかの病気」も考えます

経過を見ている中で、痛みがかえって強くなる、急に関節の形が変わってきたといった場合は、炎症を起こす別の病気が隠れていないかを考え直します。

4治療

治療は大きく保存的な治療と手術に分かれ、まずは保存的な治療から始めます。

「よく聞くけれど…」の治療
「よく聞くけれど…」の治療

ヒアルロン酸の関節注射

行われることもありますが、効果ははっきり確立されていません。

グルコサミン・コンドロイチン

サプリメントとして人気ですが、残念ながら効果は否定的とされています。

膝・股関節は「手術のタイミング」も大切

膝や股関節の変形性関節症が進むと、歩く・立ち上がるといった動作が難しくなり、生活の質に大きく影響します。手術に適した時期を逃さないよう、整形外科の先生との連携が重要です。

在宅でできること

痛み止めの副作用チェック(高齢の方のNSAIDsは胃や腎臓に注意)、無理のない運動やリハビリの継続、転倒しにくい住環境づくりなど、在宅医療・訪問リハビリが日々の生活を支えます。

変形性関節症のまとめ

  • 関節の軟骨がすり減ることで起こる、もっともありふれた関節の病気

  • 好発部位は手(DIP=ヘバーデン結節・PIP=ブシャール結節・母指CM関節)、膝、股関節、背骨

  • 非炎症性:赤み・熱感が少なく、腫れは硬い、休むと楽になる、炎症の値は上がらない

  • 関節リウマチとの鑑別ポイントは「炎症の有無」と「関節の場所」。指先(DIP)なら、まず変形性関節症

  • 治療は保存的治療(薬・保護・運動・減量)が中心。膝・股関節は整形外科と連携し手術の時期を逃さない

▶ 次回予告:「その他の関節炎」シリーズの続きをお届けする予定です。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、わかりやすさのため内容を簡略化しています。症状や治療については、必ず主治医にご相談ください。


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