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リウマチを科学する48 リウマチ性多発筋痛症の診断

9 分前
読了時間: 3分

リウマチ性多発筋痛症の診断

〜4ステップと分類基準で整理する〜

対象:主に医療・介護スタッフの皆さん(患者さん・ご家族も読めます)

1なぜ早く診断したいのか

高齢の方がPMRになると、この悪循環に入りがちです。ADLが下がる前に診断をつけて治療につなげることが大切です。ただ、PMRは一つひとつの所見がどれも非特異的で、診断のイメージがつかみにくい病気でもあります。そこで、関節リウマチと同じく診断の4ステップに沿って整理します。
高齢の方がPMRになると、この悪循環に入りがちです。ADLが下がる前に診断をつけて治療につなげることが大切です。ただ、PMRは一つひとつの所見がどれも非特異的で、診断のイメージがつかみにくい病気でもあります。そこで、関節リウマチと同じく診断の4ステップに沿って整理します。
1
1

疑う

60歳以上の方が、両肩の痛みを1日〜数日の経過で発症したときに疑います。首の痛みや、股関節・太ももの痛みを伴うこともあります。

2

迫る

3
3

鑑別する

PMRには特異的な検査がないため、ほかの病気の鑑別がとくに重要です。

似た病気

見分けるポイント

関節リウマチ

手指の関節炎、RF・抗CCP抗体陽性、X線で骨びらん・関節破壊

多発性筋炎

近位筋の痛みは似るが、CKが上昇する(PMRでは上がらない)

甲状腺機能低下症

ミオパチーでPMRに似た痛み。CK上昇、TSH上昇・FT4低下で容易に鑑別

線維筋痛症

似た全身痛。ただし炎症反応は上がらない

整形外科的疾患


腱板断裂・石灰沈着性腱炎・肩関節周囲炎など

片側の肩痛や左右差が大きい場合。MRIが有用、迷えば整形外科へ

感染性心内膜炎

細菌が関節や筋肉に飛び、筋骨格症状を起こす。血液培養(2セット以上)がもっとも確実。経胸壁心エコーでは疣贅が見えないことも多い

悪性腫瘍

腫瘍随伴症候群としてPMR様の症状。既往歴・検診歴を確認し、できる範囲でスクリーニング

とくに見落としたくない2つ:感染性心内膜炎と悪性腫瘍

どちらもPMRとそっくりな症状をとることがあります。ステロイドで治療を始める前に、可能性を一度は考えておきます。

4

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最初にPMRと診断された方でも、その後を追うと1/4〜1/2ほどで診断が変わると報告されています。

2PMRの分類基準(欧州・米国リウマチ学会 2012年)
2PMRの分類基準(欧州・米国リウマチ学会 2012年)

いくつかある分類基準のうち、現在もっとも一般的なものです。関節リウマチの分類基準と同じく、ほかの病気の鑑別は自分で行う必要があります。

STEP 0|まず必須項目を3つとも満たすこと

この3つはPMRの中核ともいえる要素。逆に言えば、そろっていなければPMRの可能性はきわめて低くなります。
この3つはPMRの中核ともいえる要素。逆に言えば、そろっていなければPMRの可能性はきわめて低くなります。

STEP 1|項目ごとに点数をつける

項目

エコーなし

エコーあり

朝のこわばり > 45分

2

2

股関節の痛み または 可動域制限

1

1

リウマトイド因子 または 抗CCP抗体が陰性

2

2

ほかの関節症状がない

1

1

エコー:少なくとも片肩に三角筋下滑液包炎・上腕二頭筋腱鞘滑膜炎・肩甲上腕関節炎のいずれか + 少なくとも片側の股関節に関節炎または転子部滑液包炎

—

1

エコー:両肩に三角筋下滑液包炎・上腕二頭筋腱鞘滑膜炎・肩甲上腕関節炎のいずれか

—

1

エコーなし 4点以上(6点満点)/エコーあり 5点以上(8点満点)でPMRと分類

※関節エコーの有無で感度・特異度はほとんど変わらないため、この基準ではエコーは「参考程度」の位置づけです。

今回のまとめ

  • ADLが下がる前に診断し、治療につなげる

  • CRPが上昇し、CKは正常であることを確認する

  • 感染性心内膜炎と悪性腫瘍の可能性に注意する

  • 分類基準は、必須項目を満たす方にのみ適用する

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※本記事は一般的な医学情報をわかりやすくお伝えするために内容を簡略化しています。分類基準は研究目的でつくられたもので、点数だけで診断が決まるものではありません。必ず主治医にご相談ください。


※出典:Dasgupta B, et al. 2012 provisional classification criteria for polymyalgia rheumatica: a European League Against Rheumatism/American College of Rheumatology collaborative initiative. Ann Rheum Dis / Arthritis Rheum 2012

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