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リウマチを科学する47 リウマチ性多発筋痛症(PMR)

11 分前
読了時間: 3分

リウマチ性多発筋痛症(PMR)

〜高齢の方に増えている「両肩の痛み」の病気〜

対象:患者さん・ご家族/医療・介護スタッフの皆さん

リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica:PMR)は、高齢の方に起こり、両肩や股関節のまわりに痛みを生じる炎症性の病気です。患者さんは近年増えており、リウマチ専門医からは「今やPMRはコモンディジーズ(よくある病気)」という声も聞かれます。

1「筋痛」なのに、筋肉の病気ではない

2どこが痛む?
2どこが痛む?

肩や股関節のあたりの痛みが、1日〜数日という比較的急な経過で出てきます。

在宅・介護の現場で気づきたいサイン
在宅・介護の現場で気づきたいサイン

「急に寝返りや起き上がりができなくなった」「肩が上がらず着替えがつらい」「全身が痛いと言う」──。高齢の方のこうした変化は、年のせいや単なる筋肉痛と思われがちですが、PMRのことがあります。気づいたら主治医にお知らせください。

3見逃してはいけない合併症:巨細胞性動脈炎

PMRの10〜20%で、巨細胞性動脈炎という血管の炎症を合併します。PMRより強い治療が必要で、失明という後遺症の危険もあるため、合併しているかどうかで治療が変わります。

4診察のポイント(医療スタッフ向け)
4診察のポイント(医療スタッフ向け)

もっとも重要な症状は両肩の痛みなので、診察でも肩の所見がポイントです。腱板や滑液包の炎症に合う所見を探します(第3章「肩関節の診かた」で詳しく解説しました)。

所見

見かた

可動域制限

バンザイで屈曲制限を、横から腕を上げて外転制限を確認。外転60〜120°で痛みが出ればpainful arc sign 陽性で、腱板・滑液包由来の痛みを示唆

インピンジメント徴候

Neerテスト・Hawkinsテストで、肩峰下滑液包炎の所見がないかを確認

上腕二頭筋腱

炎症があれば、上腕上部の前面に圧痛

側頭動脈

圧痛・硬結の有無(巨細胞性動脈炎のチェック)

手首・膝・手指

手首や膝の腫脹・圧痛はありうる。手指のMCP・PIP関節炎があれば関節リウマチを考慮

5検査所見

強い炎症所見がみられることが多く、とくにCRPの上昇は必発です。そのほかの検査は、関節リウマチや筋肉の病気との見分けに役立ちます。

検査

PMRでは

ポイント

CRP

上昇(必発)

正常ならPMRの可能性はきわめて低い

赤沈

上昇

強い炎症所見

リウマトイド因子・抗CCP抗体

陰性

陽性なら関節リウマチを考える

CK・アルドラーゼ(筋肉の酵素)

上昇しない

上昇していれば多発性筋炎などの筋疾患を考える

単純X線

骨びらん・関節破壊なし

PMRの関節炎は非破壊性。破壊があれば関節リウマチを考える

関節エコー

滑液包炎・腱の炎症

肩の三角筋下滑液包、上腕二頭筋腱に多い(関節リウマチでも見られる)

今回のまとめ

  • 高齢の方に起こるPMRは、今やコモンディジーズ。痛みの原因は筋肉ではなく腱・滑液包の炎症

  • 両肩の痛みがほぼ必発。可動域制限やインピンジメント徴候を確認する

  • 巨細胞性動脈炎の合併に注意(視力低下・あごの痛み・頭痛・頭皮の痛み)

  • 原則としてCRPが上昇する。手指の関節炎やRF・抗CCP抗体陽性なら関節リウマチを考える

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※本記事は一般的な医学情報をわかりやすくお伝えするために内容を簡略化しています。図は説明用の模式図です。気になる症状があれば、必ず主治医にご相談ください。

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