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リウマチを科学する34 関節外症状関節リウマチは、関節の病気であると同時に全身の病気でもある

11 分前
読了時間: 4分

関節外症状関節リウマチは、関節の病気であると同時に全身の病気でもある

くり返しになりますが、関節リウマチは「関節炎」が起きる疾患です。しかし、関節以外の部位や臓器に症状が出ることがあります。これを関節外症状と呼びます。関節リウマチは、関節の病気であるのと同時に、免疫の異常による全身性疾患の側面も持っているのです。今回はその全身の顔を見ていきます。

#関節リウマチ#関節外症状#間質性肺炎#器質化肺炎#リウマトイド結節#リウマトイド血管炎#悪性関節リウマチ#多発単神経炎#慢性炎症による貧血#骨粗鬆症#アミロイドーシス#喫煙

1|関節の外にも、症状は出る

2|肺病変——最も注意したい関節外症状
2|肺病変——最も注意したい関節外症状

関節リウマチでは、さまざまな肺病変を高頻度に合併します。

見逃さないように
見逃さないように

このように、関節リウマチでは間質性肺炎をはじめとしたさまざまな肺病変を生じます。肺病変は命に関わることもありますので、見逃さないように注意しましょう。息切れや咳、在宅であれば動作時の酸素飽和度の変化など、日常の中で拾える手がかりがあります。

関節リウマチは、肺から始まるのかもしれない

関節リウマチはタバコを吸っている人に多いと言われています。実際、いくつかの研究から喫煙は関節リウマチの発症リスクであることが明らかになっています。

※ 発症のしくみとして考えられている流れを示した図ですタバコの煙が肺を傷害し、免疫反応を引き起こすことが発症につながるのではないかと考えられています
※ 発症のしくみとして考えられている流れを示した図ですタバコの煙が肺を傷害し、免疫反応を引き起こすことが発症につながるのではないかと考えられています

「関節リウマチは肺から始まるかもしれない」——関節の病気の出発点が肺にあるかもしれない、というのは興味深い話です。そして実際的な意味もあります。禁煙は、発症予防という点でも、すでに診断された方の肺を守るという点でも意味を持ちます。

3|リウマトイド結節

関節リウマチでは、肘や手首の皮膚の下に、コブのようなやや硬い結節ができることがあります。これはリウマトイド結節と呼ばれます。通常、痛みはありません。

最近は見かけにくくなりました
最近は見かけにくくなりました

リウマトイド結節は、関節リウマチの活動性が高いと生じやすいと考えられています。最近は治療が進歩して活動性をコントロールできるようになったため、以前ほどは見かけなくなりました。逆に言えば、結節が目立つということは活動性が高い状態かもしれない、という読み方ができます。

4|リウマトイド血管炎

関節リウマチにより、血管炎を生じることがあります。本邦では悪性関節リウマチという呼称に含まれていますが、国際的にはリウマトイド血管炎(rheumatoid vasculitis)と呼ばれています。

5|その他の関節外症状
5|その他の関節外症状

知っておきたい4つ



知っておきたい4つ

症状

おさえておくこと

貧血

慢性的な炎症により、鉄の利用が障害されて生じます。病態としては鉄が不足しているわけではないので、安易な鉄剤の投与は控えましょう。

骨粗鬆症

慢性的な炎症は骨密度を低下させます。関節炎が起きている周囲の骨は、なおさら骨密度の低下が進みます。骨折リスクが高い高齢者ではとくに注意したい合併症です。

リンパ増殖性疾患


/悪性リンパ腫

発症リスクが上昇することが知られています。メトトレキサートをはじめとした抗リウマチ薬による免疫抑制が関与している場合もあります。

アミロイドーシス

炎症が長期間にわたると、急性期蛋白である血清アミロイドA蛋白が各所に蓄積することで発症します。腎臓や消化管、心臓、神経などに病変を起こします。

6|症状のまとめ

関節リウマチの症状 まとめ

  • 40〜60歳代の女性に発症することが多いが、高齢で発症するケースも増えている。

  • 手首やMCP関節、PIP関節、MTP関節の関節炎を生じることが多い。

  • 発症は緩徐で、対称性の関節炎が多い。

  • 進行するとさまざまな関節変形をきたす。

  • 間質性肺炎をはじめとした肺病変を合併することが多い。

本記事は一般の方および医療・介護スタッフの皆さまに向けて、関節リウマチの関節外症状をわかりやすく整理したものです。図は構造や流れを単純化した模式図であり、内容は一部簡略化しています。気になる症状があるときは、自己判断せず主治医にご相談ください。


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