を科学する19~高齢者の「幻覚・幻聴」——その原因と知っておきたい5つの背景
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今回は、スライド資料に基づき、高齢者の幻覚・幻聴を引き起こす主な原因について解説します。
高齢者の幻覚・幻聴:なぜ起こるのか?
高齢者の幻覚(実際にはないものが見える)や幻聴(実際にはない音が聞こえる)には、主に5つの原因が考えられます。
1. レビー小体型認知症(DLB)
もっとも代表的な原因の一つです。非常に鮮明な「幻視」が特徴で、「知らない子供が部屋の隅に座っている」「虫が這っている」といった具体的な訴えが多く見られます。
2. 老年期うつ病
高齢者のうつ病では、強い不安感とともに「自責的幻聴(自分を責める声)」や「被害妄想」が現れることがあります。単なる心の持ちようではなく、適切な治療が必要な病態です。
3. せん妄(せんもう)
身体の病気や環境の変化、入院などをきっかけに、脳が一時的に混乱状態に陥ることを指します。急激に発症し、特に夜間に幻覚が強くなる「夜間せん妄」がよく見られます。
4. 薬剤性(お薬の副作用)
高齢者は多くの薬を内服していることが多く、お薬の副作用で幻覚が出ることがあります。
抗コリン薬(頻尿の薬や風邪薬の一部など)
ドパミン作動薬(パーキンソン病の薬) などが代表的です。新しい薬を飲み始めた後に症状が出た場合は注意が必要です。
5. 感覚障害(視力・聴力の低下)
目が見えにくい、耳が聞こえにくいといった感覚の衰えも原因になります。脳に入ってくる情報が不足したり歪んだりすることで、脳が不足分を補おうとして「幻」を作り出してしまうことがあります。
私たちができること
幻覚や幻聴に対し、「そんなのいないよ!」と強く否定することは、ご本人の不安を煽り、逆効果になることがあります。まずは「その人には見えている(聞こえている)」という現実を受け止め、主治医に相談することが大切です。
さくら在宅クリニックでは、こうした精神症状に対しても、お薬の調整や環境調整を通じて、穏やかな療養生活をサポートしています。




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