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パーキンソン病を科学する39~パーキンソン病の診断に有用な「心筋MIBGシンチグラフィー」とは?

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 5 日前
  • 読了時間: 2分

パーキンソン病(PD)やレビー小体型認知症(DLB)は、進行性の神経変性疾患であり、早期診断がその後の生活支援や治療の質を大きく左右します。その診断補助として、**「心筋MIBGシンチグラフィー」**という画像検査が注目されています。

✅ 心筋MIBGシンチのポイント

MIBG(メタヨードベンジルグアニジン)シンチグラフィーは、交感神経終末に取り込まれる性質を利用した核医学検査です。以下のようなメカニズムで、パーキンソン病やレビー小体型認知症に特有の異常所見が得られます:

  • パーキンソン病やDLBでは、**α-synuclein(αシヌクレイン)**という異常タンパク質が、交感神経終末から蓄積を始めます。

  • この蓄積により、神経終末が脱落=除神経状態となり、心筋へのMIBGの取り込みが低下します。

  • α-synucleinが神経細胞体に蓄積するとレビー小体となり、これが疾患名の由来でもあります。

🔬 画像所見の特徴

  • 心臓の交感神経支配の低下を反映し、MIBGの集積が低下。

  • 特に、H/M比(心臓/縦隔比)や遅延像での取り込み減少が診断に有用です。

  • 脳MRIやCTで明らかな異常が乏しいケースでも、機能的変化を捉えることができます。

🏠 在宅医療と神経疾患への対応

さくら在宅クリニックでは、パーキンソン病やレビー小体型認知症、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺などの神経難病に対し、以下のような在宅支援を行っています。

  • 症状に応じた薬剤調整(例:ドーパミンアゴニスト、ニュープロパッチ、MAO-B阻害薬など)

  • on/off現象・ウェアリングオフへの対応

  • 家族・介護者へのケア指導

  • 訪問看護・介護職との密な連携

🎥 YouTubeでも学べます!

在宅医療や神経疾患に関する内容は、当院の公式YouTubeでも分かりやすく解説しています。

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