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逗子、葉山、鎌倉、横須賀、横浜市金沢区の在宅医療

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誤嚥性肺炎を科学する45~ケア提供者の取り組み次第で患者さんの栄養状態が左右されるのですから、専門職として誇りをもったケアを提供しましょう。
Message 寝たきり高齢者は活動量がきわめて落ちているため、呼吸・嚥下にかかわる筋や腰背部・体幹筋への重力負荷が重要である 日中は起床してもらい、嗜好に合わせて工夫した高タンパク質食の提供を検討してみよう 寝たきりですべてのADLに介助を要する場合、リハ栄養の考え方を使わなければ 単に寝かせきりのケアになってしまいます。 関節は拘縮し、日内リズムも悪くなり、摂食量が維持できなくなります。ケア提供者の取り組み次第で患者さんの栄養状態が左右されるのですから、専門職として誇りをもったケアを提供しましょう。 🛏 ケース①:誤嚥性肺炎予防のためのリハ栄養プログラム 📋 事例 72歳のTさん(男性)。10年前にくも膜下出血を患って以来、寝たきり状態です。摂食嚥下障害もあり、現在は総義歯を装着し、ミキサー食を摂取しています。70代になってから誤嚥性肺炎を2回発症。体重は直近1年で3kg減少しています。 プラン 1 プラン 2 運動 日中の離床(図5-16) リクライニング車いすを活用して日中は居間で過ごす リクライニング角度はできるだけ大きく上げて調整
3月11日読了時間: 6分


誤嚥性肺炎を科学する44~
Message 寝たきりではない要介護高齢者には、活動量確保と低栄養改善のための食支援がリハ栄養となる 通所サービスなどを利用して活動量を増やし、腎機能に応じたタンパク質摂取を心がけよう 要介護高齢者は日常生活の活動量があまり多くありません。ADLの一部に介助を要する方を想定しています。 筋肉量・筋力を維持・増加させるために、リハ栄養のコンセプトを使った栄養ケアには高い価値があります。 🧑🦽 ケース①:誤嚥性肺炎予防のためのリハ栄養プログラム 📋 事例 83歳のSさん(女性)。3年前の大腿骨近位部骨折の手術後から要介護認定を受けています。歩行器歩行、入浴と更衣に介助が必要です。体重は軽く、BMIは18.0 kg/m²と推定されています。疲れやすく、1人で外出することはなく屋内生活が中心です。 プラン 1 プラン 2 運動 座ってできる体操(毎日)(図5-12) 椅子に座ってできる四肢や体幹のストレッチ運動で筋肉や関節の柔軟性を高める 立ち上がりパワーリハ(図5-13) 椅子に座る・立ち上がる運動をゆっくり行い、起立筋・臀部・下肢筋、上肢に
3月10日読了時間: 5分


誤嚥性肺炎を科学する43~フレイル高齢者の場合は、積極的な筋負荷と栄養摂取を行おう
Message フレイル高齢者の場合は、積極的な筋負荷と栄養摂取を行おう(禁食の場合は、禁食期間を短くできるように食べる支援技術を磨こう) フレイル高齢者とは、身体機能に明らかな障害はなく日常生活が自立しているものの、 体重減少・筋機能低下・疲労感・活動量低下 などをいくつか満たす「少し弱ってきた高齢者」のことです。完全に健常ではないこの段階での介入が、誤嚥性肺炎予防に直結します。 🏃 ケース①:誤嚥性肺炎予防のためのリハ栄養プログラム 📋 事例 75歳のHさん(男性)。最近食事中にむせることが気になっています。また、横断歩道では歩行者信号が青のうちに渡りきれなくなってきました。 Hさんのような「むせ+歩行速度の低下」はフレイルの典型サインです。以下の2つのプランで 運動と栄養をセットに アプローチします。 プラン 1 プラン 2 運動 全身の体操(毎日) ラジオ体操・テレビ体操などの全身運動 下肢筋力増強パワーリハ(手すりを持ってのスクワットなど) ウォーキング(毎日) 30分以上の有酸素運動で代謝亢進・持久力向上 階段昇降パワーリハ(下肢
3月9日読了時間: 4分


攻めの栄養療法を科学する43~栄養剤摂取の「適切なタイミング」を考える
栄養剤は、**量や種類だけでなく「いつ摂るか」**が効果を左右します。食事と同時に摂取できない場合は、 間食・夜食・リハ終了後など、時間をずらして摂取 する工夫が有効です。 患者に合わせたタイミング調整の工夫 傾眠がある患者 :覚醒が良い時間帯を選ぶ 間食の習慣がある患者 :普段の間食時間に合わせる 食事量が落ちやすい患者 :食事とは別枠で提供する また、**Sip feeds(ちびちび飲み)**は、飲用時の心理的負担を軽減し、摂取継続に役立ちます。 リハ終了後の栄養補給がもたらすメリット リハ後 は、空腹感や口渇があり、 栄養・水分を無理なく自然に摂取しやすいタイミング です。 とくに低栄養状態の患者では、 訓練直後に「たんぱく質+糖質」を含む栄養剤 を摂取することで、 筋力 持久力 ADL・歩行能力 の改善が得られる可能性があります。 👉 機能訓練室で栄養剤を摂取できる環境づくり は、低栄養予防とリハ効果最大化の両面で有効です。 4 Med-Pass(メッドパス)という選択肢 Med-Pass とは、通常は水で内服する薬剤を、 栄養剤で服用
1月14日読了時間: 3分


攻めの栄養療法を科学する42~リハビリテーション栄養における栄養剤の考え方と使い分け
2019年9月時点で入手可能な栄養剤の例をもとに、 リハビリテーション(リハ)と栄養管理をどのように組み合わせるか を整理します。 ① 総合栄養素補給型の栄養剤 ― まずは「足りていない栄養」を満たす ― 栄養摂取量が不足している場合、 最優先すべきは摂取栄養量の確保 です。単にエネルギーだけでなく、 たんぱく質 ビタミン ミネラル を 包括的に補給できる栄養剤 を選択することが重要です。 このタイプの栄養剤は、以下のような状況で特に推奨されます。 低栄養患者 サルコペニア患者 リハの時間や負荷が増加している場合 食事だけで必要量を満たせない場合には、 不足分を栄養剤で補う という考え方が基本になります。 ② BCAA・ビタミンD強化型栄養剤 ― リハ効果を高める「攻めの栄養」 ― リハの効果を高める目的で、**分岐鎖アミノ酸(BCAA)**の補給が行われます。特に、 BCAA なかでも ロイシン は、 効率的な筋たんぱく合成を促進する ことが知られています。 また、 ビタミンD欠乏 に対しては、👉 1日10~20μgのビタミンD補給 により、
1月13日読了時間: 3分


攻めの栄養療法を科学する⑥~【診療ガイドラインを“使いこなす”ということ】
――EBMとリハ栄養の実践から考える、臨床判断のあり方―― リハ栄養診療ガイドライン2018が発表されて以来、臨床現場では「どの患者に、どこまで介入すべきか?」という判断場面が増えています。 しかし、ガイドラインは そのまま自動的に当てはめれば良い“マニュアル”ではありません。 重要なのは、「目の前の患者にどう適応するか」を考える医療者の姿勢です。 図にあるように、EBMの臨床決定には次の3つが重なり合います。 研究エビデンス 患者の価値観・行動 医療者のスキル・経験 そしてこれらを包むのが、臨床の状態や環境です。 ガイドラインを活かす鍵は、この“重なり合い”にあります。 ◆ 1. ガイドラインをそのまま当てはめてはいけない理由 信頼できる診療ガイドラインであっても、 すべての患者に一律に適用できるわけではありません。 まず必要なのは、 併存疾患 社会的背景 栄養状態 家族の支援体制 リハの受けられる環境など、患者個人の状況を丁寧に把握すること。 そのうえでガイドラインに照らし、 この患者にとってエビデンスは妥当か ガイドラインの推奨が“利益>不
2025年12月4日読了時間: 3分


攻めの栄養療法を科学する③~【攻めの栄養療法をどう実践する?】
――リハ栄養ケアプロセスに沿った実践ステップ―― 低栄養・サルコペニア・フレイルがある患者さんでは、**「食べられるようになったらリハをする」**では遅く、 栄養 × リハビリを同時に進める“リハ栄養”が極めて重要 です。 中でも今回のテーマである 攻めの栄養療法(アグレッシブ・ニュートリション) は、リハ栄養ケアプロセスの中でどう実践するかがカギになります。 ◆ 攻めの栄養療法の成否は「アセスメント」と「ゴール設定」で決まる 攻めるべきかどうかは、 対象者をどれだけ深く把握できたか(アセスメント)目指す姿をどれだけ明確に描けたか(ゴール設定) で決まります。 ▶ リハ栄養アセスメント・診断推論 ここで行うのは、 なぜ体重が減ったのか なぜサルコペニアになったのか 栄養摂取不足の原因は?(量/内容/嚥下/環境) 疾患ストレス・炎症は? ICFの観点での生活機能は? という 原因の深掘り です。 ▶ リハ栄養ゴール設定 次に、 「この人はどの状態に戻りたいのか(あるべき姿)」 を具体化します。 例: 1か月で体重+1kg 2週間で歩行距離を+20
2025年12月1日読了時間: 3分


攻めの栄養療法を科学する②~【リハ栄養】“リハ × 栄養”を同時に行うと回復力が最大化する理由
(さくら在宅クリニック| https://www.shounan-zaitaku.com/)(YouTube|https://www.youtube.com/@fukuroi1971) 低栄養・サルコペニア・フレイルの患者さんは、“リハビリだけ”ではなかなか改善が進まないことがあります。 その理由はシンプルで、 動かすためのエネルギーとタンパク質が足りていない からです。 そんな時に効果を発揮するのが、今回のテーマ 「リハ栄養(リハビリテーション栄養)」 です。 ◆ リハ栄養とは? リハ栄養は 「ICF(国際生活機能分類)による全人的評価」+「栄養障害・サルコペニア・栄養摂取量の評価」+「リハと栄養の同時介入」 を組み合わせたアプローチです。 定義としては、 低栄養・サルコペニア・フレイルを改善し、 機能・活動・参加(QOL)を最大化するためのリハからみた栄養管理、栄養からみたリハ とされています。 ポイントは、 リハも栄養も「同時に行う」こと。 昔は「食べられるようになったらリハをしよう」という考え方でしたが、現在は リハ × 栄養の同時介入
2025年11月30日読了時間: 3分
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