誤嚥性肺炎を科学する51~要介護者の座り方──骨盤を立てた姿勢と「背抜き・尻抜き・足抜き」で誤嚥・褥瘡を防ぐ
- 3月17日
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要介護者の座り方──骨盤を立てた姿勢と「背抜き・尻抜き・足抜き」で誤嚥・褥瘡を防ぐ
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左右の坐骨と尾骨の3点で座り、骨盤が立った状態になるように姿勢調整しよう
着衣の乱れ・たわみが姿勢の崩れにつながるため、「背抜き」「尻抜き」「足抜き」を行おう
座り方には、①ベッド上で座る場合、②椅子・車いすに座る場合、の2パターンがありますが、基本となる考え方は同じです。ベッド上では下肢の位置が高くなりやすく、膝の下にクッションを詰め込みすぎると股関節が屈曲し腹圧が上がりますので注意してください。
骨盤が立っているか
ベッド上で食事をとる方には、自分で体位を変換できない方が多く、褥瘡発生のリスクも高いと考えられます。まず「骨盤がずっこけていないか(仙骨で体重を一番支えていないか)」「圧の左右差がないか」をチェックします。
◎ 安定した座位
坐骨(骨盤最下部の骨、左右にある)と尾骨の3点で座る。骨盤が立っている状態。四肢・体幹・頸部の筋肉が適切に機能し、嚥下もスムーズ。
✕ ずっこけ座り(すべり座り)
体重の多くが仙骨にかかる。褥瘡のリスクが高まる。座り直しができない要介護者では不安定な姿勢のままとなり、誤嚥しやすくなる。
「ずっこけ座り」のままだと、食事を食べるときや食事以外でも唾液などを飲み込もうとするときにうまく嚥下できない=誤嚥しやすくなります。左右の坐骨と尾骨の3点で座り、骨盤が立った状態になるように姿勢調整をしましょう。
ずっこけにくくするために
座位は時間が経つと崩れてきます。崩れを起こしにくくするためには、背部と仙骨部の背面への接着、下肢・足底の接着に注目します。
着衣に乱れ・たわみがあると、身体はその部分へ接着し荷重が集中します。ずれの力が大きくなり、接着面積当たりの重量が不均等なため座位が崩れやすくなります(図7-4)。
そこで着衣の乱れを整える3つの手法を行うことで、座位が崩れていく力を減少させます。これは皮膚と皮下のずれ力を低下させるのにも役立ち、褥瘡ケアの1つでもあります。
👕
背抜き
背部の着衣のたわみ・乱れを整える
🩲
尻抜き
臀部・仙骨部の着衣を整える
🧦
足抜き
下肢・足底部の着衣を整える
⚠️ ベッド上座位の注意点
膝の下にクッションを詰め込みすぎると股関節が屈曲し、腹圧上昇につながります。ベッド上で座る場合は、椅子・車いすに比べて下肢の位置が高くなりやすいため、特に腹圧の上昇に気をつけてください。
まとめ
骨盤が立った安定した座位が誤嚥予防・褥瘡予防の基本です。座位を整えたら、「背抜き・尻抜き・足抜き」で着衣の乱れを取り除き、座位が崩れにくい環境を作りましょう。




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