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認知症について家族へ向けて11~認知症と「道に迷う」——空間認識の障害を知ることが、支援の第一歩

  • 4月16日
  • 読了時間: 3分

認知症と「道に迷う」——空間認識の障害を知ることが、支援の第一歩

2025年在宅医療コラム認知症ケア

「いつも通っている道なのに、突然わからなくなってしまった」——認知症のある方が感じる"迷子感"は、単なるうっかりではありません。空間認識に関わる脳の機能障害が、その背景にあります。

地図が読めなくなる、とはどういうことか

私たちは普段、「あちらに5分歩いたあたり」という感覚で現在地と目的地の位置関係を大まかに把握しながら移動しています。しかし、認知症が進むと方向・距離・奥行きの感覚に障害が生じ、この空間的な把握が難しくなります。

地図(二次元の平面情報)を見ながら、目の前の三次元の空間と照らし合わせる——これは実は高度な認知機能を必要とします。「↑が天井を指している」としか思えなくなったり、地図上の自分の現在地がわからなくなったりするのは、この機能が低下しているサインです。

いつもの道で迷ってしまう5つの理由

方向感覚の喪失

前後左右・東西南北の感覚が失われ、現在地と目的地の位置関係を把握できなくなる。

空間のイメージ困難

「次の角を右」と言われても、曲がるべき場所がどこか想像できない。

ランドマーク記憶の障害

道標となる建物・看板を記憶に留めることが困難になり、馴染みの街がわからなくなる。

視野・視界の狭まり

視野が限定され、曲がり角や案内サインが目に入らなくなる。

2D→3D変換の困難

地図や矢印(平面情報)を現実の空間(立体情報)に変換できない。

当事者の声——実際に起きていること

旅人の声より



隣の駅のカフェへ一人で向かったとき、電車でスムーズに到着できたものの、駅を出たあと自分がどちらの方向に向かえばいいかまったく検討がつかなくなってしまいました。立て看板の地図と目の前の風景を交互に眺めるのですが、頭の中でこの2つがどうしても重ならないのです。

日常の困りごとより

毎日何年も通い慣れた通勤路で道に迷いました。ウェディングショップのショーウィンドウのドレスが展示されていなかっただけで、いつもとは違う道だと感じてしまい、立ち尽くしてしまいました。

日常を取り戻す工夫——写真マップという方法

よく行く場所(会社・病院・スーパーなど)への道のりを、家族と一緒に歩きながら写真を撮ります。その写真を道順に沿ってノートに貼り付け、「この看板が見えたら左」「この建物が見えたらまだ直進」とメモを書く——そんなオリジナルマップが大きな助けになることがあります。

自分の目で見える景色を手がかりに進める「写真マップ」は、認知機能の低下があっても活用しやすい方法です。迷ってしまっても、その写真を人に見せて道を尋ねることもできます。

さくら在宅クリニック

神奈川県逗子市 | 在宅医療・訪問診療

逗子市・葉山町・鎌倉市などを中心に訪問診療を行っています。認知症のある方が住み慣れた地域・ご自宅で安心して生活を続けられるよう、医師・看護師・ケアマネジャーと連携しながら包括的にサポートします。

「道に迷う」「物の場所がわからなくなった」など、日常生活の変化でお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

診療内容訪問診療・在宅医療・認知症ケア

対応地域逗子市・葉山町・鎌倉市ほか

お問い合わせお電話またはウェブよりご相談

対応時間平日・土曜(詳細はお問い合わせを)

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