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精神疾患を科学する 在宅医療で関わる精神疾患について42~失語・失認・失行(しつご・しつにん・しっこう)って?

  • 12 分前
  • 読了時間: 3分

失語・失認・失行(しつご・しつにん・しっこう)って?― 脳の障害が「言葉・認識・行動」に出る ―

前回お話しした「巣症状」の代表が、この失語・失認・失行です。「言葉が出ない・通じない」「見えているのにわからない」「やり方がわからない」——介護の場面で出会いやすい症状です。名前は難しそうですが、ひとつずつ見ればスッと理解できます。

失語
失語

「言葉」がうまく使えなくなる

失認
失認

知覚は正常なのに、「わからない」

失認は、目や手などの感覚そのものは正常なのに、それが「何か」を認識できない状態です。ふしぎなことに、別の感覚を使うとわかることがあります。

失行
失行

やりたい動作が、うまくできない

失行は、体は動くのに、やりたい動作を順序立ててうまくできない症状です。代表的なのが着衣失行——服をきちんと着られなくなる状態です(袖に手が通せない、前後や裏表がわからない、など)。

💡 認知症との関係:アルツハイマー型認知症が進行すると、記憶に関わる側頭葉だけでなく、動作に関わる頭頂葉も縮んでくるため、着替えがうまくできない「着衣失行」があらわれることがあります。

🤝

接し方のヒント

💗 「できない」を責めないことが、いちばんの支え

🗣️

失語の方には:急かさず、ゆっくり待つ。「はい/いいえ」で答えられる聞き方や、ジェスチャー・絵・写真を使うと伝わりやすくなります。話せなくても、気持ちは分かっていることが多いです。

👀

失認の方には:わかりやすい別の手がかりを添える。触って確かめてもらう、声をかける、目印をつけるなど、残っている感覚を上手に使います。

👕

着衣失行の方には:着る順に服を並べておく、一つずつ声をかける、前後がわかる目印をつける。時間に余裕をもって、さりげなく手伝います。

この記事のまとめ

  • 巣症状の代表が失語(言葉)・失認(認識)・失行(行動)

  • 失語は3タイプ:運動性(話せない)・感覚性(通じない)・健忘(言葉を忘れる)

  • 失語は回復することもある——あきらめずリハビリと支えを

  • 失認=感覚は正常でも「わからない」。別の感覚を使うとわかることも

  • 失行=動作がうまくできない。着衣失行は認知症の進行でみられることも

  • 「できない」を責めず、伝わる工夫と余裕のある関わりを

# タグ巣症状失語失認失行ブローカ失語ウェルニッケ失語着衣失行認知症ケア高次脳機能障害接し方のヒント

📚 「脳と症状」シリーズ ① 巣症状ってなに?(脳の部位と症状) ② 失語・失認・失行(今回)

さくら在宅クリニック|神奈川県逗子市(逗子・葉山エリア) TEL 046-874-9475


※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。診断・治療・リハビリは個別の状況により異なります。気になる症状は、かかりつけ医にご相談ください。


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