top of page

ポリファーマシーの功罪~薬は少なければ少ないほど良い

ガスター等のH2ブロッカーを長期間使用することで、高齢者の認知機能が低下するリスクが報告されています。これは中枢神経にもH2受容体存在することが、その理由です。ただし、こうした薬剤は脳内への移行はしにくいのですが、腎機能障害などにより排泄が遅延することにより(ガスターは腎排泄型の薬なので、特に腎機能が低下している高齢者などは血中濃度が上昇します)、認知機能の低下などに影響を及ぼすのです。日本老年医学会が出している「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」では、H2ブロッカーは「中止を考慮すべき薬」に分類されています。高齢者がせん妄を起こしたときには、ひょっとしたらガスターのせいかもと疑うことが必要です。


逗子在住山内明徳様撮影

#ポリファーマシー #ガスターによる認知症 #高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015

#逗子、葉山、横須賀市、鎌倉市、横浜市の在宅医療

最新記事

すべて表示

骨粗鬆症治療薬と高カルシウム血症の対策

エルデカルシトールに関して「エルデカルシトールによる高カルシウム血症と血液検査の遵守について」という文章が配布されました。 このような文章が配布される背景には、エルデカルシトールによる高カルシウム血症の症例が相当数あり、大きな問題になっているのではないかと推察されます。 骨粗鬆症治療薬であるエルデカルシトールは、同じ活性型ビタミンD₃製剤である、アルファカルシドール、カルシトリオールに比べて、骨密

bottom of page