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逗子、葉山、鎌倉、横須賀、横浜市金沢区の在宅医療

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誤嚥性肺炎を科学する23~義歯装着と清掃
― 義歯は「細菌の貯蔵庫」になっていませんか? ― こんにちは。今回は「義歯の装着と清掃」について、在宅医療の視点から整理します。 義歯は、正しく使えば咀嚼・嚥下を助ける大切な装置です。しかし、清掃が不十分であれば―― 義歯は“口腔内細菌のリザーバー(貯蔵庫)”になります。 誤嚥性肺炎予防の観点からも、義歯管理は極めて重要です。 義歯の基本原則 ✔ 覚醒時に装着 ✔ 就寝時は外す これは基本ですが、現場では例外もあります。 認知症で外すと不穏になる 顎関節症で外せない指示がある 外すと残存歯に負担がかかる その場合でも、 1日のうち合計6時間程度は外す時間を確保する ことが理想です。 義歯の長時間装着で起こること 粘膜代謝の低下 細菌・真菌の増殖 義歯性口内炎 粘膜損傷 残存歯の虫歯・歯周病 特に、口腔内細菌の約80%は嫌気性菌。義歯と粘膜の間は細菌にとって“理想的な環境”になります。 義歯の正しい清掃方法(3ステップ) ① 義歯ブラシで磨く 平らな毛束で広い面 尖った毛束で金属部や凹部 ※落下防止のため、洗面器に水を溜めて行う ② 義歯洗浄剤で
2月17日読了時間: 2分


誤嚥性肺炎を科学する22~義歯不適合の影響
―「噛める」は守れているか?誤嚥性肺炎との意外な関係― こんにちは。今回は「義歯(入れ歯)」が誤嚥性肺炎リスクにどのように関わるのかを、在宅医療の視点から整理します。 在宅現場でよくある言葉です。 「入れ歯、合ってないけど使ってます」「なくても食べられるから大丈夫」 本当にそうでしょうか? 義歯の本来の役割 義歯は単に“噛むための道具”ではありません。 ✔ 食物を粉砕する ✔ 食塊を形成しやすくする ✔ 下顎を安定させ嚥下運動を助ける ✔ 発音を明瞭にする ✔ 顔貌を保つ つまり、 咀嚼と嚥下の連動を支える装置 です。 義歯が合わないと何が起こるか? 不適合義歯は、 食物が義歯の内側に溜まる 痛みで咀嚼回数が減る 義歯が浮き上がる 口腔内に傷ができる 結果として、 ▶ 食物や唾液とともに細菌を誤嚥するリスク増加 ▶ 咀嚼嚥下筋群の使用低下 ▶ サルコペニア進行 へとつながります。 「義歯を使わなくても食べられる」は危険信号 歯がなくても食べられる方は確かにいます。しかし重要なのは、 咀嚼筋・嚥下筋が維持されているかどうか。 義歯は筋肉の代わりには
2月16日読了時間: 2分


誤嚥性肺炎を科学する21~唾液の役割を知る
― 誤嚥性肺炎を防ぐ「見えない主役」― こんにちは。今回は「唾液(だえき)」の役割について、改めて科学的に整理してみたいと思います。 在宅医療の現場では、 口腔乾燥=誤嚥リスク増大 という場面を日常的に経験します。しかし、唾液の本当の働きは、想像以上に多岐にわたっています。 唾液の8つの重要な役割 ① 潤滑作用 嚥下・発語をスムーズにします。口腔内が乾燥すると、舌や口唇の動きが制限され、嚥下障害が悪化します。 ② 自浄作用 食後の残渣や微小な異物を洗い流します。唾液が減ると、細菌増殖リスクが上昇します。 ③ 抗菌・殺菌作用 IgAやラクトフェリンなどの抗菌物質を含み、細菌増殖を抑制します。 ④ 粘膜保護作用 口腔粘膜を健全に保ち、乾燥や損傷を防ぎます。 ⑤ 緩衝作用 口腔内pHを調整し、酸性環境を中和します。 ⑥ 溶媒作用 味覚物質を溶かし、味を感じやすくします。 ⑦ 消化作用 唾液アミラーゼによりデンプンを分解します。 ⑧ 再石灰化作用 歯のエナメル質を守ります。 唾液と誤嚥性肺炎の関係 誤嚥性肺炎予防に関わるのは特に: 潤滑作用 自浄作用 抗
2月15日読了時間: 2分


誤嚥性肺炎を科学する4~メカニズムとリスク
誤嚥性肺炎は、本来は食道へ送られるべき食べ物や唾液が誤って気道に入り、そこに含まれる細菌によって引き起こされる細菌性肺炎です。 原因は食べ物だけではない : 臥床(がしょう)時や就寝時にむせずに気道へ入っていく唾液も、重要な原因となります。 お口の健康が直結 : 口腔衛生状態を良好に保つことで細菌量を減らせますが、不良な場合は原因菌の保有量が増えてしまいます。 高い死亡率と後遺症 : 死亡率が約15%と高いだけでなく、回復後も食べる機能、身体機能、認知機能が低下し、QOLが悪化する恐れがあります。 なぜ発症するのか?「抵抗力」と「侵襲性」のバランス 誤嚥したからといって、必ずしも肺炎になるわけではありません。発症は、肺の「個体の抵抗力」 と、誤嚥物の 「侵襲性(しんしゅうせい)」のバランスが崩れた時に起こります。 肺の抵抗力(守る力) 誤嚥物の侵襲性(攻める力) 喀出力 : 咳で異物を出す力(咳嗽反射)、気道粘膜の機能 病原性 : 細菌の種類や化学的な強さ(酸・アルカリなど) 免疫力 : 局所リンパ球や好中球などの防御反応 量・侵入部位 :...
2月13日読了時間: 2分


誤嚥性肺炎を科学する3~誤嚥性肺炎のメカニズムと「守る力」の重要性
高齢者の命と生活の質(QOL)に深く関わる疾患、それが「誤嚥(ごえん)性肺炎」です。単にお薬で治すだけでなく、日々のケアを通じて「発症させない、悪化させない」ための知識を深めましょう。 1. 誤嚥性肺炎とは:メカニズムとリスク 誤嚥性肺炎は、本来は食道へ送られるべき食べ物や唾液が誤って気道に入り、そこに含まれる細菌によって引き起こされる細菌性肺炎です。 原因は食べ物だけではない : 臥床(がしょう)時や就寝時に、むせずに気道へ入っていく唾液(不顕性誤嚥)も、重要な原因となります。 お口の健康が直結 : 口腔衛生状態が不良であれば細菌量が増え、発症リスクが高まります。 負の連鎖を防ぐ : 死亡率が約15%と高いだけでなく、回復後も「食べる機能」「身体機能」「認知機能」が低下し、生活の質(QOL)が悪化する恐れがあります。 2. なぜ発症するのか?「抵抗力」と「侵襲性」のバランス 誤嚥したからといって、必ずしも肺炎になるわけではありません。発症は、肺の「個体の抵抗力」 と、誤嚥物の 「侵襲性(しんしゅうせい)」のバランスが崩れた時に起こります。 肺の
2月12日読了時間: 2分


誤嚥性肺炎を科学する2~誤嚥性肺炎とは:メカニズムとリスク
誤嚥性肺炎は、本来は食道へ送られるべき食べ物や唾液が誤って気道に入り、そこに含まれる細菌によって引き起こされる細菌性肺炎です。 原因は食べ物だけではない : 臥床(がしょう)時や就寝時にむせずに気道へ入っていく唾液も、重要な原因となります。 お口の健康が直結 : 口腔衛生状態が不良であれば細菌量が増え、発症リスクが高まります。 高い死亡率と後遺症 : 死亡率が約15%と高いだけでなく、回復後も食べる機能や身体機能、認知機能が低下し、生活の質(QOL)が悪化する恐れがあります。 なぜ発症するのか?「抵抗力」と「侵襲性」のバランス 誤嚥したからといって、必ずしも肺炎になるわけではありません。発症は、肺の「個体の抵抗力」 と、誤嚥物の 「侵襲性(しんしゅうせい)」のバランスが崩れた時に起こります。 肺の抵抗力(守る力) 誤嚥物の侵襲性(攻める力) 喀出力 : 咳で異物を出す力、気道粘膜の機能 病原性 : 細菌の種類や化学的な強さ(酸など) 免疫力 : 肺の免疫細胞(リンパ球、好中球など) 量・部位 : 誤嚥した量や、肺のどこまで入ったか 誤嚥性肺炎を防
2月11日読了時間: 2分


誤嚥性肺炎を科学する1~「誤嚥性肺炎」:そのメカニズムと予防の重要性
高齢者の健康において、最も注意すべき疾患の一つが「誤嚥(ごえん)性肺炎」です。 今回は、当クリニックの資料をもとに、誤嚥性肺炎がなぜ起こるのか、そして防ぐために何が大切なのかを分かりやすくまとめました。 1. 誤嚥性肺炎とはどのような病気か? 誤嚥性肺炎は、食べ物や唾液などが誤って気道(肺の方)に入ってしまうことで、そこに含まれる細菌が肺で炎症を引き起こす 細菌性肺炎 です。 実は、食べ物だけでなく「唾液」も大きな原因となります。特に寝ている間に、むせることなく唾液が気道へ流れ込んでしまうことで肺炎が起こるケースも少なくありません。 2. なぜ「予防」がこれほど重要なのか 誤嚥性肺炎は、単に「肺が苦しくなる病気」だけでは済まない、大きなリスクを抱えています。 高い死亡率: 高齢者にとって非常に命に関わる疾患です。 負の連鎖: 一度発症すると、肺炎そのものが治った後も、「食べる力(嚥下機能)」「身体機能」「認知機能」が大きく低下してしまうことがあります。 つまり、肺炎を繰り返すことで、ADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)が一段ずつ階段を降
2月10日読了時間: 2分
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