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誤嚥性肺炎を科学する21~唾液の役割を知る

  • 4 時間前
  • 読了時間: 2分


― 誤嚥性肺炎を防ぐ「見えない主役」―

こんにちは。今回は「唾液(だえき)」の役割について、改めて科学的に整理してみたいと思います。

在宅医療の現場では、口腔乾燥=誤嚥リスク増大という場面を日常的に経験します。しかし、唾液の本当の働きは、想像以上に多岐にわたっています。

唾液の8つの重要な役割

① 潤滑作用

嚥下・発語をスムーズにします。口腔内が乾燥すると、舌や口唇の動きが制限され、嚥下障害が悪化します。

② 自浄作用

食後の残渣や微小な異物を洗い流します。唾液が減ると、細菌増殖リスクが上昇します。

③ 抗菌・殺菌作用

IgAやラクトフェリンなどの抗菌物質を含み、細菌増殖を抑制します。

④ 粘膜保護作用

口腔粘膜を健全に保ち、乾燥や損傷を防ぎます。

⑤ 緩衝作用

口腔内pHを調整し、酸性環境を中和します。

⑥ 溶媒作用

味覚物質を溶かし、味を感じやすくします。

⑦ 消化作用

唾液アミラーゼによりデンプンを分解します。

⑧ 再石灰化作用

歯のエナメル質を守ります。

唾液と誤嚥性肺炎の関係

誤嚥性肺炎予防に関わるのは特に:

  • 潤滑作用

  • 自浄作用

  • 抗菌作用

  • 粘膜保護作用

唾液が十分に分泌されていれば、✔ 食塊形成が安定✔ 口腔細菌の増殖抑制✔ 粘膜のバリア維持

が可能になります。

逆に乾燥すると、

  • 食物がまとまらない

  • 口腔細菌叢のバランス崩壊

  • 病原性菌の優勢化

が起こり、誤嚥性肺炎リスクが上昇します。

在宅でできる唾液分泌サポート

✔ 唾液腺マッサージ

耳下腺・顎下腺・舌下腺への刺激

✔ 口腔保湿ジェル活用

夜間乾燥対策に有効

✔ 水分管理

脱水は唾液減少の最大要因

✔ 薬剤確認

抗コリン作用薬などは要注意

在宅医療の視点

終末期や全身衰弱時には、「口腔ケア=清掃」ではありません。

口腔ケア=機能維持ケア

唾液を守ることは、

  • 食べる力

  • 話す力

  • 感じる力

  • そして生きる力

を守ることにつながります。

まとめ

唾液は単なる「水」ではありません。誤嚥性肺炎予防の要であり、口腔機能の土台です。

今日からできることは、“乾燥させない”こと。

在宅医療だからこそ、見えない機能に目を向けていきましょう。

#タグ#在宅医療#誤嚥性肺炎#口腔ケア#唾液の役割#嚥下障害#高齢者医療#訪問診療#多職種連携#科学する在宅医療

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