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誤嚥性肺炎を科学する2~誤嚥性肺炎とは:メカニズムとリスク

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 36 分前
  • 読了時間: 2分

誤嚥性肺炎は、本来は食道へ送られるべき食べ物や唾液が誤って気道に入り、そこに含まれる細菌によって引き起こされる細菌性肺炎です。

  • 原因は食べ物だけではない: 臥床(がしょう)時や就寝時にむせずに気道へ入っていく唾液も、重要な原因となります。

  • お口の健康が直結: 口腔衛生状態が不良であれば細菌量が増え、発症リスクが高まります。

  • 高い死亡率と後遺症: 死亡率が約15%と高いだけでなく、回復後も食べる機能や身体機能、認知機能が低下し、生活の質(QOL)が悪化する恐れがあります。

なぜ発症するのか?「抵抗力」と「侵襲性」のバランス

誤嚥したからといって、必ずしも肺炎になるわけではありません。発症は、肺の「個体の抵抗力」と、誤嚥物の「侵襲性(しんしゅうせい)」のバランスが崩れた時に起こります。

肺の抵抗力(守る力)

誤嚥物の侵襲性(攻める力)

喀出力: 咳で異物を出す力、気道粘膜の機能

病原性: 細菌の種類や化学的な強さ(酸など)

免疫力: 肺の免疫細胞(リンパ球、好中球など)

量・部位: 誤嚥した量や、肺のどこまで入ったか

誤嚥性肺炎を防ぐ多職種のアプローチ

誤嚥性肺炎の治療において、医師による適切な抗菌薬の選択は不可欠ですが、それと同じくらいケアの質が予後を大きく左右します。

予防と治療に必要なケア

  • 口腔ケア: お口の中を清潔にし、細菌数を減らします。

  • 嚥下(えんげ)リハビリ: 飲み込む力を維持・向上させます。

  • 栄養管理: 免疫力を保つため、低栄養やサルコペニア(筋力低下)を防ぎます。

  • 食事場面の調整: 適切な食形態(とろみなど)や、誤嚥しにくい姿勢を整えます。

  • ADL(日常生活動作)の維持: 寝たきりを防ぎ、活動量を保つことが抵抗力につながります。

バランスを悪くする因子に注意しましょう

  • 口腔の問題: 口腔乾燥、不衛生

  • 身体の問題: 寝たきり、要介護状態

  • 薬の問題: 向精神薬、制酸薬、抗コリン薬などの服用

  • 消化管の問題: 胃食道逆流、便通不良

誤嚥性肺炎は、多くの要因が絡み合って発症します。何か一つだけの解決法に頼るのではなく、お口の健康から生活環境まで、総合的な介入を行うことが大切です。

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