誤嚥性肺炎を科学する49~
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義歯調整と食形態の見直し──噛み合わせ不良・義歯不適合のケアで誤嚥を防ぐ
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初期段階で口腔内を観察(衛生状態、舌運動、歯の本数、歯並び、噛み合わせ)しよう
歯の不調は歯科と連携して早めに対処しよう
やむをえず噛み合わせる歯が不ぞろいのまま・義歯不適合のままの場合は、食形態の検討(ソフト食、ミキサー食、ゼリー食など)を行おう
食べる機能に障害を抱えている方の多くに、口腔の問題がみられます。噛む力や舌・口唇の力以外にも、歯が欠損したままの噛み合わせ不良や義歯不適合といった、歯科治療によって改善できる可能性がある問題が含まれます。
速やかに歯科治療が行われることが理想ですが、やむをえず食事するケースもあります。そのような場合には、食形態の検討を必ず行いましょう。
噛み合わせる歯が不ぞろいの場合
誤嚥性肺炎の患者さんや摂食嚥下障害の方のケアにあたる際、必ず初期段階で口腔内を観察します。衛生状態や舌運動の観察のほかに、歯(歯牙)の本数や並びを確認することが大事です。噛み合わせる奥歯(臼歯)が何対あるのか、実際に噛み合わせることができるのかに注目しましょう。
噛み合わせが不ぞろいのときに起こること
水などの口腔内で散らばりやすいものが保持しにくくなる
咽頭に流れ込みやすくなり、誤嚥リスクが上がる
対になる奥歯が全くない場合、咀嚼や食物のすりつぶし・唾液との混和が困難になる
対になる奥歯が全くない場合、窒息や誤嚥のリスクが高まります。噛むことを要する食形態は避け、ソフト食・ミキサー食・ゼリー食などを選択しましょう。対になる奥歯が1〜2対しかない場合でも、義歯作製が完了するまでの間は同様の対応が必要です。
また、飲料・汁物にはとろみをつけることで、口腔内での保持をサポートしましょう。
義歯不適合の場合
十分噛む必要がある食形態のものを義歯不適合のまま飲食することは、窒息や誤嚥のリスクを明らかに高めます。病院では入院時に必ず、生活の場では定期的に口腔内の観察を行い、義歯不適合があれば(または疑わしければ)、歯科へ相談しましょう。
治療が進むまでの間は、一時的に咀嚼が不要な食形態(ソフト食・ミキサー食・ゼリー食など)への変更を検討します。
歯の不良を見つけ、歯科につないだり食形態を再検討することは、ケア提供者に求められるスキルです。質の低いケアやケア不足が患者さんの誤嚥リスクを高めてしまいます。義歯調整や食形態について気を抜かずにケアを提供しましょう。
まとめ
奥歯の噛み合わせは、咀嚼にも嚥下にも重要です。噛み合わせ不良・義歯不適合がある場合は、歯科と連携しつつ、食形態(ソフト食・ミキサー食・ゼリー食)や飲み物へのとろみ付けを積極的に検討しましょう。口腔観察はケアの入口です。



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