認知症は治せるか~認知症治療の羅針盤44~「進行性多巣性白質脳症(PML)」とは?免疫抑制患者の亜急性認知症を見逃さない
- 2 日前
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PMLとは―JCウイルスによる脱髄疾患
PMLは免疫不全を背景にJCウイルス(JCV)が再活性化し、 オリゴデンドロサイト(髄鞘を形成する細胞)に感染して 中枢神経において多発性脱髄病変を引き起こす希少感染症です。
病変部位に応じて多様な神経巣症状を引き起こしますが、 特に認知機能障害・運動障害・発話障害の頻度が高く、 これらが亜急性に進行し、自然経過では失外套症候群へ至ります。


PMLは病変の局在によって症状が多彩で、 認知機能障害・高次脳機能障害として現れることが多いです。 本症例では左頭頂後頭葉病変によるGerstmann症候群 (左右失認・手指失認・失算・失書)が典型的に認められました。




PMLに対して確立した治療法はなく、 宿主の免疫機能を回復させることが治療目標となります。
病因・背景 | 免疫機能回復の方法 | 注意点 |
HIV関連 | 抗レトロウイルス療法(HAART)の開始 | IRIS(免疫再構築炎症症候群)のリスク |
非HIV・薬剤関連 | 免疫抑制療法の減量・中止(可能な範囲で) | 基礎疾患が悪化する可能性があり、特に困難。慎重な判断が必要 |
ナタリズマブ関連PML | ナタリズマブ中止+血漿交換(JCVを早期除去) | IRIS発症に厳重注意 |
補助的薬物療法 | ミルタザピン+メフロキン(5HT2A受容体拮抗薬)の併用 | 十分な科学的根拠はないが、症例報告あり。予後不良を考えると考慮しうる |








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