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認知症は治せるか~認知症治療の羅針盤44~「進行性多巣性白質脳症(PML)」とは?免疫抑制患者の亜急性認知症を見逃さない

  • 2 日前
  • 読了時間: 2分
「漢字が書けなくなった」「道に迷うようになった」「計算が面倒になった」―― こうした亜急性の認知機能低下の背景に、 進行性多巣性白質脳症(PML)が隠れている場合があります。 PMLは免疫抑制を背景にJCウイルスが再活性化して発症する希少感染症ですが、 免疫抑制薬・生物学的製剤を使用する患者が増加した現代、 在宅医療の現場でも知っておくべき重要疾患です。
「漢字が書けなくなった」「道に迷うようになった」「計算が面倒になった」―― こうした亜急性の認知機能低下の背景に、 進行性多巣性白質脳症(PML)が隠れている場合があります。 PMLは免疫抑制を背景にJCウイルスが再活性化して発症する希少感染症ですが、 免疫抑制薬・生物学的製剤を使用する患者が増加した現代、 在宅医療の現場でも知っておくべき重要疾患です。

 PMLとは―JCウイルスによる脱髄疾患

PMLは免疫不全を背景にJCウイルス(JCV)が再活性化し、 オリゴデンドロサイト(髄鞘を形成する細胞)に感染して 中枢神経において多発性脱髄病変を引き起こす希少感染症です。

病変部位に応じて多様な神経巣症状を引き起こしますが、 特に認知機能障害・運動障害・発話障害の頻度が高く、 これらが亜急性に進行し、自然経過では失外套症候群へ至ります。

PMLを疑うべきリスク因子
PMLを疑うべきリスク因子
 PMLの主な症状
 PMLの主な症状

PMLは病変の局在によって症状が多彩で、 認知機能障害・高次脳機能障害として現れることが多いです。 本症例では左頭頂後頭葉病変によるGerstmann症候群 (左右失認・手指失認・失算・失書)が典型的に認められました。

 PMLのMRI特徴的所見
 PMLのMRI特徴的所見
 診断の進め方
 診断の進め方
 PMLの治療
 PMLの治療

PMLに対して確立した治療法はなく、 宿主の免疫機能を回復させることが治療目標となります。

病因・背景

免疫機能回復の方法

注意点

HIV関連

抗レトロウイルス療法(HAART)の開始

IRIS(免疫再構築炎症症候群)のリスク

非HIV・薬剤関連

免疫抑制療法の減量・中止(可能な範囲で)

基礎疾患が悪化する可能性があり、特に困難。慎重な判断が必要

ナタリズマブ関連PML

ナタリズマブ中止+血漿交換(JCVを早期除去)

IRIS発症に厳重注意

補助的薬物療法

ミルタザピン+メフロキン(5HT2A受容体拮抗薬)の併用

十分な科学的根拠はないが、症例報告あり。予後不良を考えると考慮しうる

 在宅医療・訪問診療における役割
 在宅医療・訪問診療における役割

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