精神疾患を科学する 在宅医療で関わる精神疾患について46~認知症〜 症状の違いと、やさしい接し方 〜
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認知症
〜 症状の違いと、やさしい接し方 〜
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認知症は、いわゆる「ボケ」といわれる疾患で、いったん正常に発達した知能が、後天的な何らかの原因によって低下してしまった状態をいいます。ひとくちに認知症といっても種類はさまざま。今回は代表的なタイプの違いと、ご家族が知っておくと介護がぐっと楽になる「接し方のコツ」までをまとめました。
認知症とは ── どう調べる?
「年齢のわりに物忘れが増えた」と感じても、それが認知症かどうかは印象だけでは判断できません。医療機関では、簡単な質問や作業を通して認知機能をみる検査を行います。代表的なものが次の2つです。

認知症にはいくつもの種類がある
認知症の原因はひとつではありません。もっとも多いのがアルツハイマー型で、全体のおよそ3分の1を占めます。次いでレビー小体型・混合型、血管性、前頭側頭型と続きます。※ これらは診断の入り口となる検査です。確定診断は、画像検査や経過とあわせて医師が総合的に行います。

レビー小体型
混合型(複数の合併)
血管性
前頭側頭型
その他(慢性硬膜下血腫・アルコール性など)
※ 割合はおおよその目安で、調査や年代によって幅があります。
代表的な4タイプの違い
タイプによって、目立つ症状も対応のポイントも異なります。ざっくりとした違いを表にまとめました。
表 代表的な認知症の特徴
タイプ | 目立つ症状 | 特徴・ヒント |
アルツハイマー型 | 一般的な物忘れ(認知機能の低下)が中心 | 物忘れの自覚が乏しいため、家族に連れられて受診し「わたしゃボケてない」と言うことも。女性にやや多い。体の動きへの影響は少ない。 |
レビー小体型 | 認知機能の低下+幻視・パーキンソニズム | 「そこに子どもがいる」といった実際にはないものが見える幻視や、手足の動かしにくさ・ふるえなどが出やすい。調子に波があることも。 |
血管性 | 脳血管障害による低下+麻痺など | 脳梗塞など脳血管のダメージで起こる。男性に多い。障害部位に応じた麻痺などを伴い、できる・できないの差が大きい「まだら認知症」とも。自覚があることが多い。 |
前頭側頭型 | 物忘れは目立たず行動の変化が前面に | 物忘れよりも、怒りっぽくなる・乱暴になるといった行動上の問題が多発するのが特徴。「物忘れ=認知症」という思い込みでは見逃されやすい。 |
「中核症状」と「BPSD(周辺症状)」
認知症の症状は、大きく2つに分けて考えると理解しやすくなります。病気そのものによる中核症状と、そこから二次的に生まれる行動・心理症状(BPSD)です。

ごく一部を除いて認知症を「治す」薬はまだありませんが、進行を遅らせる薬はあります。あわせて、リスク因子である生活習慣病に気をつけることが予防につながります。薬物療法以外にも、次のような関わり方が本人の安心につながります。

覚えておきたい ── 「記憶は消えても、感情は残る」
認知症の介護で、いちばん知っておいてほしいことかもしれません。「違う」「ダメ」「そうじゃない」といった否定・禁止の声かけは、かえって症状を悪化させるといわれています。
叱られても、その出来事の記憶は残りません。けれど、「叱られて嫌だった」という感情だけは残るのです。この嫌な気持ちが、次の問題行動や介護抵抗につながっていきます。実際、家庭でストレスの多かった方が、手厚くケアされる環境に移ったとたん、別人のようににこやかになることは珍しくありません。

さくら在宅クリニック(神奈川県逗子市・逗子葉山エリアの在宅医療)
TEL 046-874-9475/FAX 050-3145-2736
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。気になる症状は主治医にご相談ください。




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