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精神疾患を科学する 在宅医療で関わる精神疾患について㉔~させられ体験(作為体験)をやさしく解説「わざと」ではない、能動性が障害された体験

  • 1 日前
  • 読了時間: 3分
#させられ体験#作為体験#作為思考#能動性#自我意識の障害#統合失調症#精神症状#在宅医療#さくら在宅クリニック
#させられ体験#作為体験#作為思考#能動性#自我意識の障害#統合失調症#精神症状#在宅医療#さくら在宅クリニック

① させられ体験とは ― 能動性の障害

誰か自分でない者が自分を動かす、つまり行動させられてしまうと感じるのが、させられ体験です。
誰か自分でない者が自分を動かす、つまり行動させられてしまうと感じるのが、させられ体験です。

前回の記事で、自己を認識する様式には①能動性、②単一性、③同一性、④境界性の4つがあるとお伝えしました。させられ体験は、このうち「自分自身がやっている」という意識=能動性が障害されることで起こります。

② 実際のやりとりから
② 実際のやりとりから
本人にとっては「自分の意思で歩いた」のではなく、誰かに動かされたという体験です。行動そのものは外から見えても、その行動が「自分発」なのかどうかは、本人の内側でしか分かりません。
本人にとっては「自分の意思で歩いた」のではなく、誰かに動かされたという体験です。行動そのものは外から見えても、その行動が「自分発」なのかどうかは、本人の内側でしか分かりません。

③ 「わざと」かどうかは見分けにくい

話の途中でどこかへ行ってしまうという行動は、させられ体験という症状を知らない人には失礼に感じられるかもしれません。しかしこれは病気の症状であり、本人がわざとやっているわけではありません

そして、させられ体験がわざとやっているかどうかは、本人に聞く以外、ほかの人からは見分けはつかないのが実際のところです。だからこそ、こういう症状があると知っておくだけでも、突拍子もない行動に驚かなくてすむかもしれません。

④ 作為思考と作為体験の関係
④ 作為思考と作為体験の関係

じつは、作為思考と作為体験は同じものといっても問題ないのです。実際に起こる行動は同じなのですが、思考の障害とみるか、能動性の障害とみるかで呼ばれかたが変わってきます。

同じ現象が、どの側面から見るかによって別の名前で呼ばれている——専門家以外にとってはややこしいだけの区別が、精神医学の世界にはそのまま残されています。臨床の場では、呼び名にこだわるより、本人が何を体験しているかを聴き取ることのほうがはるかに大切です。
同じ現象が、どの側面から見るかによって別の名前で呼ばれている——専門家以外にとってはややこしいだけの区別が、精神医学の世界にはそのまま残されています。臨床の場では、呼び名にこだわるより、本人が何を体験しているかを聴き取ることのほうがはるかに大切です。
させられ体験(作為体験)は、誰か自分でない者が自分を動かす、行動させられてしまうと感じる体験です
させられ体験(作為体験)は、誰か自分でない者が自分を動かす、行動させられてしまうと感じる体験です
  • 自己を認識する4つの様式のうち、「自分自身がやっている」という意識=能動性が障害されることで起こります

  • 統合失調症でよくみられる症状で、話の途中で急に歩き出すなど、突拍子もない行動として現れることがあります

  • 本人がわざとやっているわけではなく、わざとかどうかは本人に聞く以外、外からは見分けがつきません

  • 作為思考と作為体験は実質的に同じ現象で、思考の障害とみるか能動性の障害とみるかで呼び名が変わるだけです

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。ご本人やご家族に気になる症状がある場合は、内容の自己判断にとどめず、精神科医・かかりつけ医などの専門職にご相談ください。


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