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神経障害性疼痛疼痛を科学する14~外科的療法Surgical Treatment for Neuropathic Pain

  • 10 時間前
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🔪 外科的療法🦴 脊椎疾患・神経根症🧠 神経刺激療法⚡ 脊髄刺激(SCS)📡 tDCS / rTMS⚙️ DREZ lesion⚙️ コルドトミー😣 三叉神経痛外科療法⚗️ 交感神経節切除術💉 髄腔内薬物投与📋 術前患者評価6項目
🔪 外科的療法🦴 脊椎疾患・神経根症🧠 神経刺激療法⚡ 脊髄刺激(SCS)📡 tDCS / rTMS⚙️ DREZ lesion⚙️ コルドトミー😣 三叉神経痛外科療法⚗️ 交感神経節切除術💉 髄腔内薬物投与📋 術前患者評価6項目

 

はじめに

神経障害性疼痛のうち外科的療法が行われるのは脊椎疾患に伴う神経根症がほとんどで、それ以外の神経障害性疼痛に外科的療法が選択されることは多くない。しかし、ほかの保存的治療法(薬物療法、理学療法、心理療法)が無効で外科的療法によってのみ疼痛緩和が得られ、内服薬の減量・中止を行える症例は存在し、症例によっては非常に有用な治療法である。

神経障害性疼痛は機能的病態であり、それ自体が生命を脅かす病態ではない。したがって、外科的療法を行う場合は患者の全身状態を含めた術前評価と適応、治療法の有用性、機能予後(後遺障害の可能性)、安全性についてより厳密な評価を行った上で、手技に習熟した術者が行わなければならない

Ⅰ. 外科的療法のための患者評価ポイント
Ⅰ. 外科的療法のための患者評価ポイント

評価項目

確認すべき内容

全身状態

外科的療法に耐えられる状態か否か?

疼痛原因疾患と病態

疼痛の原因は神経障害性か侵害受容性か?

生命予後

外科的療法により、後遺症の可能性や手術の侵襲性を上回る患者利益(疼痛緩和とQOLの向上など)が得られるか?(一般に生命予後が3カ月以内の患者には行われない)

非外科的療法による疼痛コントロール

非外科的療法が的確に行われており、なおかつ疼痛コントロール不良であるか?外科的療法により、投薬量が減量できるか?

情動因子

疼痛顕示行動に対し適切な治療が行われているか?

患者および家族の外科的療法への期待度

患者および家族の外科的療法に対する期待が過剰ではないか?(期待するほどの効果が得られなかった場合に悲観的な考えを増幅し、疼痛の増強などを招く)

 

Ⅱ. 外科的療法の選択肢

神経障害性疼痛に対する外科的療法の方法は、経皮的なものと観血的なものに大別され、その目的により4種類に分けられる。

1)三叉神経節切除術経皮的
1)三叉神経節切除術経皮的

一般的にはそのきわめて低い侵襲性から経皮的熱凝固法が行われることが多く、有効率は約90%と高い。ただし顔面の知覚低下は必発で再発する確率がやや高い点は、観血的微小血管減圧術に劣る。最近では定位放射線療法(ガンマナイフ)による治療も行われている。

2)脊髄後根進入部切除/熱凝固術(DREZ lesion)観血的
2)脊髄後根進入部切除/熱凝固術(DREZ lesion)観血的

末梢神経・脊髄神経および脊髄後角の損傷に伴う神経障害性疼痛に対してはDREZ lesion(dorsal root entry zone lesion)が行われる。具体的には腕神経叢引き抜き損傷後疼痛脊髄損傷レベルで体幹を帯状に取り巻くような脊髄損傷後疼痛が最もよい適応疾患である。電気ショックのような発作性疼痛を訴える症例には有効性が高い。

DREZ lesionは治療部位に一致した皮膚分節の完全知覚麻痺を引き起こすため、アロディニアの治療としても効果が期待できる。

3)コルドトミー(脊髄視床路切断術)経皮的(CTガイド下)

がん性の神経圧迫・浸潤など薬物療法に抵抗性のがん疼痛に対して行われる。経皮的コルドトミーは低侵襲で、がん患者は生命予後が限られているため神経破壊に続発する新たな神経障害性疼痛の心配もない。今後はがん疼痛治療の最終手段として経皮的コルドトミーを行うのではなく、早期からの施行と適応拡大が考慮されるべきである(グレードC)。

4)交感神経節切除術経皮的・観血的

神経障害性疼痛の中には交感神経節ブロックによって疼痛が軽減する症例があり、CRPSを中心とした神経障害性疼痛に対しては交感神経節切除術の有効例が報告されている。しかし長期的には無効との報告が多く、議論は分かれる。したがって交感神経依存性疼痛に対して一概に有効とはいえず、個々の症例ごとに治療方針を決定しなければならない

神経刺激を目的とする外科的療法

Neurostimulation Surgery

神経刺激療法には刺激電極および刺激装置(電池)を埋め込む電気刺激療法が一般的。中でも硬膜外腔に電極を留置する脊髄刺激(SCS)が最も一般的な治療法である。

非埋め込み型としては:
非埋め込み型としては:
④

脳脊髄液への薬物の直接投与を目的とする外科的療法

Intrathecal Drug Delivery

麻薬性鎮痛薬が脊髄に直接的に作用することによる強力な鎮痛効果と麻薬性鎮痛薬の投与量を減少させることにより全身性の副作用が現れにくいという利点をもつ。従来はがん疼痛に対して行われていた治療法だが、神経障害性疼痛に対しても行われるようになりその有用性が報告されている。しかし、ほかの外科的療法と同様に無作為化比較試験などの知見はなく、その適応判断や有用性の評価にはいまだ議論が残る。


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