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攻めの栄養療法を科学する63~【専門医解説】糖尿病の「攻めの栄養療法」:血糖値だけを見ない新しい管理

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 10 分前
  • 読了時間: 2分

今回は、合併症予防と筋肉量維持を両立させる「攻めの栄養療法」のポイントを解説します。

1. 血糖コントロールの目標設定

糖尿病治療の本来の目的は、合併症の発症と悪化を防ぐことです 。日本糖尿病学会では、合併症予防の目安として以下の数値を掲げています 。

HbA1c: 7.0%未満

空腹時血糖値: 130mg/dL未満

食後2時間血糖値: 180mg/dL未満

「攻めの栄養療法」では、これらの数値目標に加えて、**「筋肉量の測定」**を重視します 。血糖値を抑えることだけをゴールにせず、活動量に見合ったエネルギーを摂取し、サルコペニアの発症・悪化を防ぐことが重要です 。

2. 攻めの栄養療法に必要な「評価項目」

多角的な視点で患者様の状態を把握することが、適切な栄養設計の第一歩です 。

身体計測: BMI、血圧だけでなく、握力や歩行速度、筋肉量を評価します 。

食事・活動量: 実際の摂取エネルギー量に加え、運動量や運動時間、生活習慣を確認します 。

低血糖のリスク: 薬物療法の内容と、低血糖の有無や頻度を把握します 。

3. 高齢者糖尿病における「個別化」の重要性

高齢者の場合、身体機能や認知機能、家族の支援状況など個人差が非常に大きいため、一律の目標設定は危険です 。

健康状態に応じた目標:

中等度以上の認知症やADL低下がある場合: 低血糖を避けるため、HbA1cの目標は8.0%未満(薬剤使用時は7.5〜8.5%未満)と、あえて緩やかに設定することがあります 。

精神面・環境面の考慮: うつの有無や、誰が調理を担当しているかといった生活背景を踏まえたゴール設定が欠かせません 。

もちろん、高齢であっても運動や栄養管理に積極的に取り組める方の場合は、通常通りの「攻めの管理」が可能です 。

一人ひとりに最適な糖尿病ケアを

さくら在宅クリニックでは、患者様の現在の活動量と将来の生活の質(QOL)を見据え、制限するだけではない「攻めの栄養療法」を提案いたします。

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