神経障害性疼痛疼痛を科学する7~「神経障害性疼痛・CRPS」の診断正しい痛みの評価と見極め方
- 3 日前
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神経障害性疼痛とは
国際疼痛学会(IASP)は2007年に神経障害性疼痛を 「体性感覚系に対する損傷や疾患によって直接的に引き起こされる疼痛」 と定義しました。 つまり、神経系に損傷または機能変化が起こることで生じる痛みです。

TreedeらによりIASP基準に準拠した4項目の段階的評価システムが提唱されています

日本ペインクリニック学会の神経障害性疼痛スクリーニング研究会が開発した 日本語版スクリーニング調査票は、臨床現場で広く使用されています。 7つの質問(問3)と日常生活への影響(問4)から構成されます。
問3:痛みの性状(7項目)


CRPSは神経障害性疼痛の代表的疾患であり、骨折・手術・外傷などをきっかけに、 起こった事象と比べて不釣り合いな持続的疼痛・アロディニア・痛覚過敏を特徴とします。 浮腫・発汗異常・皮膚色調変化・筋力低下・ジストニアなど多彩な症状を伴うことが特徴です。
CRPS診断基準の変遷

① 感覚異常 | 自発痛、痛覚過敏(機械的・温熱・深部体性) | アロディニア確認 |
② 血管異常 | 血管拡張・収縮、皮膚温の非対称性、皮膚色調変化 | 皮膚温・色調変化の確認 |
③ 浮腫・発汗異常 | 腫脹、発汗過多・過少 | 浮腫・発汗異常の確認 |
④ 運動・栄養変化 | 筋力低下、振戦、ジストニア、協調運動障害、爪/毛髪変化、皮膚萎縮、関節拘縮 | 各所見の確認 |

問診のポイント
きっかけ:外傷・手術・ギプス固定などの先行事象の有無
経過:発症から現在までの経過(遷延する・一度治まって再燃するなど)
性質:電気が走る・焼ける・しびれ・触れると痛いなどの質的特徴
範囲:神経解剖学的に妥当かどうか
随伴症状:発汗・浮腫・皮膚色調変化・関節拘縮の有無
日常生活への影響:気分・睡眠・仕事・家事への支障
診察のポイント
皮膚の色調・浮腫・萎縮の視診(患部カラー写真撮影が経過観察に有用)
筋の萎縮・爪の変形・自動運動による関節可動域の確認
アロディニアの有無:はけで軽く触れ、過大な痛みが誘発されないか確認
炎症反応・単純X線・皮膚温の測定(可能な範囲で)







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