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リウマチを科学する30 多関節炎の考え方鑑別表を丸暗記しなくても、順番に絞り込めば道は見える

11 分前
読了時間: 3分

多関節炎の考え方鑑別表を丸暗記しなくても、順番に絞り込めば道は見える

教科書を開くと、多関節炎の鑑別疾患がずらりと並んでいて嫌になってしまう——そう感じたことのある方は多いと思います。けれども必要なのは、長いリストを覚えることではなく、絞り込む順番を持っておくことです。今回はその順番を確認し、急性多関節炎で何を最優先に考えるかを整理します。

主に医師・医療スタッフ向けの内容です

#多関節炎#関節痛の診かた#急性多関節炎#6週間#病歴と身体所見#鑑別診断#感染性心内膜炎#血液培養#淋菌感染症#HIV感染症#パルボウイルスB19#ウイルス性関節炎


とくに多関節炎は鑑別が多岐にわたるので、難しく感じます。ただ、考え方そのものは、これまでに学んできたことと同じです。

2|絞り込みの順番

まずは冷静に関節か関節外かを確認し、次に炎症性か非炎症性かを確認します。そして時間経過と分布を確認しましょう。

境界は6週間
境界は6週間

病歴と身体所見から多関節炎の診断にたどりついたら、あとは急性か慢性かで鑑別疾患の優先順位が変わってきます。両者の境界は6週間でしたね。この一本の線が、考えるべき疾患群をがらりと入れ替えます。

3|急性多関節炎——まずは感染症

急性多関節炎では、まずは感染症を考えます。もちろん、急性期に受診した初期の関節リウマチや膠原病をみている可能性もありますが、優先順位としては感染症が先です。

ほかにも、風疹ウイルスやB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、EBウイルスなど、さまざまなウイルスが関節炎を起こすことがあります。
ほかにも、風疹ウイルスやB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、EBウイルスなど、さまざまなウイルスが関節炎を起こすことがあります。

風疹ウイルスB型肝炎ウイルスC型肝炎ウイルスEBウイルス

急性経過なら、問診でここを押さえる

急性経過の多関節炎では、病歴や随伴症状、身体所見に注意して、感染症の鑑別に努めましょう。発熱の有無、弁膜症の既往、心雑音、皮疹、性交渉歴、小児との接触歴、職業——いずれも検査ではなく、問診と診察で拾える情報です。

血液培養は「迷ったら採る」で構いません。感染性心内膜炎は、見逃したときの代償が大きい一方で、採血1セットの追加で疑いを前に進められます。急性多関節炎+発熱という組み合わせを見たら、まず手が伸びるようにしておきたい検査です。

4|今回のまとめ

多関節炎へのアプローチ

・順番は①関節か関節外か → ②炎症性か非炎症性か → ③時間経過と分布。ここまでは病歴と身体所見でたどり着ける。・急性と慢性の境界は6週間。ここで鑑別の優先順位が入れ替わる。・急性多関節炎はまず感染症。最も警戒すべきは感染性心内膜炎で、疑ったら血液培養を。・淋菌・HIV・パルボウイルスB19などもおさえておく。

本記事は医師・医療スタッフの皆さまに向けて、鑑別の考え方を整理したものです。内容は一部簡略化しており、実際の診断は病歴・身体所見・検査結果を含めて総合的に判断してください。


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