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リウマチを科学する28 関節穿刺その1滴が、化膿性関節炎を見逃さないための決め手になる

21 時間前
読了時間: 3分

関節穿刺その1滴が、化膿性関節炎を見逃さないための決め手になる

急性の単関節炎を前にしたとき、何をおいてもまず鑑別すべきは化膿性関節炎です。そしてそのために最も有用かつ必要な検査が、関節液を採って培養に出すこと。今回は関節液検査の適応から、合併症と禁忌、実際の穿刺手技までを整理します。

主に医師・医療スタッフ向けの内容です

#関節穿刺#関節液検査#化膿性関節炎#結晶性関節炎#急性単関節炎#清潔操作#外側上方アプローチ#膝関節#エコーガイド下穿刺#プレスキャン#出血傾向#手技の基本

1|関節液検査の適応

急性単(少数)関節炎の場合は、何をおいてもまず化膿性関節炎を鑑別する必要があります。そのために最も有用かつ必要な検査が、関節液を採取して培養することです。逆に言えば、関節液検査の絶対適応は「化膿性関節炎を疑う場合」ということになります。

2|合併症と禁忌
2|合併症と禁忌

関節液を採取するために行う関節穿刺は、正しい方法で行えばきわめて安全な検査です。とはいえ、合併症が絶対に起きないわけではありません。

注射後の腫れを、どう考えるか
注射後の腫れを、どう考えるか

関節注射を行うと数時間後に関節が腫れてくることがありますが、これは注射薬に含まれる成分が結晶化したことによるものが多く、経過をみていれば自然に軽快します。ただし翌日以降に腫れてくる場合や、腫れが続く場合には化膿性関節炎の可能性を鑑別すべきです。ここは時間経過が手がかりになります。

3|準備するもの

穿刺に使用する針は、ある程度の太さがないと関節液が詰まってしまいやすくなります。通常は21G(ゲージ)、またはそれより太い針を用います。

局所麻酔をするかどうかは、医師や状況によって異なります。21Gで穿刺するときは局所麻酔を行わないことも多く、コールドスプレーを事前に吹きかけて痛みを感じにくくさせるという方法もあります。

関節穿刺に必要なもの(局所麻酔を行わない場合の一例)


関節穿刺に必要なもの(局所麻酔を行わない場合の一例)

物品

ポイント

消毒セット

入念に消毒できるだけの量を用意します。

針

21G以上の太さ。細いと関節液が詰まりやすくなります。

シリンジ

膝なら20mL以上。貯留量が多いことを想定しておきます。

清潔なスピッツ

培養・細胞数・結晶の提出用に。

手袋(非滅菌)

清潔操作の基本として。

ガーゼ・絆創膏

穿刺後の圧迫と保護に。

注射する薬剤

関節注射も行う場合のみ。

4|どこを刺すか——膝関節を例に

関節穿刺の方法は、どこの関節でも基本的には同じです。ここでは最も代表的な部位である膝関節を例に見ていきます。

物品が準備できたら、次は穿刺する場所を決めましょう。穿刺する場所の解剖は復習しておいてください。当たり前ですが、近くに大事な血管や神経がある場所は避けます。

エコーを使うという選択肢
エコーを使うという選択肢

古典的なアプローチでは、解剖学的なランドマークを活用して穿刺部位を決めます。これに加えて、エコーで観察しながら穿刺するエコーガイド下穿刺や、穿刺前にエコーで構造や関節液貯留の様子を観察して場所を決めるプレスキャンという方法もあります。貯留が少ないとき、体型的にランドマークが取りにくいときほど、エコーの価値が上がります。

5|穿刺手順の概要

6|今回のまとめ
6|今回のまとめ

関節穿刺のポイント

・関節液検査の絶対適応は「化膿性関節炎を疑う場合」。結晶性関節炎や原因不明の関節痛でも有用。・最大の合併症は、穿刺によって化膿性関節炎をつくってしまうこと。清潔操作がすべて。・針は21G以上。膝ならシリンジは20mL以上を用意する。・膝の外側上方アプローチは、膝蓋骨の上縁と外側縁の交点から、上部1/3をめがけて。・注射後、翌日以降に腫れる/腫れが続く場合は化膿性関節炎を鑑別する。


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