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看護師さんによる在宅医療におけるエコーを科学する⑥~カラードプラ法の画像の読み方|血流の“色”から疾患を読み解く

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 7月26日
  • 読了時間: 2分


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◆ カラードプラ法とは?

カラードプラ法とは、超音波(エコー)を用いて血流の向きと速度リアルタイムで色分け表示する方法です。図1のように、

  • 赤色:プローブ(探触子)に近づいてくる血流

  • 青色:プローブから離れていく血流

として表示されます。

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❗️注意点:赤=動脈、青=静脈ではありません。あくまで「血流の方向」による色分けです。

◆ 基本の読み方とプローブの向き

たとえば下肢の検査でプローブを頭側に向けた状態では、

  • 膝窩動脈(膝裏の動脈)は、血流がプローブに近づく→赤色

  • 膝窩静脈(膝裏の静脈)は、血流がプローブから離れる→青色

として映ります(図1参照)。

この色分けにより、血流の向きや存在の有無を直感的に判断できます。

◆ カラードプラ法の臨床応用

【1】深部静脈血栓症(DVT)の評価

図2-①のように、通常は膝窩静脈内に青色の血流が認められます。しかし血栓により閉塞している場合、血流が映らず色が消失します。この「カラードプラで血流が確認できない」所見が、DVTの重要な診断ポイントとなります。

【2】褥瘡(じょくそう)肉芽の評価

図2-②では、褥瘡の**低エコー域(黒っぽい部分)**に、微細な血管構造が赤・青で描出されています。これは「良性肉芽」であることを示す所見です。血流のない壊死組織や感染巣との鑑別にも有用です。

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◆ まとめ

カラードプラ法は、血流の有無や方向、範囲を視覚的に確認できる便利なツールです。DVTのスクリーニングや、創部の肉芽形成の質的評価など、在宅医療や褥瘡管理の現場でも幅広く応用されています。

今後も超音波画像の色の意味を正しく理解し、日常の臨床に活かしていきましょう。YouTubeでも学べます!

当院のYouTubeチャンネルでは、糖尿病性足潰瘍の予防・評価・ケアについて医師がわかりやすく解説しています。

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