攻めの栄養療法を科学する66~【専門医解説】お金をかけずに栄養を守る――在宅での「攻めの栄養管理」術
- 賢一 内田
- 12 分前
- 読了時間: 3分

経済的にゆとりがない生活は、単なる「節約」の問題ではありません。病気や育児、高齢者の孤立など様々な要因が重なり、食事への意識が低下することで、気づかないうちに深刻な低栄養状態(BMI 20以下)に陥るリスクを孕んでいます。
今回は、限られた予算の中でも、工夫次第で実践できる「攻めの栄養管理」のポイントを解説します。
1. 経済的困窮が招く「栄養の質」の低下
貧困層では、多くの食品を揃えることが難しいため、食事の品数が減り、単調になりがちです。特に以下の問題が顕著です。
食事の簡略化: 安価なおにぎりやパンだけで済ませてしまい、エネルギーやたんぱく質が欠乏します。
食料品アクセスの困難: スーパーが遠い、足腰が弱くて買い物に行けないといった「食の砂漠化」が低栄養を加速させます。
2. 今日からできる!低コスト・高栄養の工夫
特定の高い健康食品を買う必要はありません。普段の選び方を少し変えるだけで、栄養バランスは整います。
たんぱく質を賢く選ぶ
安価な優等生を活用: 卵、納豆、豆腐、厚揚げなどの大豆製品は安価で優秀なたんぱく源です。
惣菜・おにぎりの選び方: 具材に鮭、シーチキン、肉、卵が入ったものを選びましょう。パンならジャムパンより「惣菜パン」の方がたんぱく質を摂取できます。
ちょい足しの技: インスタント麺には「卵」や「カット野菜」を入れる、ご飯のお供は漬物より「鮭フレーク」や「魚の佃煮」を選ぶといった工夫が有効です。
エネルギーを補う
高エネルギー飲料の自作: 牛乳に「きな粉」や「スキムミルク」を混ぜるだけで、安価で栄養価の高いドリンクが作れます。
デザートの選択: ゼリーよりも、卵と牛乳を使っている「プリン」の方が栄養価が高くおすすめです。
3. 利用できる社会資源を知る
一人で抱え込まず、地域の公的・民間サービスを積極的に活用しましょう。
共食の場: 子ども食堂や高齢者版の子ども食堂は、安価(無料〜300円程度)で栄養バランスの良い食事が摂れるだけでなく、孤独感の解消にもつながります。
フードバンク・子ども宅食: 破棄される運命にある食品を活用した食料支援サービスがあります。
医療的なサポート: 食事からのビタミン摂取が極めて困難な場合、医師の判断によりビタミン剤や経腸栄養剤(エンシュアなど)の処方を受けることが可能なケースもあります。
「さくら在宅クリニック」の視点
私たちは、患者様の経済的な背景も含めて寄り添い、決して無理のない、それでいて「攻め」の姿勢を忘れない栄養管理を提案します。
「今の家計でどんな工夫ができるか?」とお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。




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