パーキンソン病を科学する44~パーキンソン病?それとも別の病気? 鑑別のポイントとは
- 賢一 内田
- 7月11日
- 読了時間: 2分

手のふるえ(振戦)や動作の遅さ、**筋肉のこわばり(筋固縮)が見られると、まず「パーキンソン病では?」と考えがちです。しかし、実際にはパーキンソン症候群(パーキンソニズム)**と呼ばれる、他の原因による類似疾患も多く存在します。
では、どうやって見分けるのでしょうか?
✅ パーキンソン病 vs パーキンソン症候群(パーキンソン+症候群)
<img src="attachment:/mnt/data/088bc880-2b87-4981-963e-4fd351ac4c49.png" alt="パーキンソン症候群の鑑別表" style="max-width:100%; height:auto;">
鑑別ポイント | パーキンソン病 | パーキンソン+症候群(例:PSP、MSAなど) |
振戦 | 目立つ | 目立たない |
症状の左右差 | ある | あまりない(例:大脳皮質基底核変性症) |
L-DOPA反応性 | 良い | 悪い |
💡 誤診を防ぐためには?
パーキンソン病はL-DOPAによる治療反応が良好なことが特徴ですが、他のパーキンソン症候群では効果が乏しいことが多く、逆に副作用や急激な悪化のリスクもあります。
そこで役立つのが、以下のような検査です:
DATスキャン(ドパミントランスポーターシンチグラフィー)
MIBG心筋シンチグラフィー
脳MRIでの特異的所見(中脳萎縮、橋の十字サインなど)
🏠 神経難病にも対応する在宅医療
さくら在宅クリニックでは、以下のような神経疾患にご自宅で対応しています:
パーキンソン病
多系統萎縮症(MSA)
進行性核上性麻痺(PSP)
大脳皮質基底核変性症(CBD)
レビー小体型認知症(DLB)
治療薬のバランス調整やご家族のサポート、訪問看護との連携も含めた包括的な在宅ケアを提供しています。
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