誤嚥性肺炎を科学する62~食具操作は、誤嚥リスクを軽減する重要な要素である
- 2 日前
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食具操作

スプーン・食器の正しい扱い方で、誤嚥リスクを減らす
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📂 介護・看護技術🏷️ 食事介助🕐 読了目安:5分👤 対象:ケア提供者・介護士・看護師
📌 この記事のポイント
食具操作は、誤嚥リスクを軽減する重要な要素である
健常者がどのように食具を操作しているかを振り返りながら、ケア提供者は食具を操作しよう(食器に触れるように促したり、口へのスプーンの入れ方に注意する)
食事をするための食具(スプーン、食器など)の取り扱い動作は、食事中の食物誤嚥リスクを軽減する重要な要素です。食事介助をするケア提供者には食具操作についての一定の知識と技術が求められます。食具操作は、食物誤嚥リスクを減らすだけでなく、食物認知にも大きくかかわります。誤嚥のリスク管理をしながら十分な栄養摂取に導くために、食具操作を軽視してはなりません。
誤嚥リスク管理
食物の誤嚥リスクをコントロールする食具操作は、姿勢や食器配置と同様に、やはり「健常者をまねること」が基本になります。スプーンを使う場合、健常者はどのように食事をするでしょうか。もっぱら非利き腕を食器に添え、または把持して、スプーンを口の正面から真っすぐスプーンの先端から口に入れることでしょう。決してスプーンホールの横や斜めから口の中に突っ込むことはしません。
注意が必要なケース
患者さんの左側から食事のケアをするとき、この場合、スプーンを左手で持ってケアを提供しましょう。右手でスプーンを持つと横や斜めから口の中に入れてしまうことになりがちです。
通常スプーンはどのような軌跡で口の中に入ってくるかというと、正面下方にある食器から口の方向に上がってきます。口や鼻の高さにいったんかがげることはしません。あごを上げてスプーンを受けることもしません。また、スプーンホールは口の中でどの部分に接触するでしょうか。舌です。しかも舌の比較的中央で、舌がスプーンホールの裏面をとらえます。スプーンを引き抜くときは主に上口唇でスプーンホール内面を拭うようにしています。
食器に手を添える
物を少しでもつかめるのであれば、食器に触れるように促しましょう。利き手でスプーンを保持できるならば、保持した手を介助しましょう。こうすることで食事中であることを認知しやすくなり、スプーンが入るタイミングもわかりやすくなります。
📊 図9-10:スプーン操作の3ステップ
🥄
スプーンを下から
口中に挿入
→
👅
舌背中央にしっかりと
スプーンを当て
→
👄
上唇で拭うように
上方に引き抜く
食具操作の4つのポイント
1
スプーンを下方から上げていく
食べるときの視線は下に向いているものです。不用意に視線を上げてしまわないようにスプーンは下方から口に向かって上げていきます。高く上げ過ぎると視線やあごが上がってしまいます。
2
スプーンを正面から挿入する
通常は、スプーンを持った手関節を口に入る前に内転(尺屈)させて、スプーン先が正面から真っすぐ口の中に入ってきます。食事介助をするときにもスプーンが口の中に入る向きには注意を払いましょう。
3
スプーンを舌背中央に置く
舌尖部や前歯の後方に食物を落とすような食事介助は正しくありません。口腔内に挿入したスプーンの背面を舌背中央にしっかりと接触させるようにし、食べ物が入ってきたことを舌の触覚で覚知させましょう。
4
口唇でスプーンを拭う
上口唇に沿わせるように上前方にスプーンを引き抜くことが重要です。これにより口唇でスプーンの動きを覚知でき、口唇閉鎖動作のきっかけができます。口唇閉鎖は咀嚼と安全な嚥下運動に欠かせないステップです。
✅ まとめ
食具操作は誤嚥リスクを軽減するうえで、姿勢・食器配置と並ぶ重要な要素です。
基本は「健常者の動きをまねる」こと。横・斜めからのスプーン挿入は避けましょう。
患者さんの左側からケアする場合は、スプーンを左手で持って対応しましょう。
スプーンは下方から上げ、正面から挿入し、舌背中央に当て、上唇で拭うように引き抜きます。
食器に手を添えてもらうことで、食事中の認知と嚥下タイミングの把握がしやすくなります。
参考:誤嚥リスクを最小限にする食事介助




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