誤嚥性肺炎を科学する47~
- 3 時間前
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調整食は、見た目(食物と食器のコントラストをつけるなど)や食具(太柄のスプーンや縁が立ったお皿の使用など)を工夫して食べにくさを解消しよう
栄養量を確保するために、調理の際にサプリメントや栄養補助食品を使ってみよう
食形態を調整して形がないものになると、食べにくさが出てきます。食べにくさには「見た目の変化による食欲減退」と「スプーン操作や食物をすくうときの食具の不便さ」の2種類があります。また、形態を重視しすぎることによる栄養量不足にも配慮して調理しなければなりません。
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① 見た目の工夫 — おいしそうに見せる
食欲・食物認知に影響する「盛り付けと食器選び」
料理の見た目は食欲や食物認知に影響します。食形態を調整した食事は、工夫なしだと見た目が悪くなりがちです。お皿の色や模様、食材の盛り付けを工夫することをお勧めします(図6-3)。
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食物と食器のコントラスト
白いお皿に白めの食物が入っていると見た目がよくありません。コントラストが効いた色の組み合わせにしたり、模様や絵柄がついたお皿を使うことで食欲を刺激できます。
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成形・あんかけソースで彩りを
調整食をお皿に盛るとき、型に入れて成形したものを提供したり、あんかけソースなどで彩りを添えることも「おいしくいただくため」にできる工夫です。
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② 食具の工夫 — 使いやすい道具を選ぶ(図6-4)
手指・手首の機能に合わせた自助食具の活用
ゼリー食やミキサー食を食べる方のなかには、食事動作がうまくできない方も多く含まれます。スプーンの持ち方を工夫したり、持ちやすいスプーンや、スプーンですくいやすい食器の使用も検討しましょう。
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太柄のスプーン
手指の細かい動作に不自由がある方向け。柄が太くなったスプーン、または既存スプーンに取り付けるホルダーも市販されています。
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内転スプーン
手首の屈曲や内転が不自由な方に。スプーン部分が内側に曲がっており、自然な動作で口に運べます。
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太柄+内転スプーン
把持困難+手首の動きにくさの両方がある方に対応。両方の機能を合わせ持つタイプです。
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縁が立っているお皿
スプーンでお皿の縁を利用してすくいやすい形状のお皿です。ワンプレートで縁が立っているタイプも市販されており、食べこぼしを減らせます。
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患者さんの食事場面を観察する
適した食具は一人ひとり異なります。食事場面をよく観察し、どのような動作が困難かを把握したうえで最適な食具を選びましょう。
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③ 栄養面の工夫 — 少量で栄養を確保する
サプリメント・栄養補助食品の賢い活用
⚠️ 形態調整食の栄養落とし穴
食形態を調整した料理では、ゲル化剤やお粥などの使用により食物のボリュームに比べて栄養価が十分でないことが問題になります。カロリーやタンパク質を稼ごうとすると食物の量自体が増え、すべて摂食することに苦労します。
栄養量を確保するために、調理の際の工夫を検討しましょう。
🥛 タンパク質パウダー
味に影響しない程度に添加するタンパク質パウダーは、食事の見た目や食感を変えずにタンパク質量を底上げできます。
🫙 中鎖脂肪酸油(MCTオイル)
消化吸収・エネルギー効率に優れた中鎖脂肪酸油は使いやすいサプリメントです。料理に少量加えるだけでカロリーアップができます。
🍮 ゼリー状・とろみ状 栄養補助食品
市販のゼリー状・とろみ状の栄養補助食品を賢く使うのも1つの方法です。ボリュームを抑えながら栄養量を確保したものも多く流通しています。
📦 高カロリー・高タンパク設計品の活用
少量でカロリー・タンパク質を確保できる設計の製品を主食・おやつ・補食として取り入れ、1日のトータル栄養量を底上げします。
💡 現場で押さえたいポイント
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「見た目」は食欲と安全の両方に関わる
食形態を調整した食事でも、コントラストのある食器・成形・彩りの工夫で食欲を刺激できます。見た目への配慮は単なる「おしゃれ」ではなく、食物認知を助けて誤嚥を減らすためにも重要です。
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食具は「観察」から選ぶ
太柄スプーン・内転スプーン・縁が立った皿など、適した食具は一人ひとり異なります。実際の食事場面を観察することが最適な食具選びの出発点です。既製品のホルダーも活用しましょう。
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「形態を整える=栄養が足りる」ではない
ゲル化剤や水分でボリュームを出した調整食は、見かけ上の量が増えても栄養価は低いことがあります。タンパク質パウダー・MCTオイル・栄養補助食品を上手に組み合わせて、少量で栄養量を確保する工夫が不可欠です。
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市販品を「賢く」使う
栄養補助食品やとろみ状・ゼリー状の製品は在宅でも活用しやすい選択肢です。「手作りでなければいけない」と思わず、患者さんの嗜好・機能に合った市販品を積極的に取り入れることも栄養管理の一つです。
📝 まとめ
調整食の「食べにくさ」は①見た目・②食具・③栄養の3方向から工夫することで解消できる
食器のコントラスト・成形・あんかけで見た目を改善し、食欲と食物認知を高める(図6-3)
太柄スプーン・内転スプーン・縁が立つお皿など自助食具を食事場面の観察をもとに選ぶ(図6-4)
タンパク質パウダー・MCTオイル・栄養補助食品で少量でも栄養を確保する
市販のゼリー状・とろみ状の栄養補助食品も在宅では積極的に活用する
※ 本記事は医療従事者・患者家族向けの情報提供を目的としています。食具・栄養補助食品の選定については担当の管理栄養士・言語聴覚士等にご相談ください。




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