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認知症について家族へ向けて6~認知症による顔認識障害を知っていますか?

  • 22 時間前
  • 読了時間: 3分

「顔がわからない」—認知症による顔認識障害を知っていますか?

「あの人、どこかで会ったことがある気がするけど、名前が出てこない」——こんな経験は誰にでもあります。しかし認知症の方の場合、顔を見てもその人が誰なのかまったくわからないという症状が現れることがあります。今回はこの「顔認識障害」について、在宅医療の現場からわかりやすくお伝えします。

顔を認識することは、実はとても難しい

私たちは無意識に「顔を見る」という行為をしていますが、実はこれは脳がものすごく多くの情報を統合しながら行う、高度な認知能力です。目・鼻・口といったパーツの形だけでなく、それぞれのパーツの位置関係を読み取り、さらに3次元の立体情報として処理して、はじめて「この人はAさんだ」と判断できるのです。

研究によると、私たちは顔のパーツそのものではなく、パーツの位置関係から人物を識別しています。認知症が進むと、個々のパーツは認識できても、それらを統合して「ひとつの顔」として判断することが難しくなります。


ご本人より

「会社で勤務中に担当のお客さまがいらした、と連絡があり受付に行ったのですが、フロアを見渡してもどの人が自分の顔馴染みのお得意さんなのかまったくわからなかったのです。資料から目を落とした後、お客さまの方に向き直すと、そのたびに顔が違うように見える気がしました。」

認知症による顔認識障害の主な症状

通りすがりの人が知り合いに見える

街で周りの人全員が知り合いに見えてしまい、見知らぬ人に声をかけてしまうことがある。

家族や親しい友人の顔がわからない

長年一緒に過ごした家族でさえ、名前をメモに書いて確認しないとわからなくなることも。

ドラマの登場人物が見分けられない

シーンが変わると同一人物かわからなくなる。しかしアニメのキャラクターは識別できる場合も。

お客さんの顔が覚えられない

新しく会った人の顔を覚えることが難しく、特徴をメモしても写真と実物が一致しない。

写真で練習しても効果が薄い理由

「顔写真リストを作って練習すればいい」と思われるかもしれませんが、実は認知症の方の多くは写真(2次元)と実際の顔(3次元)を結びつけることが難しいのです。実際に会って話した体験・声・雰囲気・思い出などの多面的な情報を組み合わせることで、人物をより認識しやすくなります。

つまり、介護の現場でも「顔で覚えてもらおう」とするより、声かけ・自己紹介・共通の思い出話を活用するほうが、ご本人にとって無理なく人とつながれる環境づくりにつながります。

在宅医療でできるサポート

在宅医療では、ご本人が慣れ親しんだ自宅という環境で診療を行います。同じ医師・看護師が継続して訪問することで、顔ではなく声・雰囲気・思い出から関係性を築くことができます。これは施設や病院と異なる、在宅医療ならではの強みです。

また、ご家族へのアドバイスとして、「今日は〇〇ですよ」と名乗り直す習慣や、毎回同じ声のトーン・あいさつを使うことで、安心感を生み出すことができます。

 

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さくら在宅クリニック

逗子市・葉山町・横須賀市 対応

さくら在宅クリニックは、神奈川県逗子市を中心に、ご自宅やグループホームへの訪問診療を行っています。認知症・在宅看取り・慢性疾患の管理など、患者さまとそのご家族に寄り添った医療を提供しています。顔認識障害をはじめとする認知症の様々な症状についても、専門的な視点でご相談をお受けしています。

所在地神奈川県逗子市対応エリア逗子市・葉山町・横須賀市周辺診療内容訪問診療・往診・認知症ケア・看取りご相談お気軽にお問い合わせください

「最近、家族の顔がわからなくなった」「訪問診療について知りたい」など、どんな小さなことでもまずはご相談ください。在宅医療のプロが、ご家族全員を支えます。

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