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尿バッグが紫色に!? ―「パープルバッグ症候群」とは?

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 5月26日
  • 読了時間: 2分

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在宅医療の現場で、尿道カテーテルを長期間使用している患者さんから、「尿のバッグが紫色なんですが、大丈夫ですか?」というご相談を受けることがあります。

これは**「紫色尿バッグ症候群(Purple Urine Bag Syndrome)」と呼ばれる現象で、見た目に驚かれるかもしれませんが、基本的には深刻な問題ではありません**。

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💡どうして紫色になるの?

以下のようなメカニズムで起こります:

  1. 便秘があると腸内細菌が異常に増殖

  2. 腸内細菌が持つ酵素(トリプトファナーゼ)により、食事に含まれるトリプトファンインドールに分解される

  3. インドールは肝臓で代謝されてインドール硫酸となり、尿中に排泄される

  4. 尿路感染があると、尿中のインドール硫酸が分解されて、**インディゴ(青)インジルビン(赤)**が発生

  5. これらが混ざると紫色になり、尿バッグだけが紫色に染まるのです※実際の尿は、通常通り黄色です。

✅ 対応はどうする?

  • パープルバッグ症候群は、便秘と尿路感染の可能性を示すサインではありますが、 無症候性細菌尿(症状のない尿路感染)は、原則として治療不要です。

  • 便秘があれば改善を検討することで、再発の予防につながります。

💬「見た目はびっくりしますが、慌てずに状態を確認しましょう」

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🏠 当院について「さくら在宅クリニック」は、逗子・葉山・横須賀・鎌倉エリアを中心に、神経難病やがん末期などの在宅療養を支援しています。医師・看護師・ケアマネジャーが連携し、ご自宅で安心して過ごせる医療体制を整えています。

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