top of page

急変を「防ぐ」ためにできること

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 3 日前
  • 読了時間: 2分

~在宅医療の現場から考える予兆への気づき~

「状態が悪い」と連絡を受け、急いで往診してみると、すでにショック状態に陥っていた――在宅医療の現場では、こうしたケースが珍しくありません。ショック状態が進行すれば、やがて心肺停止となり、いわゆる「急変」へと至ります。

もちろん急変時の対応も重要ですが、それ以上に大切なのは、「急変させないこと」。つまり、急変の前兆を見逃さず、早期に対応することです。

ベテランの「第六感」は貴重だが…

経験豊富な看護師の中には、「この患者さんは、そろそろ悪くなるかもしれない」という直感を持つ方がいます。そして実際、その勘が的中する場面も少なくありません。

しかし、在宅ではご家族や介護施設の職員が主なケア提供者であることが多く、そのような“第六感”に頼るのは難しいのが現実です。

「体温」や「脈拍」だけではわからないことも

高齢者では感染症があっても発熱しないことがあります。また、解熱鎮痛薬の影響で、体温が上がらない場合もあるため、「熱がない=元気」とは限りません。

さらに、心不全や高血圧の治療薬で脈拍が抑えられていると、**感染があっても「脈が速くならない」**ということも起こりえます。

そして、血圧が下がるSpO₂が下がる――これらは「すでに頑張りきれなくなっている」状態のサインです。この段階で気づいても、対応が間に合わないことが多いのです。

急変を未然に防ぐには?

では、私たちはどこに注目すれば、急変を防げるのでしょうか?

敗血症、心不全、肺塞栓などによる**“予期しない院内死”の典型的なパターン**を学び、日々の観察に活かすことが第一歩です。特に在宅医療においては、些細な変化こそが貴重なサインとなることが多く、体調の小さな変化に敏感であることが大切です。

逗子在住の山内明徳様より、現場の一瞬を撮影いただきました。

📌 #高齢者急変兆候📌 #敗血症性ショック📌 #逗子・葉山・横須賀・鎌倉の在宅医療

🔗 在宅医療 | さくら在宅クリニック | 逗子市shounan-zaitaku.com私たちは地域の皆さまの「健康」と「安心」のために、日々の小さな変化を見逃さずに寄り添い続けます。

Comments


© 2021 湘南在宅研究所 All Rights Reserved.

情報通信機器を用いた診療の初診において向精神薬を処方しておりません

bottom of page