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在宅医療での痛みの管理:フェントステープの活用

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 3月12日
  • 読了時間: 3分

在宅医療の現場では、患者さんの活気がなくなり、経口摂取が難しくなってくると、痛みを和らげる治療が必要になります。その中で、**麻薬の貼り薬「フェントステープ」**はとても有効な選択肢の一つです。

フェントステープとは?

フェントステープは、フェンタニル(麻薬)を含む貼付薬で、特にがん患者さんの痛みの緩和に多く使用されます。・内服が難しくなった方これから内服が困難になる可能性がある方に対して導入されることが多く、在宅医療の場面ではとても重宝されています。

使用時の注意点

フェントステープは貼り薬であるため、湿布のように誤解されやすいことがあります。そのため、以下のような点に注意が必要です。

他の人に渡してしまうリスク:患者さんやご家族が、湿布のように考えてしまい、誤って他の人が使用してしまうことがあります。✅ 誤った使用方法:一度に複数枚貼ってしまうケースもあり、慎重な管理が必要です。✅ 高齢者には開封・貼付が難しい:フェントステープ1mgは非常に小さく、手先が不自由な方にとっては開封してしっかり貼ることが困難です。そのため、導入後は訪問診療や訪問看護で正しく貼られているか確認することが大切です。

安全に使用するためのポイント

貼付した日付と時間を記録する使用済みのテープは粘着面を貼り合わせて保管するお風呂や電気毛布で貼付部を温めない(薬の効果が強く出る可能性がある)

また、フェントステープ1mgは、経口モルヒネ30mgに相当します。そのため、初回の投与量としては多すぎる場合があり、慎重な使用が求められます。

減量調整が難しい?「半面貼付」の方法

フェントステープの欠点として、一度貼ってしまうと減量調整ができないことが挙げられます。さらに、テープを切ることは禁止されています。そのため、より慎重に投与するために、「半面貼付」という方法が推奨されることがあります。👉 やり方:先にフィルムを貼り、その上にテープの半分だけがかかるように貼る

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