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パーキンソン病を科学する34~パーキンソン病の診断に頭部MRIは必要?―その役割と限界

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 7月1日
  • 読了時間: 2分

パーキンソン病が疑われた際に、多くの方が「MRIでわかるのか?」と疑問に思われます。今回は、パーキンソン病における頭部MRIの位置づけについて解説します。

🧠頭部MRIの基本的な役割

実は、典型的なパーキンソン病では頭部MRIに明らかな異常はほとんど見られません。それでもMRIを行う目的は、「パーキンソン病に似た別の病気(非定型パーキンソニズム)」を除外するためです。

🔍MRIで鑑別すべき疾患

頭部MRIで異常所見がみられることのある疾患には、以下のようなものがあります:

  • 進行性核上性麻痺(PSP)

  • 多系統萎縮症(MSA)

  • 皮質基底核変性症(CBD)

  • 正常圧水頭症(NPH)

  • 脳血管性パーキンソニズム

これらはパーキンソン病と似た症状を呈するため、MRIで特徴的な所見がないかを確認します。

⚠️注意すべきポイント

ただし、これらの疾患でも初期段階ではMRIに異常が見られないことも多く、診断に苦慮するケースもあります。したがって、画像だけでなく、問診・身体所見・経過観察を含めた総合的な評価が大切です。

在宅医療の現場でも、パーキンソン病を含む神経疾患の早期発見・診断支援を行っています。ご家族の中に気になる症状がある方は、ぜひご相談ください。

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