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在宅医療における認知症について69~「抗うつ薬に依存性はない」という言葉をどう受け止めるか
— 中止後症状と“依存性なし”のギャップ — 前回の記事で触れたように、抗うつ薬、とくにSSRI・SNRIには**中止後症状(discontinuation symptoms)**が高頻度にみられます。しかし、この「中止後症状」という概念は、 現場の一般臨床医には十分知られていない 可能性があります。 抗うつ薬の効果(抑うつ改善・疼痛軽減)だけでなく、 中止後症状がどの程度起こりうるのか どんな症状が出るのか といった情報まできちんと書いてある製薬会社パンフレットがあるなら、それは非常に有用でしょう。しかし実際には、 そこまで踏み込んで書かれているパンフレットはほとんどありません。 1. 「離脱症状」と言ってはいけない?精神薬理学の立場 一度飲み始めるとなかなかやめにくい薬、と聞くと、どうしても「薬物中毒」「禁断症状」をイメージしがちです。 ベンゾジアゼピン受容体作動薬については、 承認用量の範囲内であっても 長期服用により 身体依存が形成される 減量・中止で離脱症状が出る という点について、PMDAが強い警告を出しています。 それなのに、...
1 日前読了時間: 5分


在宅医療における認知症について68~【医師向け】抗うつ薬の「中止後症状」を理解する
— SSRI・SNRIの離脱症状はなぜ起こるのか — 抗うつ薬は“始めるのは簡単だが、やめるのは難しい薬”です。その理由のひとつが、服薬中断によって現れる 「抗うつ薬中止後症状(discontinuation symptoms)」 です。 イライラ 嘔気 めまい 運動失調 発汗 感覚異常 悪夢 これらの症状は、うつ病の再発と見分けにくく、時に患者さん・医療者双方を混乱させます。 ■ 1. 抗うつ薬中止後症状とは? 英語では "antidepressant discontinuation symptoms" と呼ばれ、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)で特に起こりやすいものの、 すべての抗うつ薬で発生しうる とされています。 中止後症状は、欧米でも1990年代以降くり返し研究されており、抗うつ薬の治療ガイドラインでも “注意すべき副作用” として位置づけられています。 ■ 2. SNRI(特にデュロキセチン)でも高頻度に起こる デュロキセチンは、 うつ病 糖尿病性神経障害 線維筋痛症 慢性腰痛症 変形性関節症の疼痛 …など多くの効能
2 日前読了時間: 4分
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