top of page
逗子、葉山、鎌倉、横須賀、横浜市金沢区の在宅医療

神奈川県逗子市桜山2-2-54
TEL 046-874-9475
FAX 050-3145-2736
平日9時~17時
検索


在宅医療における認知症について48~【抗精神病薬】―BPSDに「効く」が、「危険」も伴う薬―
認知症のBPSD(行動・心理症状)──とくに興奮・暴言・幻覚・妄想などが強い場合、医師が処方を検討する薬のひとつに 抗精神病薬 があります。 抑肝散やトラゾドンに比べると、抗精神病薬は 確実な効果 が期待できる一方で、 重大な副作用リスク を伴う薬であることを忘れてはなりません。 ■ 抗精神病薬の効果と危険性 BPSDに対する 非定型抗精神病薬(リスペリドン、オランザピン、クエチアピンなど)の効果を検証した無作為化二重盲検試験のレビューでは、確かに興奮・攻撃性・幻覚などの症状が有意に改善 しました。 しかし同時に、以下の リスク上昇 が明らかになっています。 強い眠気・ふらつき 錐体外路症状(パーキンソン様症状) 脳血管障害(脳梗塞・脳出血など) 尿路感染症・浮腫・歩行障害 死亡率の上昇 つまり、「効くが危険」という薬なのです。 ■ FDAの警告:死亡リスクは1.6〜1.7倍 2005年、 アメリカ食品医薬品局(FDA)は、非定型抗精神病薬を認知症患者に使用すると死亡率がプラセボの1.6〜1.7倍 になると警告しました。2008年には定型抗精神病
2025年10月20日読了時間: 3分


在宅医療における認知症について46~【抑肝散・トラゾドン・抗精神病薬】
―BPSD(認知症の行動・心理症状)への薬物治療をどう考えるか― 非薬物的アプローチ(家族・介護環境の調整)を行ってもBPSDが落ち着かない場合、初めて薬物療法の検討が必要になります。ここでは、漢方薬の 抑肝散 を中心に、科学的根拠と注意点を整理します。 ■ 抑肝散の特徴と効果 抑肝散(よくかんさん)は、 易怒性・興奮・暴言・暴力・幻覚・妄想など のBPSD症状に一定の効果を示すことがあるとされています。無作為化比較試験のレビューでは、プラセボ群と比較してBPSD全般、とくに 妄想・幻覚・焦燥/攻撃性 の改善が報告されました。副作用による中止率もプラセボと差がなく、安全性が高い点が特徴です。 ただし、 認知機能(MMSEスコア)を改善する効果は確認されていません。 さらに、唯一の二重盲検試験では、アルツハイマー病のBPSDに対して 有意差が認められなかった という結果が出ています。したがって、「効く場合もあるが、確実ではない」薬といえます。 ■ 使用上の注意と投与法 抑肝散には 甘草 が含まれるため、 低カリウム血症・浮腫・高血圧・不整脈...
2025年10月18日読了時間: 3分
bottom of page