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高齢者の「いつもと違う」は、危険のサインかもしれません

  • 執筆者の写真: 賢一 内田
    賢一 内田
  • 7月1日
  • 読了時間: 2分

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高齢者の救急対応が難しい理由の一つに、「症状が非典型的である」という点があります。さらに、認知症などの影響でうまく症状を伝えられないことも多く、病気のサインを見逃してしまいがちです。

たとえば、高齢者の肺炎では約1/3のケースで、咳や発熱といった典型的な症状が見られないとされています。「熱がないから」「咳をしていないから」と安心するのは危険です。

今回は、ご高齢の方を介護・看護する際に、「どんな変化に注意すべきか」をご紹介します。

注意すべき高齢者の変化

● 「なんとなく様子がおかしい」

軽度の意識障害の可能性があります。高齢者の感染症は、このような微妙な変化から始まることが少なくありません。

● 「急にぼけた」

ゆっくり進行するはずの認知症と違い、急な認知機能の低下は「せん妄」の可能性があります。せん妄は夜間や環境の変化で起こることが多いですが、日中・環境変化なしに起きる場合は、感染症や心血管疾患、低血糖などの内科的な問題が隠れていることがあります

● 「急に立てない、歩けない」

加齢による衰えは通常ゆっくり進みます。急なADLの低下(立てない・歩けない)は、感染症や心不全、脳血管障害などの可能性を疑うべきです

● 「あくびが多い」

あくびは、脳への酸素供給不足のサインであることがあります。循環不全の前兆かもしれません。

● 「不安を強く訴える」「多弁になっている」

これも脳の血流低下の兆候かもしれません。いつもと違う言動には注意が必要です。

見逃さずに対処するために

こうした「なんとなく変だな」という小さな変化に気づくことが、早期対応・重症化予防につながります。逆に、こうしたサインを見逃すと、短時間で急変してしまうこともあります

まずは、バイタルサインの確認を基本にしましょう。特に「呼吸数」は最も重要な指標です。呼吸数が20回/分以下であれば、ひとまず落ち着いて見守れる状態です。

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