攻めの栄養療法を科学する47~「守り」だけでは足りない
- 賢一 内田
- 4 日前
- 読了時間: 2分

代替栄養における“攻めの投与”という考え方
はじめに
代替栄養として経管栄養を選択する場面では、腹部症状や誤嚥性肺炎などの合併症を予防する目的で、少量の栄養を慎重に注入するケースを多く経験します。注入開始時には、合併症を回避するために少量から開始し、数日おきに段階的に増量していく——この「慎重な導入」は非常に重要です。
しかし、リハビリテーションを開始し、身体機能の回復を積極的に目指す段階に入っても、過度に「守りの投与」を続けてしまうとどうなるでしょうか。必要なエネルギーやたんぱく質が不足した状態が続けば、医原性サルコペニアを引き起こすリスクが高まります。
たとえ経口摂取再開までの“つなぎ”であったとしても、十分な栄養投与はその後の回復力に直結します。常にリスクを意識しながらも、状態に応じて「攻めの投与」を検討していく視点が求められます。
代替栄養の考え方
経口摂取のみで必要な栄養量を十分に確保できない場合には、静脈栄養や経管栄養による栄養療法が必要となります。一般に、必要エネルギー量の60%以下しか摂取できない状態が1週間以上続くと予想される場合には、代替栄養を考慮すべきとされています。
また、日本静脈経腸栄養学会では、腸管が使用可能な場合には経腸栄養療法(enteral nutrition:EN)を優先することが推奨されています。腸管を使用することは、腸管機能や免疫機能の維持、感染リスク低減にもつながる重要な要素です。
代替栄養は単なる「補助」ではなく、回復を支え、リハビリ効果を最大化するための治療戦略の一部です。「守るべき時」と「攻めるべき時」を見極めながら、栄養投与をデザインしていくことが重要だと考えます。
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