在宅医療におけるエコーを科学する①~超音波検査(エコー)ってどうやって体の中が見えるの?
- 賢一 内田
- 7月11日
- 読了時間: 2分

身体の中をのぞき見る「超音波検査」のしくみ、知っていますか?
超音波検査(エコー)は、痛みもなく体に負担をかけずに、内臓や血管、筋肉などの状態をリアルタイムで調べることができる検査です。妊婦さんのお腹の赤ちゃんを見るときや、心臓の動きを確認するときなど、日常的に多くの医療現場で活用されています。
超音波検査は“音の反射”を利用している
超音波とは、人間の耳には聞こえない高周波の音波のこと。この音を体内に送ると、臓器や筋肉、骨などに当たってはね返ってきます。その反射をキャッチして画像にするのが、超音波検査の仕組みです。
このとき重要なのが「音の通りにくさ(=音響インピーダンス)」の差。異なる性質をもつ組織(例:骨と筋肉、空気と水など)が接するところでは、超音波が強く反射します。
図で解説!反射と透過の違い
反射が起きるとき: 骨やガスなど、超音波を通しにくい物質にぶつかると強く跳ね返り、「白く」映ります。 → 例:骨・ガス(腸内) → 観察がしづらくなる
透過が起きるとき: 筋肉や脂肪など、超音波がスムーズに通り抜ける組織では「黒っぽく」滑らかに映ります。 → 例:筋肉・脂肪層 → 観察がしやすい


超音波検査のメリット
まとめ
超音波検査は「音の跳ね返り(反射)」と「通り抜け(透過)」の性質をうまく利用して、体の中の情報を映像化する技術です。特に、赤ちゃんのエコー写真のように身近な場面で目にすることもあり、その信頼性と手軽さから、今や医療の第一線で欠かせない存在となっています。
次回は、どのように画像が形成されるか、エコー画像の種類について紹介します!
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